ゴールドカード、年会費無料カード、プラチナカードなどなど、今やさまざまなランクが存在するクレジットカード。しかし、どの種類が高ランクでどれが低いのか…って今ひとつよくわからない状況がありますよね。
そこで今回はクレジットカードランクについて徹底解説。
少しでもランクの高いクレジットカードがほしいと思っている方は、是非、参考にしてもらえればなと思います。
代表的なクレジットカードランクまとめ:
早速、代表的なクレジットカードランクを、ランクが低いほうから順位に紹介していってみたいと思います。
年会費無料クレジットカード:
まず一番低いクレジットカードランクといえばやはり、年会費が1円もかからない年会費無料クレジットカード。
無職でもなければ基本的には専業主婦、フリーター、年金生活者といった立場でも作成可能…と、まさに「万人向けのクレジットカード」とも言える存在なので、とりあえずクレジットカードをはじめて作ろうと思う方はここからスタートしてみてください。
- (代表的なカード)三井住友カード(NL)
- (代表的なカード)イオンカード
当然ながら3年持っていても、5年持っていても年会費がかかることはありません。詳しい年会費無料カードを詳しく解説をした下記記事をどうぞ。
シルバーカード(クラシックカード):
低いほうから数えて2つ目のランクが、シルバーカードと呼ばれるものです。
正直、一般の方にはあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、この階級ランクのクレジットカード券面色はシルバーであることが多いために、この名称がついたのではないかと思います(ゴールドカードとの対比でもある)。
※業界関係者の中には、年会費無料クレジットカードを含めてシルバーカードと呼ぶ方も。それゆえ、とにかく年会費が安いクレジットカードの総称がシルバーカードと覚えておけばOKです。
年会費無料カードとの差は小さい:
ただ近年ではシルバーカードと年会費無料クレジットカードの差があまりなくなってきているので、クレジットカード各社もあまりこのランクのクレジットカード発行には積極的ではありません。
大手カード会社でシルバーカードの獲得が好調なのは三菱UFJカードやJCB一般カードくらいでしょうか。
他のカード会社はほとんど、年会費無料のクレジットカード発行に切り替えた感があります。
低年会費ゴールドカード:
21世紀に入ってから新しく登場したクレジットカードランクが低年会費ゴールドカード。
その名の通り、年会費2,000円~5,000円程度で持てる格安なゴールドカードのことで、高い年会費の負担ができない若い方を中心に人気があります。
サービスの質は低め:
但し、一般的なゴールドカードと比べるとサービスや付帯保険で見劣りするケースも多いため、低年会費ゴールドカードはとにかく見た目だけでいいからゴールドカードを持ちたい方向き。
- (代表的なカード)三井住友カード ゴールド(NL)
- (代表的なカード)楽天ゴールドカード
どうしても年会費無料カードでは格好がつかない場面、たとえば恋人とのデートや部下との懇親会の席等にお使いください。
年会費無料のゴールドカードもいくつか存在:
ちなみに最近では低年会費どころか、年会費無料で作れるゴールドカードもいくつか登場中。
あいにく申し込みするにはインビテーションと呼ばれる招待状を入手しなくてはいけないのですが、そのハードルは決して高くはないので、どうしても年会費無料のゴールドカードが欲しい方は下記記事を参考に保有を狙ってみてください。
うまくいけばこの先ずっと、年会費負担を0円にできますよ。
ゴールドカード:
ゴールドカードは数多くあるクレジットカードランクの中でもちょうど真ん中あたり。
未だに「ゴールドカード=超お金持ち向け」といった印象をお持ちの方も多いのですが、現状だと今や昔の状況となりつつあります。
社会的なステータス性はそこまで高くありません。
富裕層はもうゴールドカードを持たない:
実際、セレブや企業経営者といったお金持ちはもうゴールドカードを所有しておらず、後述するプラチナカードやブラックカードを中心に利用している状況あり。
- (代表的なカード)JCBゴールド
- (代表的なカード)三菱UFJカード ゴールドプレステージ
そのため、ステータスの高いクレジットカードが欲しい方はそちらを検討いただければなと思います。
ゴールドカードの詳しい情報は下記記事にてどうぞ。
プラチナカード:
ゴールドカードよりも上の格付けランクとして普及しつつあるのがプラチナカード。
黄金よりも白金のほうが金属としての価値が高いことから、白金のカード=プラチナカードという名称がつけられたと言われています(近年じゃ白金よりも金のほうが流通価格が高い逆転現象が起きている)。
年会費負担はかなり高め:
