クレジットカードの読みもの

専門家がクレジットカードや電子マネーをわかりやすく解説していくサイトです。

クレジットカードの仕組みを理解しないまま、社会人になってしまった方へ!初心者向けにカードの仕組みとお金の流れをわかりやすく図解。

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さまざまなクレジットカードと日本円を写した画像

今回は超初心者の方向けに、クレジットカードの仕組みを画像で解説した記事を作ってみました。

クレジットカードのことをよくわからないままに社会人になってしまった…という方は、是非、この記事を通してその仕組みを理解してもらえればなと思います。

解説を読む前に:

  • 男性のイラスト:消費者である私達です。
  • コンビニのイラスト:カードが使える場所です。
  • ビルのイラスト:カードを発行している会社です。

図解を作る都合上、わかりにくい例外事項を排除している点はご了承ください。

クレジットカードの仕組みを図解:

カードを使った時のお金の動き:

まずはみなさんがクレジットカードをお店で使った時の、お金の動きです。

支払いでカードを使うと、お店はカード会社にその代金を請求する

支払いでカードを使うと、お店はカード会社にその代金を請求する

クレジットカードを利用されたお店は、クレジットカード決済を担当している会社にその代金を請求。

当たり前ですが1万円の支払いでクレジットカードを使われたら1万円分を、10万円の支払いなら10万円分をカード会社に請求することになります。

クレジットカード代金回収の仕組み:

私達がクレジットカードを利用した分のお金は、後日、カード会社に支払いをしなくてはいけません。

だいたい30日間分…といったように、一定期間の間にカード払いされた金額をまとめて請求するのが普通です(都度都度、請求はしない)。

カード発行会社は保有者に利用した分のお金を請求する

カード発行会社は保有者に利用した分のお金を請求する
みなさんからお金を集めて支払い:

その後、みなさんからお金を集めたカード会社が、カードが使われたお店側に対して責任をもって支払いします。

カード会社は保有者から回収したお金をお店に対して支払う

カード会社は保有者から回収したお金をお店に対して支払う

ただ実際にはカード会社はみなさんからお金を集めるよりも先に、先行してお店側に支払ってしまう場合が多め(カード会社が一時的に立て替えをおこなう)。

これが一連の流れとなります。

カード会社があるからこそ仕組みが成り立つ:

このようにクレジットカード会社が責任をもってお金の管理をしているからこそ、ただのプラスチックの塊でしかないカードで買い物ができることに。

そうじゃないと普通、お店でいきなりカードを出して『これで食品を買わせろ!』なんてゴネたところで、お店が商品を販売してはくれるはずはありません。

  • 個人的にツケ払いをお願いする:
    相手がどこの誰だかもわからないし、後で払ってもらえるかわからないので信用されない(時代劇のようにツケでは払えない)
  • クレカでツケ払いをお願いする:
    カード会社が払ってくれる信頼があるのでお店はツケ払いを了承する(分割払いやリボ払いでも問題なく利用できる)

カード会社が代わりに払ってくれる信頼があるから、お店はカードを出したお客さんに商品を販売してくれるのです。

お店の立場:

保証があるからカード払いを受け入れる

保証があるからカード払いを受け入れる

クレジットカード会社が責任をもって支払いしてくれる安心感があるからこそ、クレジットカード払いを受け付けています。

私達の立場:

カード会社との契約に基づきカードが利用できる

カード会社との契約に基づきカードが利用できる

クレジットカード会社と『ちゃんと利用した分のお金は支払うから』という契約を交わすことで、クレジットカードを発行してもらっています。

クレジットカード会社は信用に値する人にだけカードを発行し、自由に支払いに使わせている形です(信頼に値する人かどうかを判断するのがカードの入会審査)。

カード会社の立場:

お店と利用者をつなげることでクレカの仕組みを成り立たせている

お店と利用者をつなげることでクレカの仕組みを成り立たせている

クレジットカード会社はカード利用者とお店(加盟店と呼びます)の両方をつなげることで、クレジットカードの仕組みを成り立たせています。

カード会社が存在しないと、プラスティック製のカードにはなんの価値もありません。

どんな場合もカード会社はお店に支払いをする:

たとえば私がお店で10万円の支払いをカードで行い、その後、カード代金の振替日にその支払いができなかった場合にはどうなるのでしょうか?

