今回はクレジットカードの裏ワザをまとめた記事を書いてみたいと思います。
どれも法律的にかなりグレー&現在ではどれも利用できない裏ワザばかりですが、『昔はこんな裏ワザが使えたのか…』と興味がある方は是非、読んでみてください。
もしかするとこの先、新しい裏ワザを見つけるための手がかりになるかもしれませんよ。
クレジットカードの裏ワザまとめ:
AQ(永久機関):
クレジットカードの裏ワザ「AQ(永久機関)」は1円もお金を使わずにポイントだけをタダ取りできる方法として2008年頃まで利用できたもの。
まるで永久機関のようにエネルギーを必要とせずポイントだけを獲得できたことから、この名前が付けられたと言われています(永久機関の解説はこちら)。
永久機関(えいきゅうきかん、英: perpetual motion machine)とは、外部からエネルギーを受け取ることなく、仕事を行い続ける装置である。
古くは単純に外部からエネルギーを供給しなくても永久に運動を続ける装置と考えられていた。しかし、慣性の法則によれば外力が働かない限り物体は等速直線運動を続けるし、惑星は角運動量保存の法則により自転を続ける。そのため、単純に運動を続けるのではなく、外に対して仕事を行い続ける装置が永久機関と呼ばれる。
1円もお金を使わずポイントが貰えた裏ワザ:
永久機関のやり方はとてつもなく簡単でした。わかりやすい言葉で順序よく説明すると、こんな感じ。
- カード払いで電子マネーを購入(ポイント獲得)
- その請求がカード会社から来る
- その支払用紙をコンビニに持っていく
- 支払いは1で購入した電子マネーで払う
- 手元にポイントだけが残る
なんとなくわかりますか?
要は電子マネーをクレジットカードで購入し、その代金を電子マネーで払うだけのもの(※永久機関が使えた当時はカード代金を電子マネーで払うことができた)。
たとえば10万円分の電子マネーをクレジットカードで購入するとカード会社から10万円の請求が届くので、それを電子マネー10万円を使って支払えばあら不思議。
手元に電子マネーを購入した時のポイントだけが残る仕組みですね。
とにかく電子マネーを買えば一攫千金:
そうこうして仕組みを理解してしまえばあとはもう簡単。
これを大規模、たとえば毎月100万円使って2万円分のポイントを貰う…とか、永久機関可能なクレジットカードの枚数を増やして200万、300万円と行うだけ。
実際、当時の2ちゃんねるには、月に数百万円単位で電子マネーを購入している方が少なからず存在していました。
彼らはきっと、毎月、軽く10~20万円相当のポイントを獲得していたことでしょう(当時はポイント還元率が高いカードが多かったため、人によっては月50万円分以上のポイントを得ていた方も居た)。
家族揃って永久機関をする方も:
さらに永久機関を自分ひとりでやるのではなく、家族揃って実行していた方も存在。
- 自分1人で100万永久機関:月に稼げて2~10万円程度
- 家族4人で400万永久機関:月に稼げるお金が8~40万円に
そんなこんなでこれを12ヶ月繰り返せば年収に相当するポイントが獲得できたというわけです。
ほんと今となっては嘘みたいな話ですが、当時はこんなザルみたいな方法で大量ポイントを稼ぐことが可能で、しかも永久機関が発案されてから少なくとも3年くらいは余裕で使えていました。
カード会社側も、認知はしてるけれどもすぐに対策が出来なかったとも言えそうです。
瓜返し:
交通系ICカードであるSuicaを利用して大量のポイントを獲得する裏ワザが『瓜返し(うりがえし)』。
Suicaを瓜に見立てて名付けられたこの裏ワザは2005年~2006年当時にかなり話題になったので、クレジットカード情報通の方であれば知っている方もチラホラいるのではないでしょうか(雑誌や書籍などでも紹介されていました)。
定期券とSuica定期券の穴を狙った手法:
瓜返しの方法は至ってシンプル。順序良く書いてみます。
- クレジットカードを使ってJRの定期券を購入。
- その定期券をSuica定期券に変更。
- Suica定期券を解約し、返金してもらう。
たったこれだけ。
なぜこれがクレジットカードの裏技だったのかというと、上記でいうところの2に穴があったためです。
通常、カードで買うとC制のマークが付く:
ご存知の方も多いかと思いますが、通常、JR東日本ではクレジットカード払いで購入した新幹線切符や定期券にはC制と呼ばれるマークをつけ、解約時には購入時のクレジットカードにその代金を戻すようにしています。
しかし、なぜか瓜返しが使えた当時は、定期券をSuica定期券に変更するタイミングでC制が取れてしまう仕様になっていました。
- 通常:C制マーク付きの定期券代はクレジットカードに返金
- 当時:C制マーク付きの定期券をSuica定期券に変更すると、C制が取れてしまった
