今回は航空会社のマイルをわかりやすく解説。
『そもそもマイルって何?』という初歩的なことから、マイルを効率よくためるにはどうしたらいいの?といった方法など、幅広くマイルについて解説していくので、マイル獲得に興味がある方はご覧ください。
すべてをきちんと理解できた場合には、きっと年に1度はタダで旅行に行けるはずですよ。
- マイルの基礎知識:
- マイルを貯めると出来ること:
- マイルを効率よく貯める方法:
- マイルを取り巻く現状 2022年:
- マイルが貯まりやすいクレジットカードまとめ:
- マイルを効率よく貯める方法:
- 航空マイルに関するQ&A:
- さぁマイルを貯めよう:
マイルの基礎知識:
まずはマイルとは何?といったような、基本的なマイルの知識から解説。すでに基礎が理解できている方は、この項目を読み飛ばしてしまってください。
マイルとは:
マイルとは航空会社がお客さん向けに提供しているポイント制度のことです。
わざわざマイルと呼ぶからややこしいだけで、実際にはマイル=ポイントと考えれば決して難しいことはありません。
同様に類似した用語にマイレージもありますが、これもマイルと同義語だと思って問題なし。
- マイル=航空会社のポイント制度
- マイレージ=マイルと同じ意味
そして航空会社が用意をしているマイルが貯まるポイント制度のことを、日本ではマイレージプログラムと呼んでいるのです。
日本で人気なマイルは2種類:
クレジットカードには各社それぞれ違ったポイント制度があるように、マイルにも航空会社によってその種類は異なります。
日本国内で有名&人気なマイルとしては日本航空が提供しているJALマイル、全日空提供のANAマイルの2つが主流。
- 日本航空のマイル:JALマイル
- 全日空のマイル:ANAマイル
そのため、頻繁に海外出張や旅行に行く方ではない限り、これら2つのマイレージプログラムを抑えておけば問題ないでしょう。
正式名称は別にある:
ちなみにJALマイル、ANAマイルともに、それぞれ正式名称は別にあるので、記憶力に余力がある方は下記の言葉も覚えておいてください。
それぞれ頭文字を取ってJMB、AMCと略されることが多いので、これらの略称を覚えておくとマイラー(マイルを貯めている人のこと)の会話に付いて行くことが出来ますよ。
マイレージプログラム加入方法は?
マイレージプログラムの加入方法については、パソコンやスマホからJALマイレージバンクやANAマイレージクラブに移動して申込をするか、飛行機の搭乗時に用紙を貰って手続きをする方法などがあります。
- インターネット経由で自分で申し込む
- 飛行機搭乗時に用紙を貰って申し込む
- 航空会社発行のクレジットカードを申し込む
とにかくすぐにマイルを貯め始めたいという場合には、1番目の加入手続きをするか、最初から航空会社のクレジットカードであるJALカードやANAカードを作ってしまうのも良いかも。
特に急いでいないのであれば空港や飛行機内での手続きで問題ないと思います。
海外で有名なマイルも参考程度に:
日本国内での移動だけであればそれほどお世話になることはありませんが、アメリカやヨーロッパなどへの移動が多いのであれば、敢えて日本航空や全日空といった日系の航空会社が用意しているマイレージプログラム(マイル制度)を利用せず、外資系航空会社のマイルを貯めるのも手です。
有名なところには下記の通り。
日本人にも人気があるのはデルタ航空のスカイマイルのほうですね。北米への渡航が多いというのであれば、そちらをおすすめします。
他、韓国へよく旅行にいくなら大韓航空のマイル、香港へ行くならキャセイパシフィック航空のマイル…といったように、よく行く場所に応じてマイレージプログラムを選ぶのも良いでしょう。
英語ではフリークエントフライヤープログラム:
日本語ではマイレージプログラム…と呼ばれているからといって、海外の航空会社に対して『マイレージプログラムに加入したい』といっても英語では通じないケースが多いようです(なんとなく意図は伝わるので、わかってもらえるケースもある)。
では英語で何というのか?