年会費はだいたい2万円~15万円程度。
プラチナカードによって年会費はバラバラな状況はありますが、どのカードもゴールドカードより手厚いサービス&保険がついているので、興味がある方は比較してみてください。
- (代表的なカード)三井住友カード プラチナ
- (代表的なカード)JCBプラチナ
プラチナカードの詳細は下記記事もあわせてお読みいただければと思います。
ブラックカード:
現時点でクレジットカードランクの頂点に君臨するのがブラックカード。
保有するためには自分から申し込みをするのではなく、クレジットカード会社から「あなたこそ、ブラックカードを持つにふさわしい人間だ!」といったお墨付きを貰わなければ作ることが出来ないという、かなりレア度が高いカードになっています。
サービス内容も最上級のクラス:
加えてサービス内容も凄いの一言。
レストランやホテルの割引はもちろん、コンシェルジュサービス(執事サービス)も無料で使うことができるので、忙しい経営者の方に高い人気がありますね。
年会費ももちろん5万円以上と、他のクレジットカードランクよりも大幅にお高くなっています(国内入手可能なブラックカードについては下記記事を参考に)。
ゴールドカードのほうが印象が良い場合も:
クレジットカードのランクに対する知識がある人たちからしてみると「ブラックカードを持っている人=凄い人」であることがわかるのですが、一般の方からするとまだまだゴールドカードのほうが印象が良い傾向があるんですよね。
そのため、プラチナカードくらいであればもしかするとゴールドカードを持っているほうが同僚&部下や恋人からの印象が良いかも。
- ゴールドカード:万人が知るステータスカード
- プラチナカード:知る人ぞ知るステータスカード
中でもアメックスゴールドの印象はとんでもなく良い状況にあるので、ステータスカードを持ちたい方は敢えてプラチナカードを狙わないのも一つの手かもしれません(アメックスゴールドの公式ページはこちら)。
クレジットカードランクの比較データ:
続いて各クレジットカードランクの違いをわかりやすくするため、項目ごとに表にして比べてみました。
どの格付けランクのクレジットカードが良いか迷っている方は参考にどうぞ。
格付けランクごとの年会費目安:
最初は各カードランクの格付けごとの年会費目安です。
年会費0円で持てるクレジットカードから、保有するために70万円近くもの会費を払う必要性があるカードまで様々です。
比較項目 | 年会費 | 解説 |
---|---|---|
年会費無料カード | 0円 | 年会費無料カードを持つためにかかる年会費は、言うまでもなく0円です。 |
シルバーカード | 1,500円~3,000円 | シルバーカードはだいたい1,000円強に年会費設定されていることが多いです。 |
低年会費ゴールドカード | 2,000円~5,000円 | 低年会費ゴールドカードと呼ばれるものは、2,000円前後の年会費が主流となります。 |
ゴールドカード | 1万円~2万円 | 王道のゴールドカードはカード発行各社、だいたい1万円程度の年会費に設定してます。アメックスゴールドなど例外も。 |
プラチナカード | 2万円~15万円 | だいたい5万円前後が主流ですが、近年では低年会費のものもいくつか誕生。さらに2019年には年会費が税込みで3,300円のプラチナカードも出来ました(TRUST CLUB プラチナマスターカード)。 |
ブラックカード | 5万円~70万円 | ブラックカードに属するクレジットカードは10万円以上の年会費が基本ですが、JCB THE CLASSのような割安なものも存在。最高峰のセンチュリオンカードは年会費だけで55万円と非常に高額です。 |
それゆえ、自分がいくらまで年会費を負担できるかでクレジットカードの階級ランクを選ぶと良いでしょう。
格付けランクごとの付帯保険充実度:
次に格付けごとの付帯保険充実度です。
海外旅行傷害保険、ショッピング保険、ゴルフ保険などなど、クレジットカードごとに付帯保険は違いがありますが、概ね、格付けランクでその充実度がわかるようになっています。
比較項目 | 保険充実度 | 解説 |
---|---|---|
年会費無料カード | ×~△ | 海外旅行傷害保険やショッピング保険が付帯したクレジットカードはかなり少なめ。付帯されていたとしても補償内容は最小限です。 |
シルバーカード | △ | 年会費無料カード同様に各種付帯保険は付帯されていること自体が少なめ。補償内容も最小限となります。 |
低年会費ゴールドカード | △~○ | ゴールドカードといっても低年会費ゆえ、付帯保険はほとんど期待できません。年会費無料カードと変わらない補償内容の低年会費ゴールドカードもあります。 |
