年会費無料のクレジットカードとして人気が高い楽天カードでは、Visaカード、マスターカード、JCBカードの3つから自分が好きなブランドを作成時に選択可能。
しかし、クレジットカードをあまり作り慣れていない方からすると、『好きなものを選んでもいいよといわれても、逆に困るんだよなぁ…』、そう思われる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、楽天カード作成時に選ぶべき国際ブランドをわかりやすく解説。
とりわけ3つの国際ブランドの違いがよくわからない方は、この記事を参考に自分に適したブランド選びをしてみてくださいね。
楽天カードと国際ブランドの基礎知識:
クレジットカードを1枚も持っていないなら:
まず、楽天カードが自分にとって初のクレジットカードになる方は、なにも迷う必要性はありません。Visa選択が圧倒的におすすめです。
- カードを1枚も持ってない人:Visa選択でOK
- カードを他にも持ってる人:他の選択肢も考慮
なにせVisaカードと提携した楽天カードを作成すれば日本国内だけでなくアメリカ、フランス、イタリア、韓国などの国や地域で楽天カード払いを使えるようになるため。
同様にメキシコ、ブラジル、ウルグアイといった南米諸国、更にはアラブ首長国連邦、イスラエル、バーレーンといった西アジアでの支払いだってVisa付きの楽天カードなら問題なし。
使いにくい国や地域はごくごく一部のみなので、バック1つで世界を隅々まで旅するつもりでもなければ気にする必要はありません。
JCBは国内に強いが海外に弱い:
反面、日本で有名なJCBカードの場合、日本国内では利用に不便がなくても海外で使いにくいケースが多い状況あり。
- Visa提携の楽天カード:
日本国内だけでなく海外でも支払いに使いやすい - JCB提携の楽天カード:
日本国内では使いやすいが、海外では使いにくい
それゆえ、『海外には絶対に行かない!』という方であればJCBブランド選択でも大丈夫ですが、海外にいく可能性が少しでもあるならVisa提携の楽天カードがベストでしょう(念のため、各ブランドのざっくりとした特徴は下記表を参照)。
国際ブランド | 特徴 |
---|---|
Visa(ビザ) | 世界で一番有名で、且つ利用者が多い国際ブランド。Visa提携の楽天カードを入手すれば、世界にあるほぼすべての国や地域で支払いが使えます。 |
Mastercard(マスターカード) | マスターカードもVisa同様、世界各国で使いやすい国際ブランド。ただVisaと比べると利用者が少ないので、迷ったらVisaで問題ありません。 |
JCB(ジェーシービー) | 日本国内での知名度が抜群の国際ブランド。国内利用において困ることはありませんが、海外では日本人がよく行くような主要観光地でもない限り使えないことが多いです。 |
楽天カードが2枚目だったらどうする?
では、すでに他のクレジットカードを持っている状態で、2枚目や3枚目として楽天カードを作る場合には、どのブランドを選ぶべきなのか?
