『今、クレジットカードを1枚も持っていないんだけど、クレジットカードってやっぱり作るべき?』
そんな風にちょっぴり悩んでいる方のために、今回は「クレジットカードって本当に必要なのかどうか」について、記事を書いてみたいと思います。
特に最近ではテレビを付ければクレジットカードをはじめとするキャッシュレス決済の話題が増加中。
こういった報道を見てなんとも言えない不安を感じ始めている方は是非、この記事を参考にしてみてくださいね。
クレジットカードの普及率について:
クレジットカードの保有率は84%程度:
まず、クレジットカードを持ってる人ってどのくらいいるのか?
クレジットカード発行会社の大手企業である株式会社ジェーシービー(JCB)が2018年に実施した統計では84.0%の保有率だったので、そのままその数値を当てはめると成人男女の100人に84人がクレジットカードを持っている計算となります。
- 100人中84人:クレジットカード保有中
- 100人中16人:クレジットカードを持ってない
多いと思うかどうかはみなさん次第:
まぁこの比率を見て『みんなクレジットカードを持ってるんだなぁ』と思うか、それとも『まだまだ100人中16人はカードを持ってないとは安心したよ』と思うかは人それぞれ。
ただ日本人特有の連帯感を持ってる方だと、過半数を大きく超えるこの数字はかなりアセる数字なのではないでしょうか。
今すぐ1枚くらい…。そう思った方も多いことでしょう。
年代別に見るクレジットカードの保有率:
とはいえ、この84%の保有率は20代~60代の平均値。
下記のように若年層のクレジットカード保有率はもう少し低くなるので、20代の方であれば周りにも持っていない人がチラホラいる環境があるものと思われます。
中でも20代男性の保有率の低さが目立ちますね。3人に2人程度しかクレジットカードを保有していない比率です。
- 20代男性の3人に2人:カード保有中
- 20代男性の3人に1人:持っていない
年代別に見ると、20代のクレジットカード保有率は男性65.1%、女性78.7%と特に男性で低い。
30代を超えると持っているのが普通になる:
反面、30代を超えてくるとクレジットカードを持っているのが当たり前とも言える比率になるので、仲間内でもカードを持っていない方は少数派になるはず。
- 20代:カードを持ってない方も多い
- 30代以上:持ってない方は少数派
加えて普段から現金払いを使っているイメージが強い50代、60代においてもクレジットカード保有率は高めであることを考えると、みなさん、なんだかんだでクレジットカードを保有していることがわかります(下記は年代別の平均クレジットカード保有枚数)。
保有枚数は女性より男性が多い。年齢が上がるほど保有枚数は多くなり、男性50~60代の保有枚数は4枚以上で多い。
一方で、男性20~30代、女性20~40代は3枚に満たない。
当然、利用頻度も低くはありません(詳細な統計データはJCB公式にて)。
カードの保有率には地域性もある:
クレジットカードの保有率は年代による違いだけでなく、北海道や九州といった地域によっても若干の違いあり。
やはり東京や大阪といった大都市圏にお住まいの方はクレジットカード保有比率は高く、北海道や中国&四国といった地域では低めになりますが、全体的な数字と比べてもそう大きな違いはない感じですね(一番低い北海道の保有率でも77.7%はある)。
- 都市在住:やや保有率が高め
- 地方在住:やや保有率が低め
ちなみに意外なのは東北地方の保有率の高さ。全体の平均値である84%を上回る、85.3%の方がクレジットカードを持っているそうです。
クレジットカードを持たない弊害について:
ここまででクレジットカードの保有率はわかってもらえたかと思いますが、次は保有するメリットを解説。
まぁこれについては正直、現時点でカードを持っていない方だってクレジットカードが便利なことくらい重々承知のはず。
たとえばクレジットカードで支払いをすればポイントが貯まるとか、楽天市場やAmazonでの買い物が便利になるなどなど、そういったメリットをわかった上でも尚、クレジットカードを作らない理由はメリットよりも不信感や不安が上回ってしまうからでしょう。