単純に考えればカード会社は10万円の回収ができないわけですから、お店に対して10万円の支払いが難しくなるはず…ですが、実際はこういった場合でもカード会社は責任をもってお店に10万円の支払いをします(カード会社が損失をかぶる)。

  • 私達がカード代金を払った場合:カード会社はお店にお金を払う
  • 私達がカード代金を払わなかった場合:カード会社はお店にお金を払う

ではなぜカード会社は持ち出しになっても10万円の支払いをするのか。

それはそうじゃないとお店はクレジットカード利用者に都度都度、『あんた、ちゃんと10万円を払えるだけのお金を持ってるの?証拠に銀行口座残高を見せてよ!』と確認する必要性がでてしまうため。

そうなるとクレジットカード払いを拒否するお店が続出するだけなので、どんな場合でもカード代金を支払う「保証」を与えることで、クレジットカードビジネスは成り立っているのですね。

お店としてはカード払いのお客さん=確実にお金の回収ができるお客さんとなります。

カード会社はどうやって儲けているの?

クレジットカード決済を受け付けるライブ会場の販売ブース

次にカード会社はどうやって儲けているの?という、クレジットカードビジネスの仕組みを初心者向けに解説してみたいと思います。

ざっくりとした儲けの仕組み:

詳しく解説する前にざっくり解説すると、下記図解のような動きになります。

クレジットカードビジネスの仕組み

クレジットカードビジネスの仕組み

これだけだとちょっとわかりにくいので、それぞれ解説していきましょう。

お店の立場:

カード払いを導入すると客数や客単価が増える

カード払いを導入すると客数や客単価が増える

お店側の立場としては、クレジットカードの利用OKにするとカード払いが好きなお客さんを集められたり、高額商品が売れやすくなるメリットあり。

反面、お店はクレジットカードを使われるとカード会社に対して「加盟店手数料」と呼ばれる手数料を払う必要があります(実際にはカード会社からお金が振り込まれるタイミングで手数料が差し引かれる)。

カード会社の立場:

カードが使われれば使われるほど手数料収入が増える

カードが使われれば使われるほど手数料収入が増える

カード会社はお店に対してお金を振り込む際に、手数料を差し引いた金額を振込します。この差額分がカード会社の利益、ビジネスの仕組みです。

そして手に入れた手数料の一部を、みなさんに対してポイントとして提供することで、『クレジットカードを利用するとポイントが貯まる』という魅力に繋げているのです。

私達の立場:

カード利用でポイントが貯まる

カード利用でポイントが貯まる

私たちは『クレジットカードを使うとポイントがもらえる!』という大きな節約メリットがあるために、クレジットカードをどんどんお店で使います。

そうするとお店の売上も増えるし、カード会社も利益が出る…といったように、3者それぞれにメリットが生まれることに。

これがクレジットカードがここまで社会に普及した理由でもあります。

電子マネーの仕組みも全く同じ:

最近ではクレジットカードよりもSuicaや楽天Edyといった電子マネーのほうが好きな方も多いかと思いますが、電子マネーの仕組みも基本的には一緒。

電子マネーを管理している会社が、お店とみなさんの橋渡しをしているからこそ成り立っている仕組みなので、お金の流れはまったく同じですよ。

そして電子マネー会社はみなさんにポイント等の利用メリットを与えることで、利用を促進している…というわけです(お店は電子マネー管理会社に手数料を払っている)。

よくある質問とその答え:

よくある質問とその答えの画像

さらに理解を深めてもらうために、Q&A形式でよくある質問とその答えを作ってみました。クレジットカードへの理解度を深めたい方はどうぞ。

Q.偽物のカードを使っても買えちゃうの?

プラスチック製のカードを使って自由に買い物できるなら、偽物のカードを作って買い物できちゃうんじゃない?

そんなふうな悪巧みをした方もいるかもしれませんが、通常、クレジットカード利用時にはオーソリゼーション(通称:オーソリ)と呼ばれる「その支払いがほんとうに出来るのか」の確認作業が通信回線を通して行われます。

オーソリとは?

