Tポイントカードを持っている方は約4,000万人程度もいるのに、恐ろしいほど知名度が低いTポイントカード向けの電子マネー 『Tマネー(ティー・マネー)』。
「Tマネー」は、お持ちのTカードにチャージして利用できる電子マネーです。日ごろのお買いものでTマネーを利用すれば、小銭いらずでより便利!さらにTポイントも貯まってよりお得!
たぶんTマネーを知ってる人は国民の1%にも満たないんじゃないか…と思えるくらい、もう誰も知らない電子マネーになっちゃってるんですよね。
今回は個人的にも興味があったので、そんなTマネーの詳細と利用メリットについて調査してみました。
Tマネーについて:
提供開始は2014年11月から:
まず、Tマネーが提供開始されたのは2014年11月25日から。こちらがその時のプレスリリースなので、少し引用させてもらいます。
ここ数年、現金に代わる決済手段が急速に普及し、時代がキャッシュレス化へと向かいつつあります。このような中、日本人の4割におよぶ5,000万人のT会員に対し、"Tカードが1枚あればTポイントが貯まって使えて、支払いもできる"サービスとして新たな電子マネーサービス「Tマネー」を開始いたします。
「Tマネー」は、Tカードに電子マネー機能を追加したプリペイド型の電子マネーサービスです。Tマネーの利用に特別な手続きの必要なく、現在のTカードにそのまま現金をチャージすることができ、チャージした「Tマネー」は、「Tマネー」加盟店で利用が可能となります。
リリースによるとTマネーが提供開始されてからすでに8年程度が経過しているのですが、その認知度は前述のように1%にも満たない程度…。
まぁクレジットカードやSuicaと比べるとTマネーの歴史なんて短いので、きっとこれから普及していくに違いありません、ええ。
Tマネーの購入方法は現金チャージが主:
次にTマネーの購入方法はシンプル。
TSUTAYAなどのTマネー加盟店のレジにいって現金で入金をするだけ。これで1,000円単位、最高3万円までのTマネー入金が可能となります。
気になるクレジットカードによるチャージは可能なのかというと、可能は可能ですがポイント付与の対象外。
TSUTAYA系のTカードプラスやYahoo! JAPAN系のヤフーカードでもポイント加算の対象外となるので、クレジットカードチャージしても支払いを先延ばしが出来ることくらいしかメリットはないものと思われます。
Tマネーが使えるお店:
続いてTマネーが使えるお店ですが、現在ではTSUTAYA、ファミリーマート、ドラッグユタカ、HAC、ウェルシア、東京ワンピースタワーなどのみ。
Tマネーが出来た当初はTSUTAYAかドラックユタカくらいでしか使えなかったことを考えると、これでもだいぶ利用できる店舗が増えてきた印象はありますが、開始7年でこの利用可能店舗数だとかなり寂しい状況ですよね。
しいて言うならファミマ用に作っておいても面白いのかも。
ただ現金でチャージできるのはTマネーだけではないので、それだったら他の店舗でも使える楽天EdyやSuicaをチャージしたほうがよほど支払いで便利でしょう。
- Tマネー:ファミマやTSUTAYAくらいでしか使えない
- Suica:ファミマ以外のコンビニ等でも使える
- 楽天Edy:ファミマ以外のコンビニ等でも使える
ついでにいうとファミマ店頭で『Tマネーで!』と伝えたところで、店員が理解できないケースも多そうです。
ポイント還元率は?
最後にTマネーのポイント還元率は500円利用で1円分。
インターネット上で人気の楽天カードのポイント還元率は100円あたり1ポイントなので、それに比べるとかなり見劣りする感じですよね、これ。
- 楽天カード:500円利用で5ポイント
- Tマネー:500円利用で1ポイント
- 現金払い:500円利用で0ポイント
まぁ現金払いをした時には1円分もポイントを貰えないため、現金払いよりはTマネー払いのほうがお得なのは間違いありません。
その他、Tマネーの利用において:
その他、Tマネーを利用する上での知っておいてもらいたいポイントもまとめておきます。
- Tマネーは一度入金してしまうと、返金対応はいかなる場合もしてもらえません。お近くの加盟店で使いきりましょう。
- Suicaや楽天Edyでは利用キャンペーンが実施されることが多いのですが、Tマネーではキャンペーン実施がほぼありません。
まぁ使い勝手だけでなく、メリットも乏しい電子マネーで間違いなさそうです。
Tマネーには利用メリットがあるのか?
このようにTマネーは知名度が低いだけでなく、あえて利用する価値がない電子マネーになってしまっている感じ。
- 購入は現金のみ(クレカチャージできるがポイント加算対象外)
- 使えるお店は、ほぼファミマやTSUTAYAのみ
- 後発の電子マネーとは思えない、低いポイント還元率
- 一度入金したら返金してもらえない
しかもTSUTAYAの場合には、Tポイントカードを提示した後にクレジットカード払いをすればTマネー以上にポイントを貯められるため、わざわざTマネーを使う必要がないんですよね(ポイントが溜まりやすいクレジットカードはこちら)。
- Tカード提示後にカード払い:クレジットカードポイントが貯まる
- Tカード提示後にTマネー払い:500円利用で1ポイントのみ
まぁ訳あってクレジットカードを作れないブラック属性の方には一定の需要があるかもしれませんけど、他にたくさん電子マネーがある中で、先に現金を入金してからじゃないと使えないTマネーにはあまり魅力を感じないはず。
だったら使えるお店が多いSuicaやPayPayを使ったほうが数倍お得&便利でしょう。
結論としては使う必要性なし:
ということで結論です。
Tマネーはよほどお得なキャンペーンが実施されている場合を除き、作る価値のない電子マネーで間違いなし。
今後、CCC側がなんらかの改善を加えていくのかもしれませんが、利用開始から8年程度で加盟店がまったく増えていないことを考えると、あと少しでひっそり終了となる電子マネーになってしまうのかもしれません。
以上、Tカード利用者なら誰でも使える電子マネーなのに、利用メリットも知名度もまったくないTマネーがある意味スゴい…という話題でした。
参考リンク:
楽天EdyやSuica、WAONといった電子マネーのことをもっと知りたい方は下記記事も参考にどうぞ。主要なプリペイドタイプの電子マネーをわかりやすく解説しています。