これはマイレージプログラムはフリークエントフライヤープログラム(FFP)と呼ぶのが正解。
- 日本語名:マイレージプログラム
- 英語名:フリークエントフライヤープログラム(FFP)
搭乗デスク等に「フリークエントフライヤープログラムに加入したいんだ!」と英語で伝えれば手続き方法を教えてもらえるので、それをマイルを貯め始めることが出来ますよ。
マイルを貯めると出来ること:
次にマイルを貯めると出来ることをまとめていきます。
どうしてマイルを貯める人が多いのか、その理由をこの辺りでわかってもらえると嬉しいですね。
1.飛行機に無料で乗れる:
マイルを貯める最大の魅力は、無料で飛行機に乗れること。
たとえば沖縄旅行を目的とした羽田空港から那覇空港までの移動が無料になったり、仕事で伊丹空港から仙台空港まで行く…マイルがあればそんな場合にもチケット代を無料化できます。
- マイルを貯めれば飛行機に無料で乗れる
もちろんどの路線にいつ乗るかは自分で選択可能。
残念ながらマイルで搭乗可能な定員数は決まっているものの、早めに予約しておけば好きな飛行機に乗れると思って間違いありません(例:福岡空港発 屋久島空港行きの8月30日朝10時の便を予約する…など)。
海外にも飛行機代無料で行ける:
また日本国内だけでなく、マイルを貯めれば海外にも無料で移動可能。
韓国、台湾、上海といった近場のアジアから、ハワイ、バリ、モルジブといった遠方のビーチリゾート、そしてアメリカやブラジル、ヨーロッパといった憧れの海外旅行まで、その航空会社の飛行機さえ飛んでいれば…という話にはなりますが無料で行くことが出来ます。
※正確には海外への渡航については燃油サーチャージや空港利用税などが別途かかってしまうため、マイルを使っても完全無料にはなりません(外資系のマイレージプログラムでは燃油サーチャージまで無料になることも)。
2.座席のアップグレードが出来る:
マイルを貯めれば飛行機の座席アップグレードにも利用できます。
エコノミークラスの席を確保している方は更に上のビジネスクラスに、ビジネスクラスを抑えている方は最上級のファーストクラスに…といったように、すでに購入した航空券の質を高めることもマイルなら可能。
- マイルを使えば飛行機内の席を、上のクラスの席に変更してもらえる
たまにはちょっと贅沢な旅をしたい方におすすめです。
正規航空券のみアップグレード可能:
但し、格安航空券販売のエイチ・アイ・エスやJTB等で購入した航空券をアップグレードすることは原則、出来ません。
購入そのものは旅行代理店からでも構いませんが、あくまで正規の航空券のみアップグレード可能なので、普段から安い航空券を購入している方にとっては正直、あまり利用価値のないマイル利用方法でしょう。
念のためANAのアップグレード特典の注意書きを引用しておきます(下記3番目のものが、格安航空券がアップグレード出来ない注意点)。
- エコノミークラスからファーストクラスへのアップグレードはできません。
- 便によってはご利用になれない場合があります。
- パッケージツアーその他に適用される包括旅行運賃、上記以外の予約クラスなどでは、アップグレード特典をご利用できません。
- 日本の国内線区間はアップグレード特典をご利用できません。
反面、JALの国内線であればクラスJ(国内線用のビジネスクラスみたいなもの)へのアップグレードは可能ですね。
3.電子マネーに交換する:
貯めた航空マイルは電子マネーにも交換可能です。
JALマイルであればSuicaやWAON、ANAマイルであれば楽天EdyやTポイントなどに交換することが出来ます。
ただこのマイルの使用用途は1マイルあたりのポイント価値低下を招いてしまう交換方法なので、どうしてもマイルを使い切れない時の緊急逃避先といったところ。
基本的にマイルは特典航空券やアップグレードに使ってしまうのがお得となります。
4.マイルを商品に交換:
マイルを航空会社が予め用意しているアイテムリストの商品と交換も可能です。
蟹やお肉などのグルメセット、スーツケースやワイングラスなどなど、多彩な商品と交換できるこの仕組みではありますが、こちらも交換効率がよくないものが多いため、優先してマイルを振り分けるのは損かも(下記画像はANAセレクションより転載)。
極力、商品以外のものとマイルは交換したほうがお得です。
マイルは航空券に交換するのが基本:
その他にもマイルで交換可能なものはいくつか用意されていますが、マイルを貯めるからには1番目の航空券交換がベスト(このマイルで交換できる航空券のことを「特典航空券」と呼びます)。
それ以外の電子マネーへの交換やアイテムリストからの選択については、マイルをわざわざ貯めてまで交換するものではありません。
つまり飛行機に乗って旅行や出張に行く予定がない方や、飛行機がそもそも嫌いだという方はマイルを貯める価値無し。
そんなものを貯めるくらいなら、ポイントが貯まりやすいクレジットカードでも使っておいたほうが数倍お得だと言えます(クレジットカードポイントの詳細記事はこちら)。
- 無料で飛行機に乗りたい方:マイルを貯める価値アリ
- 飛行機に乗りたくない方:カード会社のポイント制度で充分
逆にとにかく安く旅行に行きたい!飛行機代が無料だと嬉しい…という方にとっては、マイルは家計節約の救世主になりえる存在。
高い高~い飛行機代を0円に出来るのはほんと魅力的ですよ。
マイルを効率よく貯める方法:
前項まででマイルを貯めるメリットを解説させていただきましたが、ではマイルはどうすれば貯まるのでしょうか?