オーソリとは「オーソリゼーション」の略で、端的にいうと「お客さまのクレジットカードで決済できるかを確認する作業」です。日本語では、「信用承認」「販売承認」などと訳され、お客さまのクレジットカードが有効かどうかや、利用限度額に達していないかなどをカード会社が確認し、その上でクレジットカードのご利用枠を確保する処理のことです。

お客さまがクレジットカードを利用する際には、オーソリの承認後に売上処理を経て決済が完了となります。

そのため、お手製の偽物カードが使えないのは当然のこと、有効期限が切れてしまったカードや、利用限度額の上限に到達してしまったカード等も支払いに使えません。

仮に使おうとしてもオーソリで弾かれて即終了となります。

Q.お店のメリットが少なくない?

「結局、私たちが貰えるポイントってお店から貰ってるようなものでしょ?そう考えるとお店は負担ばかりじゃない?」

これは確かにそのとおりな意見ではありますが、私たちが考える以上にお店側にもクレジットカード決済導入のメリットは多いもの。

前述のようにお客さんの数が増える、お客さん1人あたりの客単価があがるメリット以外にも、釣り銭の用意不要や売上集計作業の簡素化など、様々なメリットがあるものなんです。

お店は嫌なら拒否すればいい:

それにお店が手数料負担をしたくないと思うなら、クレジットカード払いの受付を終了して現金払いのみに戻せばいいだけの話。

それをせずにクレジットカード払いを受け付けているということは、お店側が負担している手数料以上のメリットがある証拠でもありますよ。

  • 受付停止する:メリットよりも手数料負担のほうが大きい
  • 受付継続する:手数料負担よりもメリットのほうが大きい

詳しくは下記記事もあわせてお読みください。クレジットカード払いを受け付けるメリットを店舗経営者向けにまとめています。

news.cardmics.com

Q.リボ払いを使うと手数料取られるけど?

『クレジットカード会社ってお店から手数料を取ってるはずなのに、この前、リボ払いを使ったら金利手数料が取られたんだけど!』

そんな不満をお持ちの方もいるかもですが、これはまぁ仕方のないところ。

なにせリボ払いや分割払いの手数料までお店の負担としてしまうと、お店側の負担する手数料がとんでもないことになってしまうので、カード保有者側でも負担するものは負担しましょうね…となっているのです。

  • 1回払い:お店のみ手数料負担
  • 分割払い:お店&保有者も手数料負担
  • リボ払い:お店&保有者も手数料負担

その点、お得なのがボーナス払い。

支払いを最大で6ヶ月以上も先延ばしできるのに、その手数料負担はすべてお店の負担となっているので、ちょっとお金に困ったらお店で「ボーナス払いは使えますか?」と相談してみてください。

そうすれば自己負担0円で支払いだけを先延ばしできますよ(ボーナス払いの解説は下記記事参照)。

news.cardmics.com

細かく解説するともっと仕組みは複雑:

今回はわかりやすくカンタンに解説させていただきましたが、クレジットカードを使った時のお金の動きはもっと複雑。

アクワイアラ(決済を担当する会社)とイシュア(カード発行を担当する会社)でも違いますし、アクワイアラとイシュアが同一なオンアス取引、そしてVisaやマスターカードといった国際ブランドや提携企業へのお金の動きも含めるともうゴチャゴチャな感じになります。

ただ業界人でもない限りそこまで理解する必要なし。この記事で紹介した程度のお金の動きを理解しておけば十分なので、心配しなくて大丈夫ですよ。

クレカの仕組みがわかればもう安心:

クレジットカードや電子マネーのロゴマークを写した画像

ここまで仕組みがわかれば、クレジットカードの超初心者は無事卒業。

たぶんクレジットカードってなぜ手数料不要でポイントがもらえるの?とか、カード会社はどこで儲けているの?とか、そういう初歩的な疑問は十分に解決できたと思います。

更に詳しく知りたい方は、下記の初心者向けカードを紹介している記事にも目を通してみてください。

クレジットカードを作ったことがない方向けに、その詳細を説明していますよ。

以上、クレジットカードの仕組みを理解しないまま、社会人になってしまった方へ!初心者向けにカードの仕組みとお金の流れをわかりやすく図解…という解説でした。

参考リンク:

クレジットカードに関する基礎知識をもっと身につけたい方は、初心者向けの知識をまとめた下記記事も参考に。

金利手数料が発生する支払い方法から、お得なポイント獲得術までを紹介しています。

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