今回は国際線の移動が多い方向けに、航空機遅延保険が付いているクレジットカードをまとめてみたいと思います。
航空機遅延保険とはカンタンにいえば、飛行機が遅れてしまった時の損害を負担してくれる保険のこと。
残念ながら1~2時間程度の遅延では保険代が支払われることはありませんが、4時間を超える遅延だったり、出発便の欠航などがあった時には申請可能…と、飛行機による移動が多い方にはなにかと役立つ保険なんです。
- 遅延保険あり:飛行機が遅れた時に補償がある
- 遅延保険なし:飛行機が遅れても自己負担
そのため是非、海外への移動が多い方は、この機会に国際線向けの航空機遅延保険が付いているクレジットカード作成を検討してみてください。
特に遅延が多発する地域への渡航が多い方だったり、LCC利用が多い方におすすめですよ(国内線向けの航空機遅延保険付きカードについては下記をどうぞ)。
海外航空機遅延保険付きカードまとめ:
早速、海外航空機遅延保険付きのクレジットカードを紹介していきます。
セゾン ゴールドアメックス:
セゾンカードがアメリカン・エキスプレスと提携して発行しているこのゴールドカードには、最高3万円までの保険金申請が可能な海外航空機遅延保険が付いています。
この3万円という金額&補償内容は数多くあるクレジットカードの中でもトップクラス。それゆえ、飛行機によく乗る方なら航空機遅延保険による保険金収入ですぐにでも年会費負担を補うことができると思います。
加えてロストバゲージなどで手荷物が届かない時の補償も最高10万円までと手厚いのでこちらも使い勝手良しです。
三菱UFJカード プラチナアメックス:
クレジットカード発行大手の三菱UFJニコスが発行している三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス・カードも、国際線向けの航空機遅延保険が付帯しているクレジットカードです。
こちらの魅力はなんといっても国際線だけでなく国内線にも航空機遅延保険が適用される点。
海外だけじゃなく国内移動も多い方におすすめです(しかもどちらも手続き不要で保険加入になる自動付帯!)。
- 国内線向けの航空機遅延保険:自動付帯
- 国際線向けの航空機遅延保険:自動付帯
国内・海外渡航便遅延保険
旅行中の航空便もしくは航空便に預けた手荷物の遅延などにより、ご負担された費用(ホテル等客室料や食事代金など)を補償いたします。
また、プライオリティパスの発行も無料可能なクレジットカードなので、海外渡航時に航空機の遅延が発生してしまった場合には、空港内にあるラウンジスペースでくつろぎながら離陸を待つことも可能。
あの、いつになったら離陸するかわからない時こそ、ラウンジが重宝しますよ。
三井住友カード プラチナ:
三井住友カードのプラチナカードにも海外航空機遅延は自動付帯(国内線は航空機の料金支払いで加入となる利用付帯)。
- 国内線向けの航空機遅延保険:利用付帯
- 国際線向けの航空機遅延保険:自動付帯
但し、こちらは前述のクレジットカード等と比べると補償内容にやや見劣りするので、三井住友カードを選ぶ場合には航空機遅延保険以外のサービスや優待を見た上でお選びください。
とりわけ世界中で使えるVisaプラチナカードが欲しい方はどうぞ。
国際線向け航空機遅延保険の知識:
ここで航空機遅延保険についての知識をまとめておきます。
飛行機での移動が多めな方は、これらの知識を予め覚えておくとどういった時に保険申請できるのかわかるようになりますよ。
4時間以上の遅延が発生した場合のみ申請可能:
まず、海外渡航便の遅延保険は原則として4時間以上の遅延が発生した場合のみ申請可能です。
これは離陸時間ではなく到着時間で判定されるものなので、航空機の大幅遅延が発生した場合には到着空港で『遅延証明書(Delay certificate)』をもらい、どのくらい着陸が遅延したのかを確認してください。
- 4時間以上の遅延:航空機遅延保険の対象
- 4時間未満の遅延:対象外
到着空港が天候不良に付き、なかなか着陸できない場合も保険申請が可能です。
飛行機が欠航した場合には欠航証明書が必要:
同様に航空機が予定通りに飛ばず、欠航してしまった場合にも証明書が必要。
その際は後日、保険申請をスムーズに行うためにも航空会社から必ず欠航証明書(Canceled certificate)をもらい忘れぬよう、お願いします*1。
保険申請が可能なのはカードによって違う:
では実際に飛行機が大幅に遅延してしまった場合にはどのような費用を航空機遅延保険で補ってもらえるのか…というと、これは実はクレジットカードによって異なります。
たとえば今回紹介させていただいたセゾンのゴールドアメックスでは現地での食事代、宿泊費、滞在場所へのタクシー代などでも申請すれば保険金がおりますが、三井住友カード プラチナだと残念ながら食事代のみがその補償対象といった感じです。
また、出発遅延と乗り継ぎ遅延、つまり乗り継ぎの空港で遅延が発生してしまった場合でも話は別。
セゾンゴールドアメックスならどちらのケースでもホテル代を含めた保険金がおりますが、三井住友カードの場合には乗継便の遅延に関してのみホテル代も保険対象となります。
このあたりはちょっと複雑ですね。
テロや噴火などの自然災害は対象外:
あと、いくら航空機が遅延や欠航をしたとしても、テロ、戦争、噴火、大地震が原因の遅延は保険の対象外となるのがほとんど。こればかりは保険会社でも補償していられる状況ではない…というのがその理由ですね。
反面、エンジントラブル、大雪、台風、砂嵐などは遅延補償の対象。
夏シーズンに東南アジア諸国に移動する機会が多い方や、冬のロシアやカナダなどの極寒の地への移動が多い方などは航空機遅延保険があるだけでもだいぶ助かることでしょう。
- 免責:テロ、戦争、噴火、大地震による遅延や欠航
- 対象:エンジントラブル、大雪、台風、砂嵐などの天候によるもの
たぶん海外渡航向けの航空機遅延保険で得られる保険金だけで、クレジットカードの年会費負担くらいカンタンに回収できてしまうものと思いますよ。
航空機遅延保険を活用しよう:
最後にですが、飛行機遅延保険はよほど頻繁に飛行機の乗る方以外はそれほど必要な保険ではありません。
しかし、今回紹介したクレジットカードには海外旅行時の医療保険&損害保険である「海外旅行傷害保険」も付いているので、年1~2回しか海外渡航しない方も持つ価値あり(下記は三菱UFJニコスのプラチナカードに付帯されている海外旅行保険の説明)。
海外旅行中のケガや病気の治療費から、カメラなどの携行品の破損・盗難、ホテルの設備を壊してしまった時などの賠償責任まで幅広く補償します。
そのほうが総合的な家計の節約に繋がることはもちろん、万が一の時の安心を買うことが出来ますよ。おすすめです。
以上、国際線向けの航空機遅延保険付きクレジットカード(2023年版)!海外旅行や出張によく行く方は、飛行機遅延時に役立つカードを持とう…という話題でした。
参考リンク:
海外旅行傷害保険に無料で加入する方法は下記記事を参考にどうぞ。
補償内容はそれほど手厚くはありませんが、こういったやり方でも旅行保険に入れることがわかります。
*1:格安航空会社LCCの中には、欠航証明書は空港ではなく公式サイトからの郵送取り寄せしか出来ないところもあります。どの方法で入手できるかは欠航&遅延を起こしてしまった航空会社にご確認ください。