ここからはマイルを獲得する方法について、引き続き解説していってみたいと思います。
1.飛行機に乗って貯める
マイルを貯める一番カンタンな方法は、飛行機に乗ることです。
JALマイルであれば日本航空の飛行機に乗ればマイルが貯まりますし、ANAマイルであれば全日空の飛行機に乗ればOK。
- JALマイルを貯めたい:日本航空の飛行機に乗ればOK
- ANAマイルを貯めたい:全日空の飛行機に乗ればOK
たったそれだけでマイルがどんどん貯まっていきます。
提携航空会社の利用でもマイルは貯まる:
また、なにも対象は日本航空や全日空のみではありません。
JALマイルであれば日本航空と提携している航空会社の利用であってもJALマイルが貯まりますし、ANAマイルも同様に全日空と提携関係にある航空会社利用でマイルが溜まる仕組み。
- JALマイル:JALと提携関係にある航空会社でもマイルが貯まる
- ANAマイル:ANAと提携関係にある航空会社でもマイルが貯まる
ほかにも一部の格安航空会社を除き、だいたいのマイレージサービスでは提携航空会の利用でもマイルが溜まります。
それぞれの提携航空会社は大手ばかり:
参考までに日本航空&全日空の提携会社を紹介すると下記の通り。
- 日本航空(JAL):
アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、マレーシア航空、ハワイアン航空など - 全日空(ANA):
ユナイテッド航空、タイ国際航空、ルフトハンザドイツ航空、エアカナダ、シンガポール航空など
2.クレジットカードを使って貯める
『飛行機になんて滅多に乗らないし…』という方は、クレジットカードで買い物をしてマイルを貯める方法がおすすめ。
後述するマイルが貯まりやすいクレジットカードを利用すれば、スーパーマーケット、コンビニ、デパートといった場所での支払いでどんどんマイルを貯められるため、これだけで年に1度くらいは特典航空券を貰えることでしょう。
飛行機に乗らずにマイルを貯める人は多い:
ちなみに飛行機に乗らずにマイルを貯める人のことを、陸でマイルを貯める人という意味で陸マイラー(おかマイラー)と呼びます。
私を含め、日本国内にはこういった陸マイラーがかなりの数いるので、あなたが仮に飛行機に乗らないでマイルを貯めようとしても、それは決して無茶な試みではありませんよ。
- 間違い:カード利用でマイルを貯める人は少ない
- 正解:カード利用でマイルを貯める人は非常に多い
安心してマイルを貯めてもらえればと思います。
3.提携ホテル利用で貯める
日航ホテル、インターコンチネンタルホテル、そしてプリンスホテルからハイアットまで、航空会社と提携している様々なホテルに宿泊するとマイルが貯まる場合もあります。
1宿泊で○マイル…といった形から、1ドルあたり○マイル…といったような宿泊金額に応じたマイル積算まで、ホテルごとに個別のマイル加算方法があるので、そのあたりの情報についてはJALマイレージバンクやANAマイレージクラブの公式サイトにてご確認いただければと思います(下記は日本航空の例)。
ホテルに泊まって、マイルをためよう!
