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クレジットカード会社から送付されてくる、「無料で入ることができる入院保険(フリーケア・プログラム)」は加入すべきなのか?

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病院にある救急救命入り口の画像

クレジットカードを複数枚所有していると、年に1度くらいは送られてくる「無料で入ることが出来る入院保険」の案内封筒。

これ、加入すべきか悩むなぁ…という方って、意外と多いのではないでしょうか?よくある名称は下記の通り。

  • 楽天カード フリーケア・プログラム
  • イオン フリーケア・プログラム
  • JCB フリーケア・プログラム
  • セゾン フリーケア・プログラム
  • 三井住友カード ビッグガードM

まぁざっくり、『カード会社名+フリーケア・プログラム』や『カード会社名+ビッグガードM』という文字が書かれた封筒が送られてきたら、この記事に書かれている内容なんだなーと思ってもらってOK。

入院保険、交通事故傷害保険などなど名称こそ異なりますが、どのクレジットカード会社でも補償内容などの中身はほぼほぼ同一です。

無料で加入できる入院一時保険について:

無料で貰える入院一時金の内容:

ではこれらの入院保険は加入すべきなのかどうか。

それを見極めるためにはまず、この入院保険に加入することで得られる補償内容の説明からしなくてはいけません。

早速、クレジットカード会社から送られてくることが多いフリーケアプログラムの条件をまとめてみるとこんな感じ。

  1. 交通事故などで怪我
  2. その怪我によって5日間以上の入院

これら2つの条件を満たすと入院一時金として3~5万円貰えるため、『タダで加入できるなら…』と加入を検討したくなる気持ちはわかります。

無料なのは適用条件が厳しいから:

しかし、実はこの2つの条件を満たすケースって、みなさんが想像しているよりも発生確率がかなり低いんですよね。

そもそも交通事故に合う機会なんてほとんどない上、更に5日間以上の入院となるような大怪我なんて滅多にしないもの。

それゆえ、いくら無料で加入できる入院保険であっても保険金を貰えるケースはほぼほぼ発生はしないのです(下記表はわかりやすく保険金が貰えないケースを並べてみたもの)。

比較事例 補償の有無
入院4日目で退院 一時金は貰えない
病気で入院した場合
交通事故で骨折&通院
交通事故で即死した場合
交通事故で集中治療室に入り2週間入院 一時金が貰える

つまり無料プランのこの補償内容は、掛け金にしてたぶん年間50~100円程度の保険プランに過ぎません

そのくらい安い保険料のプランだからこそ、無料プランとしてみなさんに加入をすすめてくるのです。

保険会社と契約をするのがデメリット:

『それでも無料で加入できるなら私は入りたい!』と思われる方はどうぞどうぞ…ですが、そういう稀にしか発生しない事例のために自分の個人情報を保険会社に渡し、その後、ダイレクトメール等の保険勧誘を受ける煩わしさを考えると、私なら加入しないかなーって感じ。

  • メリット:
    交通事故にあって5日間入院するような稀な事態が発生すれば保険金が支払われる
  • デメリット:
    無料ではあるが保険契約を結ばなくてはいけない(電話番号等の個人情報を保険会社に渡す必要あり)

たぶん入院保険(正確には交通事故傷害保険)を提供しているチューリッヒ保険会社としては、「保険に興味を持っている人」の名簿を100円程度で買えると考えれば安いものなのでしょう。

有料プランは2種類ある:

ちなみに。

クレジットカードを大量に保有している私のところには、月に1度くらいのペースで無料の保険案内が届くわけですが、中身を確認してみると有料プランには2種類あることがわかってきました(送ってくる封筒によってどちらか1つのみが勧められている)。

1つ目は入院補償を強化するプラン。

こちらは月額500~1,000円程度の費用を追加することで、入院時や死亡時に保険金が出来るような仕組みになっているものですが、率直、その費用をチューリッヒ保険会社に払うよりかは国民共済や県民共済といった他の保険を検討したほうが総合的な安心を得られるように思います。

個人賠償責任保険コースも:

2つ目は近所トラブルや自転車による事故を補償してくれる個人賠償責任保険(引用はこちら)。

個人賠償責任保険(こじんばいしょうせきにんほけん)とは、個人の日常生活や住宅の使用・管理等に起因して第三者の身体や財物に損害を与え、賠償責任を負担した場合の損害を包括的にカバーする賠償責任保険である。

こちらは有益な保険となる可能性がありますが、すでに自動車保険や火災保険等に加入されている方をはじめ、ゴールドカードやプラチナカード等のステータスカード保有者の方も加入済みとなってる場合があるため、申込の際は重複加入にならないようにお気をつけください。

知らないと保険料をムダに払うだけとなります。

追記:がん保険バージョンも登場中

追記です。

最近送られてくるフリーケアプログラムは入院保険バージョンだけでなく、がん保険バージョンも増加傾向(カード会社だけでなく楽天銀行やJ:COMなども送ってくる)。

こちらは「悪性新生物のガンと診断されたらガン診断一時金3万円」といった補償内容なわけですが、2年間限定でしか適用されないので、確率としてはかなり低めであることがわかります。

  • 補償期間:2年間
  • 対象:悪性新生物のガン

掛け金もせいぜい100~200円程度と推測。お得感はあまりありません。

勝手にダイレクトメールを送るなと思う方へ:

『お得な入院保険かどうかに関わらず、勝手にダイレクトメールを送ってきてほしくない!個人情報保護法違反だろ!』

そんな風に思われる方も多いと思いますが、みなさんがクレジットカード作成時に同意をした利用規約にはダイレクトメール等の送付が含まれているため、カード会社は合法的に郵送物を送りつけてきています。

そのため、どうしてもダイレクトメールを受け取りたくないのであれば、カード会社に相談をして止めてもらう他なし。

もしかすると送付停止を受け付けてくれないカード会社もあるかもですが、大抵のカード会社ならこれで送付をやめてもらえるものと思いますよ。

無料プランは保険会社が撒いたエサ:

函館にある中央病院前バス停の画像

最後に。

クレジットカード会社と保険会社がタッグを組んでこういった入院保険の無料プランをばら撒くのかというと、これは主に2つの理由があります。

それぞれの立場からのメリットをあげてみますね。

保険会社のメリット:

  • 無料プランを申込された場合でも、保険加入に興味がある人の個人情報を入手できる
  • 無料プランと有料プランを比較させ、物足りないなーと思った人に有料プランの加入をしてもらえる(月額500~1,000円程度と安く設定されているので気軽に入りやすい)

クレジットカード会社のメリット:

  • 保険会社から広告費を貰える
  • 保険金の支払いを自社カードでしてもらえば、継続的なクレジットカード利用に繋がる(金額は小さくても毎月なので大きい)
  • 「保険に加入しているから…」と、クレジットカードを解約する人の比率が減る(長く自社カードを使ってもらえる)

こんな感じでしょうか。

無料でもメリットがあるからDMを送る:

このように無料入院保険の勧誘は損害保険会社、クレジットカード会社双方にとって大きなメリットがあるので、郵送代を負担してでもこういったダイレクトメール(DM)をみなさんのところに送ってくるというワケ。

そして中には「無料で加入できるのなら…」と保険に加入してくれる利用者や、「無料プランじゃちょっと物足りないから、月額500円のこっちのプランで…」と掛け金を払う人が出てくるので、どのクレジットカード会社でも同様の案内を積極的に送ってくるのですね。

これがフリーケアプログラムのからくり…となります。

以上、クレジットカード会社から送付されてくる、「無料で入ることができる入院保険(フリーケア・プログラム)」は加入すべきなのか?でした。

さてさて、みなさんはどうするか…。是非、フリーケアプログラムやビッグガードMといった類の封筒が送られてきた際に検討してもらえればなと思います。

参考リンク:

最近では生命保険や自動車保険などなど、どの保険会社でもクレジットカード払いが可能な時代になってきました。

そのため、まだ銀行口座引き落としで保険料の支払いをしている方はこの機会にカード払いに変更してみてください。

クレジットカードで支払えばポイントが貯まるなどのメリットがありますよ(下記のポイントが貯まりやすいカードで払えば尚更、お得)。

news.cardmics.com

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