そのため、定期券をSuica定期券に切り替えればクレジットカードによる購入履歴が消えるので、カード払いで購入したはずの定期券代が現金で返金してもらえたのです。
なぜかクレジットカードポイントだけ残る:
ここまで来ればもうおわかりですね。
瓜返しを利用すれば定期券をカード払いした時に得られるポイント分がまるまる獲得可能ってこと。
- 通常の返金:
クレジットカードに返金されるため、ポイントも無効に - 瓜返し:
現金で返金されるため、ポイントが手元に残る
結果、新宿から渋谷まで…といった定期券では話になりませんが、たとえば遠距離区間の6ヶ月定期であれば高額支払いになるため、得られるクレジットカードポイントの量も膨大になったようです(当時はSuica定期券の解約で行列ができた駅もあったと噂)。
残念ながら瓜返しはもう使えない:
現在ではすでにJR東日本側が対策をおこなったためこの不正ポイント獲得術は利用不可に。
- 過去:定期券をSuica定期券にすればC制が取れた
- 現在:定期券をSuica定期券にしてもC制は取れない
また、仮に今でも瓜返しが使える方法が残っていたとしても、これはJR側に損害を与えるだけの迷惑行為なので、当サイト「クレジットカードの読みもの」ではみなさんに紹介&お薦めすることもありません。
あくまでそんな裏ワザが過去にはあったんだぞ…という程度に覚えてもらえればと思います。
喜屋武(キャン):
乗る予定のないビジネスクラス等の航空チケットを購入し、それをキャンセルすることでマイルだけをタダ取りするキャンセル技が喜屋武です(喜屋武と書いてキャンと読むことから、隠語として使われるようなった)。
陸マイラー必見!この禁じ手を使えば1年で23万マイル貯めることも夢じゃない! 飛行機に乗らずにマイルを貯める“達人の裏ワザ”を大公開します。
超(裏)術と巷で評判のキャンセル技(裏呼称:喜屋武技)、ケータイEdy連続チャージ払いもわかりやすく解説。
今となってはなぜキャンセルしてもマイルだけが手元に残る仕様になっていたのかはわかりませんが、当時はこれだけでマイルのタダ取りが出来たんですよね(苦笑)
当然、現在ではすでに仕様が変更済み。キャンセルをするとマイル付与も取り消しとなるので挑戦するだけムダとなります。
ライフ砲:
年会費無料でポイントが溜まりやすいカードとして人気のライフカード。
このライフカードで使えた裏ワザが「ライフ砲(ライフカードによる砲撃)」で、うまく利用すると100万円の利用あたり11万マイルを貯められた時代があったんです。
電子マネーの1万円チャージを繰り返す:
ライフ砲のやり方は非常にカンタン。
当時のライフカードは自分の誕生日がある月に使うと1万円以上の支払いをする度に100ポイントが貰える仕組みが採用されていたため、電子マネーを1万円ずつ連続して100回やるだけ(苦笑)
- 電子マネーを100万チャージ:1回分なので100ポイントのみ
- 電子マネーを1万円チャージ×100回:100回分なので1万ポイント
これでANAマイルが11万マイルも溜まったわけですから、多くの方がライフ砲の旨味を堪能したと言われています。
他カード代金の支払いに使えば負担ゼロ:
ちなみに。
このライフ砲が効果的だったのは、ライフ砲にて購入した電子マネーを使って他のクレジットカード代金が払えたこと。
つまり複数枚のクレジットカードを使った擬似的な永久機関を完成させることが出来たので、出費0円で11万マイルを獲得…と、まさに裏ワザらしい裏ワザであったと言えます。
- ライフ砲で100万円チャージ
- 獲得した100万円の電子マネーで他カードの代金を支払い
- 手元にポイントが残る
それゆえ、人によっては繰り上げ返済をして月に100万円以上を利用したり、家族揃ってライフ砲を炸裂させて数十万マイルを獲得した方もいたようです(当時はこのやり方をまとめただけの情報商材が数万円で売買されていた)。
アメックス祭り:
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードが2016年に実施した、入会キャンペーンの穴を利用した裏ワザが通称「アメックス祭り」。
開始当時はさほど問題になっていませんでしたが、キャンペーン開始から1ヶ月程度で穴を突く方法がシェアされはじめ、最終的にはアメックス側が期間中にも関わらず強制終了させる騒動になりました。
かのしんぶん赤旗が、その顛末を記事にしたほどです(こちらの記事)。
しかし、9月上旬。カード会社から突然、この特典の中止を告げるメールが送られてきました。
男性がそれまでに得たのは2カ月分。残り1カ月を残しての終了でした。男性は、会社に抗議。会社は10月末に「調整」として1万ポイントを付与して、キャンペーンを終了しました。
少ない出費で10万マイル以上が獲得可能だった:
ではなぜアメックス祭りはこれほど話題になったのか?