世界各地の一流ホテルなど15,000軒以上から選べる!利用金額に応じたマイル、または1滞在や1泊につき固定のマイルがたまります。
中でもニッコーホテルやホテルJALシティでは大量のマイル獲得が可能です。
4.電子マネー利用で貯める
電子マネーを利用することでJALマイルやANAマイルを貯める方法もあります。
親和性が高い電子マネーとしては下記のものがあるので、どちらの航空マイルを貯めるかで使う電子マネーも変えてみてください。
- JALマイル:WAON
- ANAマイル:楽天Edy
参考までにWAONを使うとどのようにマイルが貯まるのかを、それぞれ公式サイトより引用させてもらいます。
JALマイルとWAONの組み合わせ例:
まず、WAONでJALマイルを貯める方法ですが、JMB WAONカードというカードを入手&入金してWAON加盟店で使うだけでOK。
これで200円(税込)利用あたり1JALマイルを獲得することが出来るので、いつでもどこでもWAONを優先して利用すればそれだけでマイルが溜まっていくのですね。
ANAマイルと楽天Edyの組み合わせ例:
楽天Edy内蔵のANAマイレージクラブカードをお持ちの方は、そのまま楽天Edyを利用するだけで自動的にANAマイルが貯まります。
対象カードに搭載されたEdyによるお支払いでマイルが貯まります。Edyでのお支払い200円につき=1マイル貯まる!(税込/200円未満切り捨て)
残念ながら最近ANAマイレージクラブに加入された方は、自分で入手したEdy内蔵のクレジットカードやAndroid携帯を利用してもマイルの獲得が可能。
さらに「モバイルプラス」と呼ばれるサービスに加入すれば、200円あたり3マイル獲得もできますよ。
※現在、楽天Edy内蔵のANAマイレージクラブカードの新規発行は行われておりません。電子マネーでマイルを貯めたいならAndroid携帯か楽天Edy内蔵のクレジットカードを作るほかありません。
マイルを取り巻く現状 2022年:
ここまででマイルの基礎知識、貯めて出来ること、獲得方法の3つを解説してきましたが、そろそろ初級編を卒業して中級編にに入っていこうと思います。
中級編は2022年現在のマイルを取り巻く現状の解説です。
どのくらいマイルがあれば航空券が無料で貰える?
まず、まだこの肝心な部分を解説してこなかったので、この『どのくらいマイルを貯めれば特典航空券が無料で貰えるのか?』についての説明をしていきたいと思います。
2022年現在、往復の特典航空券を交換するために必要なマイル数をわかりやすく表にまとめると、下記の通り。
比較項目 | JALマイル | ANAマイル |
---|---|---|
国内航空券 | 9,500マイル~2万マイル | 1万マイル~2万3,000マイル |
海外航空券 | 1万5,000マイル以上 | 1万2,000マイル以上 |
備考 | ハイシーズン、オフシーズン関係なしの同一マイル数 | ハイシーズン、オフシーズンなどで必要なマイル数は違う |
JAL、ANAともに国内だとざっくり1万マイル~2万マイル程度、海外だと1万数千マイル程度あれば往復航空券と交換できることになります。
1万マイルを貯めるのってどのくらい大変なの?
次にこの1万マイルってだいたいどのくらい頑張れば貯められるものでしょうか?
これはクレジットカードを使ってマイルを貯める陸マイラーの方の場合、だいたい80万円~100万円程度の買い物をすれば貯まるマイル数になっています。
- マイルが貯まるカードを使えば、100円利用あたり1マイル+α貯まる
『えっ?80万円なんて無理だよ!』と思うなかれ。1年は12ヶ月あるため月間に使わなくてはいけない金額は6万5000円~7万円程度です。
コンビニからスーパーマーケットでの支払い、そしてデパートやドラッグストアといった日々の支払いにすべてクレジットカードを使うようにすれば、それだけで月額少なくとも5万円程度の利用は可能なはず。
加えて電気料金、ガス料金、携帯電話料金などの支払いもマイルが貯まりやすいクレジットカードに切り替えることで、いわゆる中間層の方であっても1年間で1万マイル獲得は決して難しくないことでしょう。
2年計画でマイルを貯めることも:
それでも年間80万円なんて使えないよ!という方は、2年計画でマイルを貯めることもひとつの手。
マイルの有効期限は約3年なので、2年かけてじっくり貯める戦略であっても充分に1万マイルを確保することが可能なのですね。
- 1年で1万マイルを貯める目安:月間7万円のカード利用
- 2年で1万マイルを貯める目安:月間3万5000円のカード利用
どうでしょうか?月間3万円ちょっとであれば誰にとっても無理のない金額だと私は思います。
1万マイルで交換出来るのはいくらくらいの航空券?