ゴールドカード | ○ | 年会費負担にして1万円以上のゴールドカードには充実した旅行保険やショッピング保険が付帯。海外旅行傷害保険の場合には最低でも5,000万円程度の補償が期待できます。 |
プラチナカード | ○~◎ | 年会費の安いプラチナカードの場合には最低限の付帯保険しかついていない場合もありますが、プラチナカードの付帯保険は総じて超優秀。これ1枚あれば充分すぎるほどの補償を受けられます。 |
ブラックカード | ◎ | ブラックカードには旅行保険、ショッピング保険、航空機遅延保険などなど多岐にわたる付帯保険が存在。そのどれもが最高クラスの補償内容となっているので、なにかトラブルが発生したらカード会社に相談をどうぞ。 |
無料カードでも旅行保険付きのものがある:
尚、最下層ランクの年会費無料カードにも海外旅行傷害保険等がしっかり付帯しているクレジットカードがいくつか存在します。
- エポスカード…海外旅行保険が充実
- 横浜インビテーションカード…海外旅行保険が充実
これらのクレジットカードを活用すると無料で海外旅行傷害保険に加入できるので、海外旅行や海外出張に行く予定がある方は下記記事を参考にどうぞ。
1週間以上の渡航であれば1万円以上の節約に繋がりますよ。
提供されるサービスは年会費次第:
付帯保険にしろ優待サービスにしろ、一般的にいえば年会費が高いクレジットカードであればあるほど充実していくのは当然の話。カード会社としても、その年会費を貰うからにはこのくらいのサービスを提供しないと…と考えるためです。
それゆえ、格付けが上のはずのプラチナカードでも、年会費の安いものになると格付けが下のゴールドカードよりサービスが劣っているなんてこともありえる話。
- 年会費の安いプラチナカード < 年会費の高いゴールドカード
プラチナカードならすべての付帯保険&機能でゴールドカードより勝っているわけではありません。
クレジットカード格付けに関するあれこれ:
更にクレジットカードの格付けに関する知識を深めることができる情報をいくつか紹介しておきます。
時間がある方は参考記事として紹介しているものについても読んでみてください。
ゴールドカード入手はカンタン:
過去、ゴールドカードを入手するためには自分名義の不動産を持っていたり、医者や弁護士などではないと難しい…と言われていた時代もありましたが、それはもう昔の話。
今では年収にしてだいたい300万円くらいから、20代前半の賃貸マンション住まいの方であっても問題なく作成できるクレジットカードになったので、「自分にはゴールドカードの審査は通らないだろう…」とハナから諦めてしまわずに狙ってみてください(詳しくは下記のゴールドカード解説ページにて)。
きっと、驚くほどカンタンに審査突破ができると思います。
アメックスゴールドでも入手はカンタン:
加えて昔は年収2,000万円以上はないと作れないと言われていたアメックスゴールドも、近年では審査基準が大幅に緩和。
「いつかはアメックスゴールドを…」と思っている方は、審査基準を解説した下記記事に目を通した上で申し込みに挑戦してみてください。
こちらもみなさんが思っているよりも難しいものではなくなっているので、きっとアメックスゴールドを欲しがる層の方であればカンタンに入手できると思いますよ。
20代の正社員でも審査突破が可能です。
判別が難しいダイナースクラブカード:
高ステータスなクレジットカードとして人気があるダイナースクラブカードは、色だけでクレジットカードの格付けが判別しにくい代表例。
なにせ年会費が2万円以上もするにも関わらず券面色がシルバー色をしているために、一見するとシルバーカードに見えてしまうためです。
しかし、ダイナースクラブカードに付帯している旅行保険や優待サービスを考えると、このカードはゴールドカードやプラチナカードに値するクレジットカードで間違いなし。
むしろダイナースクラブカードの券面色をシルバーとして捉えるのではなく、プラチナ色として捉えればわかりやすいのかもしれません。
ゴールドカードのランクが高いLUXURY CARDなんてものも:
同様に2016年に日本国内で発行が開始されたLUXURY CARDには、チタンカード、ブラックカード、ゴールドカード、ブラックダイヤモンドの4種類が存在するのですが、これらのカードすべてがブラックカードに値するクレジットカード(Mastercardの最高ランクであるWorld Elite)。
しかもBlack CardよりもGold Cardのほうがランクが上だというんだから驚きです。
まぁ、これはあくまでLUXURY CARD限定のランク付けですが、今後はこんな感じでブラックカードが最上位ではないクレジットカードが出て来るのかもしれませんね(2021年にBlack Diamondが誕生したため、最上位ランクがまたBlackに戻ったのも面白いところ)。
パラジウムカードはブラックカードより凄い?