これについてはすでに持っているカードブランドとは違うものを選ぶのがおすすめ。
- Visaカードを持っている→JCBがおすすめ
- マスターカードを持っている→JCBがおすすめ
- JCBカードを持っている→Visaがおすすめ
こんな感じでざっくりと選んでしまってOKです。
他、すでにVisaカードとJCBカードの2枚を持っている…という場合などは、マスターカードを選べば問題なし。
選び方としてはとにかくVisaが最優先…なんですが、Visaとマスターカードはサービス内容や使える場所がほぼほぼ同じなので、それらを保有中の方はJCBを選択するのがおすすめとなります。
アメックスやダイナースクラブを持っている場合:
また、1枚目のクレジットカードとしてアメックスやダイナースクラブカードを持っている場合にも、おすすめはVisa提携の楽天カード。
- アメックスを持っている→Visaがおすすめ
- ダイナースを持っている→Visaがおすすめ
とにかくVisaかマスターカードはどちらか1枚持っておくことが大事なので、楽天カードの国際ブランド選びで迷ったら汎用性の高いカードブランドを作るところからはじめてもらえればと思います(国際ブランドについてもっと詳しく知りたい方は下記記事も参照)。
国内利用のみならどれを選んでも問題なし:
海外旅行や海外出張等に行く予定がないのであれば、VisaでもMastercardでもJCBでもそう違いはなし。
日本国内なら使い勝手にそこまで大きな違いはないため、感覚や直感を頼りに好きな国際ブランドを選んでしまって問題ありません。
また、仮にどうしても違う国際ブランドが欲しくなった場合には、楽天カードで2枚目のサブカードを申し込むか、楽天カード以外のクレジットカードを作ればそれでOK(おすすめのVisaカードは下記記事参照)。
別に1枚だけしかクレジットカードを作っちゃいけないルールはないので、過度に悩みすぎる必要はないですよ。
国際ブランド選択、応用編:
ここまでがクレジットカード初心者向けの解説でしたが、ここから先はもう少し知識がある方向けの内容です。
もっとお得に楽天カードを使いたい方は、これらの情報も参考にした上で申込してもらえればなと思います。
ハワイや台湾に行くならJCBでも:
海外旅行好きであってもフランス、イギリス、エジプトといった遠方の国や地域に行かずに、ハワイ、グアム、台湾といった日本人に馴染みの深い近場の観光地にしか行かない方は、VisaやMastercardよりもJCB付き楽天カードのほうが使いやすい可能性もあります。
これはそれらの地域ではJCBブランドが使いやすいだけでなく、JCBプラザラウンジと呼ばれるJCBカード保有者向けの観光拠点が用意されているため(引用はこちら)。
- Visa会員:ラウンジなし(ハワイを除く)
- JCB会員:JCBプラザラウンジが使える
JCBプラザ ラウンジ
一部主要都市には、JCB会員の方専用の自由にくつろげる空間「JCBプラザ ラウンジ」を設置。
「JCBプラザ ラウンジ」では、JCBプラザの共通サービスに加え、ドリンクやマッサージ機を用意してラウンジならではのサービスを提供します。また、インターネットや現地情報誌などを自由にご覧になれます。
このラウンジを利用すれば現地ツアーの手配やインターネット利用などの旅のサポートを受けられるので、英語や中国語が苦手な方にはJCB付きが意外と良いかもしれません。
詳しくは下記記事をあわせてお読みください。
nanacoチャージはポイント対象外に:
JCBブランドの楽天カードを作ると電子マネーnanacoへのチャージで得をする…という記述がインターネット上にはいくつか残っていますが、こちらのサービスは残念ながら2017年10月末をもって終了済み(引用はこちら)。
- 2017年10月末まで:JCBがお得だった
- 2017年11月以降:Visa等とお得度は一緒に
11月ご利用分(※1)の「楽天カード利用獲得ポイント」進呈より、今後下記ご利用分がポイント進呈の対象外となります。
【対象外となるご利用】
- nanacoクレジットチャージ
- モバイルSuica(※2)
- モバイルSuica年会費
- モバイルSuica(Apple)(※3)
- スマートICOCA(※4)
※1 2017年10月31日(火)以前のご利用分でも2017年11月5日(日)時点で楽天カードに売上情報が届いてないものはポイント進呈対象外になります。
※2 モバイルSuicaご利用分には、電子マネーへのチャージのほか、モバイルSuicaで購入されるモバイルSuica特急券・定期券・Suicaグリーン券なども含まれます。