続いて1万マイルを貯めて交換できるのはどのくらいの航空券なのかというと、これは羽田空港から伊丹空港だったり、中部国際空港から仙台空港だったりといったような短距離便のみです。
『いやいや、私は羽田空港から沖縄や北海道に旅行が行きたいんだ!』という方は、だいたい1万5000マイル~2万マイル程度を目安に貯める必要性あり。
これくらいあればJALマイル&ANAマイルともに、日本全国どこにでも自由に旅行をすることができるようになります。
- 1万マイル~1万2000マイル程度:近距離便が中心
- 1万5000マイル~2万マイル程度:長距離便もOK
尚、参考までにお伝えすると、特典航空券に交換する際の1マイル価値は近距離便で2~3円程度、長距離便だと4円程度。
一般的なポイントが貯まりやすいクレジットカードのポイント還元率が1%少々であることを考えると、旅行好きな方はマイルを貯めるほうが圧倒的にお得なことがわかりますね。
大量のマイルを貯めればもっと凄いことになる:
更にマイルを貯めて12万マイルを貯められれば、時価250万円するファーストクラスのヨーロッパ行き航空券を取得することも可能。
この場合のマイル価値は単純計算でしかありませんが、1マイルあたり20円以上にもなります。
- エコノミークラスに交換:1マイル2~4円程度
- ファーストクラスに交換:1マイル20円以上にも
まぁほんと一般人にとってファーストクラスに乗ることなんてマイルを貯めでもしない限り夢のまた夢な話なので、是非、そういう非現実な世界を味わうためにマイルを貯めるのも面白いですよ。
これこそがマイルの魅力です(下記引用部は日経ビジネスより)。
ファーストクラスとは?
国際線のファーストクラスと聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。豪華で優雅な空間、最上級のサービスと、様々な想像が膨らむだろう。
通常、こうした特別な空間を体験するには高額な運賃を払わなければならない。例えば、日本航空(JAL)の羽田~パリ間のファーストクラス普通運賃は、往復で約250万円。ビジネスクラスなら普通運賃が約120万円、プレミアムエコノミーが普通運賃で約60万円、エコノミーは普通運賃で約40万円、最も安い割引運賃で10万円台前半だ。
全日空に乗ってJALマイルを貯めることは?
全日空に乗ってJALマイルを貯めることや、逆に日本航空に乗ってANAマイルを貯めることは可能なのかというと、これはライバル関係にある両社なので出来ません。
まぁ実は複数のクレジットカードやポイント制度を経由して取得可能な場合もあるんですが、とんでもなく手間がかかること、そしてポイント交換を経るたびに1マイルあたりの価値が落ちてしまうことを考えると、わざわざ挑戦する価値はなし。
素直に日本航空でJALマイル、全日空でANAマイルを貯めるのがベストですね。
マイルが貯まりやすいクレジットカードまとめ:
ここでやっとマイルが貯まりやすい、おすすめのクレジットカードの紹介。これらのクレジットカードを計画的に使えば年に1度は国内旅行は夢ではありませんよ。
JALカード:
JALマイルを貯めたいと思うのであれば、やはりその筆頭はJALカードです。
ショッピングマイル・プレミアムという月額別途料金が必要なコースを申しこめば、100円利用あたり1JALマイルが貯まるようになるので、JALカードを買い物でどんどん使うだけで行きたい場所に旅行にいけることでしょう。
少ないマイル数で特典航空券と交換できる:
また、JALマイルの場合はわずか6,000マイルで特典航空券と交換できる「どこかにマイル」を使えるメリット有り。
行き先がどこになるかはお楽しみ!日本各地に眠る美しい風景や豊かな文化にきっと出会えます。
ご予約の際に、4つの行き先候補地をJALからご提案。そのなかからお申し込みから3日以内に、決定した行き先をお知らせします。いつもとは違うワクワクする旅の出会いや、偶然が生み出す発見の旅をお楽しみください。
行き先はランダムで指定されてしまうものの、旅行の行き先なんてどこでも構わない…と思う方はこちらのサービスを活用してみてください。
行く宛のない旅もたまには良いものですよ。
ANA JCBカード:
日本航空のマイルを貯めやすいのがJALカードなら、全日空のマイルを貯めやすいのはANA JCBカードです。
こちらも追加料金が必要になりますが、100円利用で1マイル貯まるクレジットカードとなっているので、日々の買い物で使えば使うほどマイルを獲得できます。
ソラチカ一般カードが選べる:
ANA JCBカードの隠れた魅力は、東京メトロ利用者にお得で便利なクレジットカード「ソラチカ一般カード」が選べる点。
こちらを利用すると地下鉄を乗車する度にポイント獲得できるので、通勤に東京メトロを利用している方におすすめですよ。
セゾンのアメックスゴールド:
セゾンカードが発行しているアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードは、隠れたマイルが貯まりやすいクレジットカード。