- 間違い:メリットを知らないから作らない
- 正解:メリット以上に不信感や不安のほうが大きい
だからこの記事ではあえて『クレジットカードを作るとこんなにもお得だよ!』というメリットではなく、その逆の、クレジットカードを作らない弊害を解説。
こういったデメリットがあることを認識した上で、みなさんにとってクレジットカードが必要かどうかを判断いただければなと思います(保有メリットが知りたい方はこちらの記事を参照)。
1.個人信用情報が構築されない:
クレジットカードを作らないと起きる最大のデメリットは「個人信用情報(こじんしんようじょうほう)」が作られないことです。
こう書くとなんだか難しそうな話だなぁ…と思われるかもしれませんが、中身はなんてことなし。
個人信用情報とは戸籍や住民票のように国民1人1人に作られる、クレジットカードやローンの利用記録のことで、たとえば私の場合だと
- 楽天カード:今月の利用額35万円(100万円まで利用可能)
- ライフカード:今月の利用額10万円(150万まで利用可能)
- JCBカード:今月の利用額70万円(300万円まで利用可能)
みたいな情報がこの個人信用情報として記録されている形となります。
※下記はCICというところから取り寄せた私の個人信用情報の一部(楽天カードとの契約内容がまとめられている箇所)。
個人信用情報がしっかりしてると借入しやすい:
そんな個人信用情報が活躍するタイミングは、住宅ローンや自動車ローンを契約する時。
なぜなら銀行や消費者金融といった企業は、個人信用情報を確認することで借入希望者が信用に足る人物かどうかを判別しているため。
この際、過去に返済の遅れがあったり、お金を借りたまま返済をしなかった履歴があった場合にはマイナス評価となりますが、正しくクレジットカードやローンを使ってきた方の場合には高評価を得ることができるんです。
- 健全にカードを使ってる場合:高い評価
- 借りたお金を返していない場合:低い評価
つまりクレジットカードを正しく使えば「信用できる人物であるお墨付きをもらえる」、そんなイメージを持ってもらえればわかりやすいでしょう。
カードを持ってない人は履歴がない:
反面、クレジットカードを1枚も持ったことがない方だと当然ながら利用履歴が存在しないため、銀行や消費者金融が個人信用情報を確認しようにも「あなたが信頼できる人間なのか」の判断ができません。
結果、住宅ローンや自動車ローン等の審査に落ちてしまうだけでなく、年齢によっては新規のクレジットカード作成時にも作りにくくなるなどのデメリットとなるのです。
- カード保有者:ローン等が組みやすい
- カードを持ってない方:ローン等が組みにくい
さらに詳しく信用情報を知りたい方はこちら記事を参考にどうぞ。読めば信用の大事さがわかります。
2.周りの目がすこし冷ややかになる:
クレジットカードを持たないデメリット、2つ目は、クレジットカードを持っていないがゆえに周りの目が少し冷ややかになる点です。
『いやいや、別にカードを持っていなくても冷たい目線なんて向けられないけど?』と思う方は多いかもですが、前述のようにクレジットカードの保有率は8割以上。
そこまで比率が高まっているにも関わらずクレジットカードを持っていないってことは、なんらかの事情でクレジットカードが作れない下記のような方だと疑われてしまう可能性があります。
- 収入がない無職の方:カードが作れない
- 借金の返済で首が回らない方:カードが作れない
- 過去に自己破産経験あり:カードが作れない
- 反社会的勢力の方:カードが作れない
- 水商売の方:カードが作りにくい
もちろんこれは「そういう可能性がある」ってだけの話。
しかし、会社の同僚や上司、友人などからそう思われる可能性が少しでもあるのだとすると、これも立派なデメリットと言えるのではないでしょうか。
クレジットカードを1枚持っていればそのような疑惑を持たれることもありません。
女性とのデートにも不向き:
ついでにいうとクレジットカードを使わない方は、女性に既婚男性なんじゃないかと疑われてしまう可能性も。
なぜならクレジットカードをお店で利用すると日時、場所、金額等が履歴として残ってしまうため、不倫や浮気の際に使えないから。