それは公共料金の支払1回あたり2,000ポイントを付与するというキャンペーンに、ポイント付与の上限を設けなかったため(下記画像はアメックス側がポイント付与の対象とした固定費)。
それゆえ、クレジットカードマニア達はどうにかして固定費の引き落とし回数を増やし、2,000ポイントのボーナスポイントを目一杯もらおうと画策します。
そうして見つけ出したのがスカパーオンデマンドに存在する108円の都度視聴サービス。
これを自腹で108円出して視聴すると、なぜか1回あたり2,000ポイントがもらえることがわかったクレジットカードマニア達は、1日に30回、40回と視聴を繰り返します。
するとその回数分だけ2,000ポイントが付与されることとなり、結果、この裏ワザを認識していた人は10万ポイント、20万ポイントといった大量のポイントを獲得する流れとなりました。
当然、アメックスとしてはもう想定外。
批判覚悟で強制的に入会キャンペーンを廃止し、ポイントの垂れ流しを防いだのがアメックス祭りの顛末となります。
アメックス祭りは年会費0円だった:
さらにこの入会キャンペーンがアメックス側にとって痛手だったのが、アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの年会費を1年間無料に設定していたこと。
つまりアメックス祭り経由でポイントを稼ぐだけ稼いだクレジットカードマニア達は、年会費を払うことなく1年以内に解約をして出ていってしまう…という、まさに踏んだり蹴ったりのキャンペーン内容だったため、アメックス側ではすこしでも早く出血を止めたのだと思われます。
- アメックスの思惑:
電気代やガス代の支払いをしてくれれば長くクレジットカードを使ってくれるに違いない!どんどん固定費を払ってもらうためにも1回あたり2,000ポイントを付与しよう(1年目の年会費を無料にしても固定費支払いがあれば2年目以降も継続してくれるだろう)。 - 実際のアメックス祭り:
想定していた電気代やガス代の支払い設定ではなく、スカパーやU-NEXTの都度視聴ばかりが引き落とされてしまう。このままでは長く使い続けてもらうどころか販促費ばかりが膨らんでしまいそうだ(1年目の年会費を無料にしたことでポイント目当ての入会ばかりが増えてしまった)。
そしてそんな失敗があったからかわかりませんが、現在では1年目の年会費が無料になる初年度年会費無料キャンペーンは廃止済み。
アメックスゴールドは1年目からしっかりと年会費がかかるゴールドカードになりました(現在実施中のキャンペーンはこちら)。
伝説になったP-oneカードの7日10倍デー:
もはや伝説とも言える高還元率クレジットカードがP-oneカード。
2008年頃までは毎月7日に使うだけでポイントが10倍獲得可能だったので、この日にあわせてP-oneカードを利用すると100円あたり10マイル+1%引きというとんでもない還元率を手にすることができました。
加えて、P-oneカードを利用した代金をライフ砲でチャージした電子マネーで払うと、ライフ砲によるポイント獲得も相まって破壊力がさらにすごいことに(P-oneカードの代金をコンビニで払えたかどうかはうろ覚え)。
- ライフ砲で電子マネー獲得:大量ポイント獲得
- 毎月7日にP-oneカード利用:大量ポイント獲得
これだけでファーストクラスを使った海外旅行に夫婦で行けるほどのマイルが手に入ったわけですから、裏ワザを知っているのと知らないのとでは雲泥の差がありました。
裏ワザは使えなくなってから広まる:
今回紹介したようなクレジットカードの裏ワザは、使えなくなってから広まることが一般的。
その理由は単純で、多くの方にやり方が広まってしまうとすぐにその裏技が使えなくなってしまうからです。
- 広まった裏ワザ:
クレジットカード会社や企業が対策をしやすい - 極秘の裏ワザ:
カード会社や企業側が認識できず対策できない
そのため、現時点で使える裏ワザはなかなか一般には漏れてこないのは当然の話なので、どうしてもクレジットカードの裏技を使ってみたいなら、ネット上で隅々まで情報収集するか、自分自身で編み出すしかなし。
最近だとクレジットカードよりもサービス設計が甘いQRコード決済に妙味がありそうなので、裏技を探すならそちらをどうぞ。
以上、過去に使えたクレジットカードの裏技まとめ!過去には瓜返し、AQ、喜屋武、ライフ砲など、異常なまでにお得な裏ワザがありました…という話題でした。
参考リンク:
違法スレスレの裏ワザではなく、もっとちゃんとした方法でクレジットカードのポイントを獲得したい方は下記記事を参考に。
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