JALマイルの獲得効率だけでいえば本家JALカードよりもお得なカードになっていますが、飛行機搭乗でマイルが貰えないことや、後述する特約店等が存在しないなどを踏まえると良し悪しな部分もありますね。
それゆえ、マイル獲得だけでなくそれ以外の部分にどこまで魅力を感じるかでお選びください。
カードでマイルを貯めにくい時代になった:
ここまで紹介したクレジットカードを読んで、『マイルが貯まるクレジットカードを使って100円で1マイルって少ない?』と思う方は、昔をよく知る方だと思います。
というのも2000年~2003年頃は100円で2マイルはむしろ少ないくらいで、中には100円で10マイルとか、最大だと15マイル貯まるお化けクレジットカードが存在した時代があったため。
大げさでもなんでも無く、その頃には特定クレジットカードで買い物さえすれば、即座にヨーロッパや北米行きのファーストクラスが取得できたくらいです(当時の裏技は下記記事参照)。
ただクレジットカードを使わせるだけでそんなにもマイルを付与していたら、航空会社やクレジットカード会社の経営も成り立たなくなるのは当然の話。
その後、徐々にマイル付与数が引き下げられていって、現在のようにJALカードやANAカードがベストな状態になったのですね。
味気ないかもですが、今はほんと航空会社公式クレジットカードが最強となります。
マイルを効率よく貯める方法:
買い物をしてマイルを貯めるなんて大変そうだ!という方のために、更に効率よくマイルを貯めるための方法をまとめてみたいと思います。
陸マイラーの方は特にこのあたりの情報を参考にどうぞ。
マイルが2倍貯まる特約店を抑える:
マイルを効率よく貯める、ベストな方法としてはやはりJALカードならJALカード特約店、ANAカード利用者ならANAカードマイルプラス加盟店を利用すること。
これらのお店でクレジットカード払いをすれば自動的にマイルが1.5~2倍貯まるため、効率よくマイルを貯めることが出来ます。
JALカード特約店とは?
JALカードを使うだけで通常の2倍マイルがたまります。
日本全国に約52,000店舗ある特約店は、旅行、お買い物、暮らし、美容・健康・医療、宿泊、ゴルフ場、レストランなど、さまざまなシーンでご利用いただけます。
JALカード保有者ならファミマを使う:
JALカード特約店として有名なところだと、コンビニ大手のファミリーマートがありますね。
ここでJALカード払いを利用すると通常は100円あたり1マイルしか貯まらないものが、2マイルの獲得が可能(ショッピングマイル・プレミアム加入時)。
それゆえ、普段からローソンやセブン-イレブンを使っていた…という方は、ファミマに切り替えるだけでマイルをザクザクと貯められます。
ANAカード保有者ならセブン-イレブン:
同様にANAカード保有者であればこちらもコンビニ大手、セブン-イレブンを選んでつかうのがお得。こちらであれば200円(税込)の利用で1マイル分の追加加算を貰うことが可能なためです。
更にANAカードとセブン-イレブンはよく「ダブルマイルキャンペーン」と呼ばれる、マイルが通常よりも2倍多く貰えるキャンペーンも実施。
こういったキャンペーンにエントリーした上でセブン-イレブンを利用すれば、200円(税込)の利用で2マイル貯まるようになるのでザクザクとマイルを蓄積できますよ。
キャンペーン内容
期間中、キャンペーン参加登録のうえ日本国内のセブン‐イレブンの対象店舗にてご利用代金をANAカードでクレジット決済いただくと、ANAカードマイルプラス分のマイルについて200円(税込み)につき2マイル(通常1マイル)を積算いたします。
これは魅力的です。
JALカードやANAカードを使うとお得なお店一覧:
参考までにその他、JALカードやANAカードを使うとお得なお店や支払先を簡単にまとめてみたいと思います。
みなさんの身近にあるお店でも対象となっているところは多いはずなので、是非、優先的にこれらのお店を使うことでマイルを稼いでみてください*1。
JALカード特約店一例:
店舗名 | マイル積算率 | 解説 |
---|---|---|
ファミリーマート | マイル2倍 | コンビニ大手のファミリーマートも対象 |
エネオス | マイル2倍 | ガソリンスタンド最大手のエネオスも |
ウェルシア | マイル2倍 | ドラッグストア大手のウェルシアも対応 |
紀伊國屋書店 | マイル2倍 | 書店大手の紀伊國屋も対象 |
nojima | マイル2倍 | 家電量販店のnojimaもマイル2倍 |
イオン | マイル2倍 | イオンのスーパーでもマイル2倍 |
ANAカードマイルプラス加盟店一例:
店舗名 | マイル積算率 | 解説 |
---|---|---|
セブン-イレブン | 200円=1マイル | コンビニ最大手のセブン-イレブンも対象 |
スターバックス | 100円=1マイル | スタバカードのチャージで貯まる |
高島屋 | 200円=1マイル | 高島屋でもマイル獲得のチャンス |
