原則、手数料無料で利用できるクレジットカードの1回払い。
それにも関わらず、支払いにクレジットカードを使うと利用金額に応じてポイントが貰えるその仕組みって、よくよく考えてみるとすごく不思議に思いませんか?
- 駅前の居酒屋でカード払い:ポイントが貰える
- 近所のスーパーでカード払い:ポイントが貰える
- 大手コンビニでカード払い:ポイントが貰える
- デパートで洋服をカード払い:ポイントが貰える
- 大型薬局でカード払い:ポイントが貰える
そこで今回は初心者の方向けに、クレジットカードポイントが貰える理由とその流れをカンタンに紹介してみたいと思います。
これを読んでいただければクレジットカード会社がどのようにビジネスを成り立たせているのかが、一目瞭然でわかるようになりますよ。
一括払いをした時のお金の流れ:
早速、クレジットカードで1万円の1回払いをした場合を例に、お金の流れを順序だてて紹介していきます。
1.あなたが1万円分、クレジットカードを使う:
まずあなたがクレジットカードで1万円を払ったとしても、当たり前の話ですがその場で1万円がボンッと印刷され、お店が現金紙幣を手に出来るわけではありません。
ではどこから1万円がやってくるのか?
それは後日、お店と契約しているクレジットカード会社が、あなたに代わって1万円をお店に払ってくれるだけの話。
- あなた:1万円をカードで払う
- お店:1万円をカード会社から受け取る
- カード会社:1万円の現金をお店に払う
そしてあなたがクレジットカード会社に後日、1万円を払うことによって、あなた、お店、カード会社の3者の間でお金が回ることになります(あなた→カード会社→お店の順にお金が流れる)。
2.お金が振り込まれるときに手数料がひかれる:
前述のようにお店でクレジットカードを利用すると、お店はあなたからではなくクレジットカード会社から1万円のお金をもらうことになるわけ…ですが、この時、残念ながら1万円まるごとは振り込まれません。
実際には加盟店手数料と呼ばれる手数料がが引かれ、だいたい9,500~9,700円くらいのお金がお店に入金されることになります。
- 買い物で使われた1万円のうち9,500円~9,700円はお店に、残りの300~500円は加盟店手数料としてカード会社が徴収する。
これがカード会社が得られる儲けの部分。
仮にみなさんが10万円を利用すれば3,000円~5,000円、100万円を使った場合には3万円~5万円程度がカード会社の利益になります(加盟店手数料はだいたい3~5%程度)。
3.カード会社はお礼にポイントをプレゼントする:
こんな感じで300円~500円の利益を手に入れたカード会社は、みなさんにその一部を御礼としてプレゼントします。
そう、これでクレジットカードポイントの正体。
- カード会社:カードが使われると一括払いでも儲かる
- カード保有者:カードを使えばポイントがもらえる
要はカード会社が自腹でみなさんにポイントを付与しているのではなく、お店からもらった手数料の一部を還元しているだけに過ぎないので、手数料不要で使える1回払いでもポイントが付く形となります。
魅力的なポイント制度は利用額を増やす:
こんな仕組みがあるからこそ、カード会社は魅力的なポイント制度を作ることで保有者にカードを使わせようとします。
そうすればクレジットカードをどんどん使ってくれるため、自分のところに入ってくるお金が増える好循環がうまれる…というわけ。
- 魅力的なポイント制度あり:
クレカ保有者はどんどんカードを使うため、カード会社も儲かる - ポイント制度に魅力なし:
クレカ保有者はほとんどカードを使わないので、カード会社も儲からない
つまりポイント制度は、カード会社にとってもみなさんにとっても利点のある制度なのですね。
カード会社に払う手数料はお店によって異なる:
お店がカード会社に対して払う加盟店手数料は、お店の業種や規模等によってバラバラ。
高いお店になると1万円の支払いに対して700円前後の費用を払う場合もあれば、逆に安いお店になると100円ちょっとの金額でOKな場合すらあるので、一概にこのくらいの料率だ…ということは出来ません。
ただ総じて言えるのは、大規模なお店であれば安く、小規模なお店であれば高い傾向あるってこと。
- 大規模店舗:手数料は低め
- 小規模店舗:手数料は高め
要するに売上が大きいお店は「発言力(交渉力)」があるために、カード会社としても安い手数料でカード決済を提供しているようです(詳しくはこちらの記事も参照)。
ポイントの仕組み、補足情報:
お金の動きを図解にしてみた:
ここまでの解説でクレジットカードの仕組みはなんとなくわかってもらえたかと思いますが、念のため、図解でお金の動きを解説するとこんな感じ。
これでたぶん、クレジットカードの1回払いでもポイントが貰える仕組みはわかってもらえたはず。
前述のようにみなさんがクレジットカードを使えば使うほどカード会社が儲かる仕組みとなっているので、ポイントやマイルはその「お礼」でしかないのです。
カードを使われるお店は丸損なのでは?
但し、ここでひとつだけ疑問が残るはず。
それはなぜお店や飲食店は加盟店手数料が取られてしまうにもかかわらず、クレジットカード払いを受け付けているのか…という点。
なにせクレジットカードを使われたら手数料分だけ損してしまうのだから、わざわざカード払いなんて導入しないほうがいいんじゃないか?
そう疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
カード導入にはメリットも多い:
これについてはまぁ、お店にとっても様々なメリットが存在。詳しくは後述の解説記事を参考にしてもらえればと思いますが、大まかには
- 集客効果がある(カードが使えるからと来店するお客さんがいる)
- 客単価があがる(分割払いなどで値段の高いものも売れる)
- 手持ちの現金がなくても買い物してもらえる
- 釣り銭の準備が不要になる
- レジの集計作業がラクになる
- 現金の保有額が減るのが強盗対策になる
などがありますね。
このようにクレジットカード払いを導入したお店にもきちんとクレジットカード払いを受け付けるメリットがあるので、みなさんはお店の手数料など気にすることなく、安心してカード払いを使ってもらえればなと思います。
詳しい解説は下記記事を参考にどうぞ。
電子マネーやQRコード決済も仕組みは同じ:
楽天EdyやSuicaといった電子マネーや、PayPayやd払いといったQRコード決済も仕組みとしてはクレジットカードとまったく一緒。
それらの支払い方法を利用したときにポイントが得られるのも加盟店手数料があるお陰なので、クレジットカードだけで手数料が発生しているわけではありません。
- 電子マネー:お店が手数料を負担
- QRコード決済:お店が手数料を負担
単純に加盟店手数料の一部を、皆さんに還元しているだけとなります(一部のQRコード決済では赤字状態でキャンペーンを実施中)。
ポイントが多く貰えるカードを使おう:
ここまでクレジットカードポイントはなぜ貰えるのかを解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
こういった仕組みが採用されているからこそ、私たち消費者としては1回払いを利用した場合でもその金額に応じてポイントがもらえるのは当然の話。
だったらどんどんクレジットカードを使ってポイントを稼がないと損というものですよ。是非、上手にクレジットカードを活用いただければと思います。
以上、あなたが貰っているクレジットポイントの正体!なぜクレジットカードで一括払いをしてもポイントが貰えるのか、その仕組みを解説…という話題でした。
参考リンク:
クレジットカードポイントが貯まる仕組みを理解してもらったら、あとはPayPayカードやJCBカードWといった、ポイントが溜まりやすいクレジットカードを導入するのみ。
このあたりを詳しく知りたい方は下記のポイント獲得重視派のためのまとめ記事もあわせてお読みください。日々の支払いでポイントが貯まるようになりますよ。