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カード払い客に手数料を請求するお店は規約違反!参考までにクレジットカード加盟店規約の、どの部分に違反しているかを引用します。

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店頭に置かれているカード決済機の画像

先日、『クレジットカード払いが使えるとアピールしているのに、いざ使おうと思ったら手数料を取るお店ってズルい!』という記事を書いた私。

この記事を書いた際、多くの方から「そもそも手数料を別途取ること自体が規約違反だということを知らなかった」とのコメントを頂いたので、今回は参考までに手数料を取る行為は加盟店規約のどのあたりに違反するのかについて、わかりやすく記事を書いてみたいと思います。

私同様、手数料を取られて腹立たしい思いをしている方は是非、参考にしてみてくださいね。

カード利用時に手数料を取るお店について:

早速、クレジットカード利用時に別途手数料を請求する行為が、どのように加盟店規約違反となるのか例をあげていきます。

カード各社の加盟店規約を調べてみた:

まずは大手クレジットカード会社である株式会社ジェーシービー(JCB)の加盟店規約から引用。問題になりそうなのはこのあたりです。

第11条 (加盟店の義務、差別的取扱いの禁止等)

2.加盟店は、有効なカードを提示した会員または有効なギフトカードの使用者に対し、信用販売またはギフトカードの取扱いを拒絶したり、直接現金払いや他社の発行するクレジットカードまたはギフトカードの利用を要求したり、現金客と異なる代金を請求したり、信用販売またはギフトカードの取扱いの金額に本規約に定める以外の制限を設ける等、会員またはギフトカードの使用者に不利となる差別的取扱いを行わないものとします。

なんだかいろいろな項目が並んでいますが、クレジットカード利用客に別途手数料を求めることは、赤字にした「現金客と異なる代金を請求したり」に違反する行為。

なにせ手数料を上乗せする=現金客と異なる代金を請求することに他ならないので、カード払い客への手数料請求は加盟店規約違反で間違いありません。

三井住友カードの加盟店規約でも同様:

続いて三井住友カードの加盟店規約も確認してみましたが、こちらもJCBの加盟店規約とまったく同様です。

第7条(信用販売の方法)

11.加盟店は、有効なカードを提示した会員に対して、商品の販売代金ならびにサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること、およびカードの円滑な使用を妨げる何らの制限をも加えないものとします。

ご覧のように「商品の販売代金ならびにサービス提供代金について手数料等を上乗せする等現金客と異なる代金の請求をすること」を明確に禁止。

言うまでもなく飲食店や美容院で別途手数料を取る行為は規約違反にあたる行為なので、三井住友カード側に通報をすれば加盟店への指導が入ることでしょう。

UCカードの加盟店規約も念のため:

疑り深い方のためにもうひとつ。UCカードの加盟店規約からも引用しておきます。

第7条(差別待遇の禁止)

加盟店は有効なカードを提示した会員に対し正当な理由なく信用販売を拒絶し、または現金払いや他のカードの利用を要求したり、現金客と異なる代金・料金を請求する等、会員に不利となる取扱いをすることはできません。

こちらは第7条の記載すべてが手数料を上乗せする行為の禁止について書かれた条項ですね。

JCBや三井住友カード同様、現金客と異なる代金や料金を請求すること=加盟店規約違反となります。

嫌な顔をしたり、愚痴を言うのも規約違反:

ついでにいうとJCBや三井住友カードの加盟店規約では、クレジットカードを利用したいお客さんに『現金払いにしてくれないかな?』と提案&要求することや、クレジットカード払いを希望するお客さんにイヤな顔をしたり、グチグチ文句を言うことも禁止しています。

  • カード払い客に現金払いへ切り替えてくれと頼むこと
  • カード払い客に嫌な顔をしたり、文句を言うこと

また正当な理由なくして信用販売を拒絶し、代金の全額または一部(税金、送料等を含む)に対して直接現金支払いを要求する等、会員に対して差別的取扱いは行わないものとします。

ここまで含めると、結構多くのお店が加盟店規約違反をしてそうな感じがありますよね。

特に小規模な小売店や飲食店だと、「あんだよカード払い、めんどくせーな。手数料取られるから嫌なんだよ」なんて面と向かって文句を言われることもあるくらいなので、そういったお店に腹が立った方はレシート情報を元に通報してOK。

カード会社への不満を客に当たり散らすのは筋違いです。

取られた手数料は返してもらえる?

お店に不正に取られた手数料は、カード会社に相談すれば返金してえるのかどうか。

これ、10年以上前までは可能といえば可能だったんですが、返金制度を悪用した方が多かったのか、最近では返してもらえた事例をあまり聞かなくなりました(手数料を取られてもいないのに取られたと主張して返金してもらった方が続出した?)。

つまり加盟店規約違反だけど返金対応は期待できないと思ったほうがいいので、手数料を取られそうになったら店頭で規約違反であることを伝えるか、その場でカード会社に相談をするなどして対処いただければなと思います。

そうすれば返金してもらえる場合もあることでしょう。

家電量販店は非常にグレー:

有楽町にあるビックカメラの画像

ここまでを読んで『いやいや、ヤマダ電機やビックカメラみたいな大型店舗だって、現金客とクレジットカード客でポイントに差を付けてるし。あれだって手数料みたいなもんだろ?』と思われたかもしれませんが、あちらは非常にグレーな感じ。

厳密に言えば加盟店規約違反で間違いないのですが、規約上は「現金客と異なる料金を請求しない」を遵守してればOKなので、付与ポイント数に差をつけるのはアリと言えばアリなのでしょう。

  • 100%加盟店規約違反:
    現金客とクレジットカード利用客で請求代金が違う
  • 加盟店規約違反かどうか微妙:
    現金客とカード客で請求代金は一緒だけど、ポイント付与数に差があり

まぁクレジットカード会社といえども、大口顧客である大手家電量販店に強気に出られない背景もありそうな感じ。

引き続き「グレーな事例」として内々に処理される可能性が高そうです。

以上、カード払い客に手数料を請求するお店は規約違反!参考までにクレジットカード加盟店規約の、どの部分に違反しているかを引用します…という話題でした。

参考リンク:

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