- カード払い:記録が残るので浮気や不倫には都合が悪い
- 現金払い:記録が残らないので浮気や不倫でも使える
まぁ現金払いをしただけでそこまで疑う女性は多くないでしょうけど、前述のように無職や多重債務者と間違われる危険性を含めると、クレジットカードを1枚持つ価値は大きいと言えます(詳しいリスク一覧はこちらの記事を参考に)。
3.世の中の動きについていけなくなる:
クレジットカードを持たないデメリット、最後は世の中のキャッシュレス化についていけなくなる点ですね。
ご存知のように2019年10月より、日本政府がキャッシュレス決済の支援を実施したのは記憶に新しいところ。
中小規模の店舗でクレジットカード払いや電子マネー払いを利用すると5%分のポイントが付与されるなど、国を挙げてクレジットカードや電子マネー等の普及が推し進められました(引用はこちら)。
政府は10月に消費税率を8%から10%に引き上げるのに伴い、買い物や飲食した際の代金を現金を使わずにクレジットカードや電子マネーなどを使ったキャッシュレス決済にした消費者にポイントを還元する。
そんな中でクレジットカードを持たずに現金払いを続けていては、時代の変化に少しずつついていけなくなってしまう可能性大。
残念ながら日を追うごとに肩身が狭い思いをする機会が増えていくものと思われます。
キャッシュレス専門店も登場:
さらに近年ではクレジットカードや電子マネー払いしか使えない、「現金払いお断り」のお店が続々と誕生中(引用はこちら)。
外食をして代金を支払う。当たり前のことである。だが、そこで現金をチャリ~ンと出すのは、もはや当たり前のことではなくなってきている。少しずつではあるが、ここ日本でも確実にキャッシュレス化の流れが進みつつあるのだ。
2018年10月2日にオープンした「大江戸てんや 浅草雷門店」は、キャッシュレス対応どころか、現金での支払いができない完全キャッシュレスの店舗である。
まだその数は多くはありませんが、この先も現金払いお断りな店舗は徐々に増えていくことでしょう。
クレジットカードを持っていないと、こういったお店に対応できません。
クレジットカードの不正利用は怖くない:
『クレジットカードを作るメリットは知ってるんだけど、不正利用されたらと思うと怖くて作れない』。
そんなふうにクレジットカード作成をためらっている方は少なくないのですが、実はクレジットカードには盗まれた場合や、落としてしまった場合の補償がしっかり完備。
運悪く100万円を不正利用されてしまったとしても、補償の申請さえすればカード保有者の自己負担を0円できますよ(詳細は下記記事を参照)。
たとえ財布ごと落としても盗まれても安心です。
それでも現金払いだってOK:
これらのデメリットを読んでも尚、『私は住宅ローンを組む予定もないし、異性や同僚からどう思われても構わない。だから自分は現金払いのままでいいよ!』と思った方はそれでも良いと思います。
- ローンを組む予定がない:不要
- 周りからどう思われてもいい:不要
- ポイントはいらない:不要
- 通販は代引きで問題なし:不要
- 海外旅行に行かない:不要
別にクレジットカードを使わないと死んじゃうとか、警察に逮捕されるわけでもないので、自分が使いたい支払手段をそのまま使えばそれでOK。
誰かに強制されるものではありません。
時代は徐々にキャッシュレス社会に:
ただ前述のように時代は徐々にキャッシュレス社会に変化中。
その中で現金払いを使い続けるデメリットは次第に大きくなっていくので、もし時代に乗り遅れたくない方なら是非、この機会に年会費のかからないクレジットカードを1枚作ってみてください(年会費無料カードはこちらを参照)。
下記記事で解説している通り、クレジットカードは紛失&盗難にも強いですし、1回払いで使う分には手数料のかからない支払い手段ですよ。
以上、クレジットカードってほんとうに必要なの?現在、カードを持つべきかどうかで悩んでいる方のために、その必要性をわかりやすく解説…という話題でした。
参考リンク:
そろそろ重い腰をあげ、1枚くらいクレジットカードを作ってみるか…と思った方は下記記事も参考に。
当サイト『クレジットカードの読みもの』が推奨のカードをわかりやすく紹介しています。