マツキヨ | 200円=1マイル | マツモトキヨシでも貯まる |
この他にも様々な店舗がマイル加算の対象となるので、JALカードやANAカードを持っているという方は対象店舗をきちんと把握するようにしてください。
それだけで普段よりも2倍速でマイルを獲得可能です。
楽天トラベルは航空会社のサイト経由で:
楽天トラベルはJALやANAのサイト経由で申し込むと、楽天ポイントに加えてマイルも獲得可能。
これ、地味にマイルを貯められるサービスとなっているので、ビジネスホテルやシティホテルなどを予約する際には下記サイトにアクセスした後に予約するようにしてください。
JALの場合は1予約につき50マイル、ANAの場合には200円(税抜)につき1マイルが貯まるようになっています。
- JALホームページ内の「楽天トラベル」ホテル予約からご予約のうえご宿泊の場合、1予約につき50マイルの予約マイルを積算いたします。それ以外の場合は、「楽天トラベル」をご利用になられても、予約マイルは積算されません。
- なお、キャンペーン期間中は、別途定められた条件に基づき、所定のマイル数が積算されます。
- 部屋数、宿泊日数、部屋タイプにかかわらず、1予約につき一律50マイルが積算されます。また、同日のご滞在を複数ご予約された場合も、50マイルとなります。
200円(税抜)=1マイル
- 200円未満の端数は切り捨てとなります。
- PCサイト上に表示している宿泊予約金額(楽天トラベル価格)がマイル積算対象となります。
- 国内のご予約・ご宿泊のみ対象となります。
単純計算で1万円以下の予約であればJALがお得、それ以上の宿予約であればANA経由のほうがお得になる計算。
そのため、JALマイルもANAマイルも貯めている方は決算金額に応じて経由場所を変更してもらえればと思います(JAL経由で予約する場合も、予約を1泊ずつで区切ってするとお得)。
航空マイルに関するQ&A:
すでに超長文ですが、みなさんには更にマイルに関する知識を深めてもらうべく、よくある質問とその答えを用意しました。
マイルを本気で貯めたい方は参考にしてみてくださいね。
Q.JALマイルとANAマイル、どっちがいいの?
今からマイルを貯めるんだけど、JALマイルとANAマイルならどっちがおすすめなの?と悩んでいる方、いらっしゃいますよね。
特にあまり飛行機に乗ってこなかった方の場合には、どちらにすべきかさっぱり検討が付かないのかも。私も最初は同じ気持ちだったのでその気持ち、よくわかります。
そこであくまで参考程度にしかなりませんが、どちらのマイルを貯めるべきかに私の意見を紹介。どちらを選ぶべきかの判断材料になれば幸いです。
国内でいえばあまり差はない:
まず、結論から先にいってしまうとANAマイルとJALマイルにはあまり差がありません。
どちらも貯まるマイルのスピードに差はほとんどありませんし、サービス内容にも大きな違いはないと、両者のパワーバランスは見ごとなまでに同程度となっているため。
それでもまぁ、敢えてその違いを言うのであれば、こんな感じです。
- JALマイル:
経営破綻前と比べると減ってしまった感はありますが、地方空港への路線がいまだに多く残っているので行きやすいです。主要観光地ではなく、日本全国を隅々まで旅したい方、宮古島や石垣島といった沖縄の離島への渡航を希望される方は、JALのほうが便利かも。 - ANAマイル:
飛行機の安全さでいえばJALよりもANAのほうが上です。過去、一度も墜落事故を起こしていないのは飛行機嫌いな方にも安心なのではないでしょうか?また、観光のオフシーズンに旅行が出来る方には、少ないマイル数で特典航空券と交換できるANAマイルは魅力的です。
海外を含めるとANAマイルがやや有利:
また、日本国内だけでなく海外にも目を向けると違いが明確になります。
JALはワンワールドと呼ばれるグループに属している航空会社なのに対し、ANAは世界最大の航空連合であるスターアライアンスに加盟しているためです。
『それってどういうこと?』という方のために簡単に説明します。
マイレージプログラムというのは、ANAやJALといったマイレージプログラムを提供している航空会社だけでなく、その提携先の航空券もマイルを使って交換可能。そのため、JALよりも提携先の多いANAのほうが、世界各国を旅するならなにかと便利になるのです。
まぁ、よほど世界各国を旅する方でもない限り、その差を感じることはありませんが、日本人があまり行かない国や地域まで旅行をしたいのであれば、ANAマイルを貯めるのが無難かも。
逆に世界一の旅客運送数を誇る航空会社である、アメリカン航空が提携先にあるJALにも魅力はありますよ(主要路線の航空券が取りやすい)。
- JAL…世界最大の航空会社の1つであるアメリカン航空と提携
- ANA…提携している航空会社の数がJALよりも多い
つまり世界隅々まで旅行したいならANA、いやいや主要都市だけでいいと思うならJALといったところでしょう。参考までにどうぞ。
Q.マイルを貯めるのって本当にお得なの?
