ロシアのクリミア編入を受け、アメリカのVisaとMastercardはロシア銀行など大手7銀行との取引を2014年3月21日付で停止(ウォール・ストリート・ジャーナルより)。
ロシアがクリミア自治共和国の編入を宣言したことを受け、米国は20日、ロシアの金融機関ロシア銀行に対する制裁を発動した。21日にはこの影響が米ビザ、マスターカードの国際決済ネットワークを利用する他のロシアの銀行にも広がった。
ビザとマスターカードは、ロシア銀行に加え、同行と関連のあるソビンバンク、インベストキャピタルバンク、SMPバンクの計4行に対しサービスを停止すると発表した。
その後、経済制裁は4銀行から7銀行に拡大。
どうやら全ての銀行が取引停止したわけではなかったようですが、VisaやMastercardが使えなくなったということは、それすなわちロシア国内でクレジットカードが使えなくなったようです。
ロシアにおけるVisa停止について:
現在ではVisaやMastercardが使える:
では、2022年1月現在だとロシア国内でVisaやMastercardは利用可能なのかというとこちらはまったく問題なし。
経済制裁によってVisaやMastercard等のクレジットカードが使えなくなったのはあくまで一時的だったようで、現在ではそれらのクレジットカードを問題なく支払いに使える状況があります。
- 一時的:VisaやMastercardの利用停止
- 通常時:VisaやMastercardは利用可能
まぁあまり行く人は多くないかと思われますが、ウラジオストクやモスクワといったロシアに渡航予定がある方は心配しなくても大丈夫でしょう。
VisaやMastercardが寡占状態:
論より証拠、ロシア語で書かれたこちらの記事によると、ロシア国内におけるVisaカードとMastercardのシェアは下記の通り圧倒的(引用部分は機械翻訳)。
- 2017年度のVisa:56%のシェア
- 2017年度のMastercard:43%のシェア
VisaとMasterCardがロシアで最も人気のある支払い手段であると述べました。協会の予測によると、2018年の支払い手段としてのMasterCardのシェアは前年の43%に対して41%、Visaのシェアは56%に対して53%になります。
合算するとロシア国内で99%ものシェアとなるので、この2つの国際ブランドが付いたクレジットカードさえ持っていれば不自由な支払いに使えるものと思われます。
反面、アメリカン・エキスプレス・カードやダイナースクラブカード、そして日本国内の主流カードブランドでもあるJCBカードなどは非常に厳しいかも。
ロシアに渡航するならVisaやMastercard付きのカードを持っていくのがおすすめです(海外渡航向けのおすすめクレジットカードはこちら)。
追記:ウクライナ侵攻でまた利用不可に
追記です。
2022年3月よりはじまったロシアによるウクライナ侵攻により、国際ブランドのVisaやMastercardはロシア国内での利用を停止済み。
2024年現在でも制裁は継続中のようなので、ロシアに渡航予定の方はお気をつけください。
以上、アメリカの経済制裁を受けてVisaカードとMastercardが利用不可になったロシア。現在ではそれらのクレジットカードは利用できる?…という話題でした。
参考リンク:
VisaやMastercardについてよくわかっていない方は下記記事を参考に。クレジットカードの国際ブランドについて専門家がわかりやすく解説しています。