ブラックカードよりも上のランクに、パラジウムカードが存在する…なんて話が一時期、ネット上で話題になりましたが、これは基本的には間違い。
あくまでパラジウムカードは素材がパラジウムでできているクレジットカード…というだけなので、実際にはブラックカードに分類されるカードです。
事実、パラジウムカードの券面上にはVisaブランドのブラックカードランクに値する「Visa Signature(ビザ・シグネチャー)」の記載あり。
これらを考えるとパラジウムカード=ブラックカード以上ではなく、パラジウムカード=ブラックカードであることがわかります。
クリスタルカード伝説も嘘:
同様にブラックカードの上にはクリスタルカードというアラブの大富豪しか持てない水晶で出来たクレジットカードがある…なんて噂もありますが、こちらは残念ながらただの都市伝説です。
それどころか年会費無料で作成可能なアメリカン・エキスプレスの透明なクレジットカードを、クリスタルカードであると誤解していた方が多かったくらいなので、世の中、どこで噂が出来上がっていくかわかりません(噂の根源は、群馬の某IT企業社長が広めた冗談だと思われる)。
アメックス・センチュリオン・スパレイティブも嘘:
他にもアメリカン・エキスプレスにはセンチュリオンカードよりも上の、アメックス・センチュリオン・スパレイティブと呼ばれる最上位クレジットカードが存在する…なんて話もありますが、こちらも真っ赤な嘘。
某サイトがエープリルフールネタとして書いた記事を信じた人たちが広めた偽情報でしかないので、実在するクレジットカードではありませんよ(エープリルフールが終わったのだから嘘だと明記してほしい)。
なんでもすぐ鵜呑みにしないよう、お気をつけください。
JCB THE CLASSはブラックカードではない:
すこし前の話となりますが、JCB社員の方に対して「JCB THE CLASSは御社として、ブラックカードに属するカードとして認識しているんですか?」と質問したところ、JCBとしてはTHE CLASSはTHE CLASS級であるとの回答をいただきました。
- 間違い:JCB THE CLASSはブラックカード
- 正解:JCB THE CLASSはTHE CLASSランク
つまりTHE CLASSがブラックカード級なのかプラチナカード級なのかの論争については、THE CLASS級が正解となるのでここに雑談として記しておきます(笑)
カードランクや種類はさまざま:
今回はざっくりとクレジットカードジャンルについて解説してみましたが、いかがでしたでしょうか?
すでにブラックカードやプラチナカードの存在を知っていた方からすると物足りない内容だったかもしれませんが、年会費無料クレジットカードやゴールドカードの存在しか知らなかった人からするとなかなか興味深い内容になったはず。
ご覧いただいたようにもはや富裕層はゴールドカードなど持っていない状況があるので、よりステータス性の高いクレジットカード保有を目指すならまずはプラチナカード保有を狙ってもらえればと思います(おすすめのプラチナカードはこちらの記事にて)。
以上、ゴールドカードやブラックカードなどの、代表的なクレジットカードランクまとめ!各カードジャンルの格付けをランキング形式で紹介します…という話題でした。
参考リンク:
当サイト「クレジットカードの読みもの」がおすすめするクレジットカードは下記記事にてどうぞ。
年会費無料カードからプラチナカードまで、専門家である私がおすすめする様々なカードを紹介しています。