マイルを貯めるのがお得なのかどうかについては、特典航空券とどれだけ交換できるかにかかっています。
極論をいえば電子マネーやアイテムリストにあるようなものとマイルを交換してもお得さは全くないので、いかにマイルを貯め、そして時間を作って旅行や出張にいけるかがマイルを効果的に使うかどうかのポイントになってくるのですね。
- マイルがお得かどうかは、いかに特典航空券と交換できるかにかかっている
そのため、マイルを貯めて旅行にいく予定があるぞ!という方は、マイルを貯めるために努力する価値あり。
1万マイルを貯めるのは遠そうに見えますが、貯めはじめてしまえばそう遠いものでもないので、是非、無料旅行を目指して頑張ってもらえればなと思います。
Q.JALマイルとANAマイル、両方貯めるのは効率が悪い?
JALマイルとANAマイル、その両方を貯めようとするチャレンジャーな方が稀にいますが、個人的にはあまりおすすめしません。
理由はシンプルで、どちらも中途半端なマイル数しか貯められず、特典航空券を利用しにくくなるためです。
また、昨今ではJALカードもANAカードもマイルを貯めるためにはある程度の年会費+サービス料が必要になるのも痛手。
両方のマイルを貯めようとするとそのそれぞれの会費を払わなくてはいけないので、総合的な出費も増えてしまう危険性があります。
年間決済額や飛行機搭乗数が多い方は:
とはいえ、1年間に1,000万円以上の買い物をクレジットカードでする富裕層の方や、仕事で飛行機を使った国内移動が多い方などは、むしろ両方持たないほうが損な場合もあります。
- 飛行機搭乗回数やカード利用額が多い:両方貯めてOK
- 飛行機登場回数やカード利用額が少ない:片方だけが無難
このあたりは結局のところ人それぞれだとも言えるので、必要であれば両方を並行して貯めることもご検討ください。
陸マイラーはタダで飛行機は乗れても:
陸マイラーはどんなにタダで飛行機には乗れるようになっても、JALラウンジやANAラウンジといった航空会社が用意している専用の待合スペースは利用できません(ビジネスクラスやファーストクラスを利用する場合は別)。
個人的にはマイルを多数保有している人だって航空会社にとっては立派な優良顧客に当たるため、使わせてくれてもいいんじゃないか?と思ったりするんですが、なかなか空港ラウンジの利用条件だけは緩和してくれない状況ですね。
私もキャセイパシフィック航空の上級会員資格を喪失してしまってからは、クレジットカード会社のビジネスラウンジか普通の待合席を利用するしかなくなりました(ビジネスラウンジについては下記記事を参照)。
まぁ保有マイルを空港ラウンジ利用券に交換する方法もあるにはありますが、これはこれで勿体無いと考えてしまってなかなか利用できない状況です。
さぁマイルを貯めよう:
ずいぶんと長々と書いてしまいましたが、これだけ読んでもらえればもう誰かに『マイルって何?』と聞かれても大丈夫なはず。
引き続き機会を見つけてはこの記事に追記をしていこうと思うので、マイルを貯めたいと思っている方はブックマークをするなどして定期的に読みに来てください。
それで最新のマイル情報がわかりますよ。
オマケ:私の保有マイル数
蛇足ですが、私の保有マイル数を最後にさらしておきます(2015年8月16日現在)。
ほんとはファーストクラスでアメリカやヨーロッパに渡航できれば良いのですが、なかなかその時間が取れないのが現在の悩み。
JALマイルの有効期限は36ヶ月なので、これだけ貯まってしまうと失効に怯える日々ですね…(苦笑)
以上、マイルの基本を30分で学ぼう!劇的にマイレージを貯めるコツから、JALマイルやANAマイルが貯まるクレジットカードまでを徹底解説…という話題でした。
参考リンク:
マイルを貯めて海外旅行に行きたい…という方は下記記事を参考に。海外におけるクレジットカード事情についてわかりやすくまとめています。
*1:こういった店舗の中にはデパートの中に入っているから、パーキングエリア内のお店だから…といった理由などで、一部、マイル加算の対象とならない店舗が含まれています。また、あくまでこの記事を書いている現在におけるJALカード特約店、ANAカードマイルプラス加盟店となります(今後、変更がある可能性があります)。