※3 モバイルSuica(Apple)ご利用分には、モバイルSuicaからApple Payでチャージする電子マネーのほか、モバイルSuica(Apple)で購入されるモバイルSuica特急券・定期券・Suicaグリーン券なども含まれます。
※4 電子マネーへのチャージのほかICOCA発行再発行等も含まれます。
いまではJCB付きの楽天カードでnanacoチャージをしてもポイント加算は対象外となりました。ご注意ください。
2018年からはアメックスも選択可能に:
2018年9月25日からは、楽天カード作成時に選択可能な国際ブランドにアメリカン・エキスプレス・カード(通称:アメックス)が追加。
- 2018年9月以前:3種類から選択可能
- 2018年9月以降:4種類から選択可能
結果、現時点ではVisa、Mastercard、JCBを加えた4つから好きな国際ブランドを選べるようになっているのですが、率直なところ、アメックスをあえて選択するメリットはまったく無いため、従来どおりVisa、Mastercard、JCBの3種類から選べば問題ありません。
アメックスならではのステータス性はない:
こう書くと『いやいや、アメックスを選択すれば楽天カードのステータス性が高まるんじゃないか?』と思われる方もいるかもしれませんが、アメックスのロゴがあろうがなかろうが楽天カードは楽天カードです(苦笑)
残念ながら年会費無料のクレジットカードにステータス性なんてものは存在しないので、『アメックス付きを選択すれば女性からモテるんじゃないか!?』とか、『デートの時は格好良く、アメックス付きの楽天カードでビシッと支払いをしよう!』なんて勘違いはしないようにしてくださいね。
逆に恥をかく可能性すらありますよ(魅力的なアメックスが欲しいなら下記記事を参考にどうぞ)。
ディズニー好きならJCBブランドを選択:
JCBブランドのクレジットカードを保有していると、ディズニーリゾート内で開催されるJCB会員限定の貸切イベントや、パークチケットが当たる可能性あり。
だいたい毎年2度はこういったキャンペーンが実施されるため、JCBマジカル目当てでJCBブランドを選択される方も多いですね。
海外旅行には滅多に行かない&ディズニーファンなら是非、挑戦ください!
よくある質問とその答え:
楽天カードの国際ブランド選びでまだ迷いがある方向けに、Q&A形式でよくある質問とその答えを作ってみました。
細かい疑問の解消にどうぞ。
Q.VisaとMastercardってほんとに差がないの?
国際ブランドのVisaとMastercardは世界的に競合する2社らしく、サービス内容にはほとんど違いがありません。
そのため、Visaがなんとなく嫌いとか嫌だと思う方は、それだけの理由でMastercardを選んでもまったく問題なし。
そのくらい使えるお店、使える国や地域に差がないのです。
国際的なシェアはVisaが圧倒的:
ではなぜ当サイト『クレジットカードの読みもの』ではVisaのほうを推奨しているのかというと、これはMastercardよりもVisaのほうが国際的なシェアが高いため。
要は発行済のクレジットカード枚数がMastercardよりもVisaのほうが多いので、トラブルが発生した際や疑問が生じた時に安心感があるといえます。
- Visa:国際的なシェアNo.1
- Mastercard:Visaに次ぐ2番手
とりわけクレジットカードに不慣れな初心者であれば尚更、Visa選択が無難でしょう。
追記:Visaがさらに有利になった
追記です。
2023年1月からマスターカード付き楽天カードのポイント還元率が、Amazon.co.jp限定で引き下げられました(公式サイトより一部改編して引用)。
国際ブランド | Amazon.co.jpでの還元率 |
---|---|
Visa | 100円あたり1ポイント |
マスターカード | 500円あたり1ポイント |
JCB | 100円あたり1ポイント |
アメリカン・エキスプレス | 100円あたり1ポイント |
2023年1月5日(木)より、楽天カード(Mastercard)でのAmazon.co.jpにおける楽天カード利用獲得ポイントの進呈ルールが一部変更となりますのでお知らせいたします。
※Visa、JCB、American Expressの国際ブランドの楽天カードご利用分については、変更ございません。
<楽天ポイント進呈ルール>
- 変更前:100円ご利用につき1ポイント
- 変更後:500円ご利用につき1ポイント
それゆえ、Visaかマスターカードで国際ブランドを迷ったら、Visa選択が推奨される選択肢となりそうです。
Q.楽天ゴールドカードの国際ブランド選びは?
楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカード作成時にどの国際ブランドを選ぶべきかは、年会費無料の楽天カード作成時とまったく一緒。
他にクレジットカードを保有していない方や、海外旅行や海外出張に頻繁に行く方であればVisaが一番だと思いますし、逆に国内でしかクレジットカードを使う予定がないならJCBカードを選択しても問題ありません。
※楽天ゴールドカードや楽天プレミアムカードであっても、国際ブランドにアメリカン・エキスプレス・カードを選択するメリットはほぼ無し。選択肢から除外してOKです。
楽天プレミアムカードを作るならJCB以外で:
但し、海外で強みを発揮する楽天プレミアムカードを作る場合には、いくら海外に渡航する予定がないからといってもJCBを選択するのはすこし勿体ないところ。
将来的に海外に行く可能性はゼロではないと思うので、最初からVisaかMastercardブランドを選択しておくのがおすすめですよ。
それで急な海外旅行にも対応可能となります。
Q.タッチ決済が使える国際ブランドは?
楽天カードにおいてタッチ決済が使える国際ブランドは、Visa、Mastercard、JCBの3つ。
残念ながらアメリカン・エキスプレス・カード券面では非接触のタッチ決済を使うことが出来ないので、コンビニやスーパーマーケットで素早く支払いを済ませてしまいたい方はこれら3つの国際ブランドから選ぶようにしてください。
- Visa:タッチ決済対応
- Mastercard:タッチ決済対応
- JCB:タッチ決済対応
- AMEX:非対応
楽天カードのタッチ決済とは?
タッチ決済とは、店頭で専用の端末にクレジットカードをかざすだけで決済が完了するサービスです。サインや暗証番号の入力が不要となり、スピーディーに決済できます。
そうすれば楽天カードそのものをクレジットカード決済機に近づけるだけで、支払いが済むようになりますよ(タッチ決済に対応しているお店のみ)。
Q.VisaやMastercardでもディズニー絵柄は選べる?
ミッキーマウスやミニーマウスが可愛くデザインされた楽天カードは、VisaやMastercardを選択した時でも選べるのか…というと、これは残念ながら無理。
JCB選択時のみ選べるデザインとなっているので、ディズニーデザインを選びたい場合にはJCB以外の選択肢がない状況です。
- Visa:選べない
- Mastercard:選べない
- JCB:ディズニーデザイン可能
- AMEX:選べない
ご理解ください。
楽天PINKカードでも同様:
そしてこれはピンク色した楽天PINKカード作成時も一緒で、ミッキーマウスやミニーマウス絵柄を選びたいなら国際ブランドはJCB一択。
楽天カード同様にVisaやMastercardを選択してしまうとディズニーデザインは選択できなくなってしまうのでご注意ください。
Q.国際ブランドによって手数料は変わらないの?
選択する国際ブランドによって、リボ払いや分割払いの金利手数料は変わらないものなの?と心配な方もいるかもですが、こちらはブランドごとの違いはまったくなし。
Visaカードを選択してもMastercardを選択しても楽天カードの金利手数料には変化はないので、手数料が気になる方も安心して申込いただければと思います。
当然、年会費や発行手数料もまったく同一。
- 年会費:どれも無料
- 金利手数料:ブランドごとに違いなし
- 入会金:どれも無料
- 再発行手数料:ブランドごとに違いなし
ブランドごとの差異はありません。
海外利用時の事務手数料には違いあり:
但し、楽天カードを海外で利用した時に必要となる「事務手数料(日本円を外国通貨に両替するためにかかる費用)」は、国際ブランドごとに若干の違いあり。
Visa、Mastercard、JCBにはそれほど違いはありませんが、AMEXだけが高めに設定されているので、こういったところからも楽天カード作成時にAMEXを選ぶべきではないことがわかります。
- Visa:1.63%
- Mastercard:1.63%
- JCB:1.60%
- AMEX:2.00%
ご注意ください。
為替レートも国際ブランドごとに異なる:
加えて、為替レートは各国際ブランドごとに設定されているレートなため、Visa、Mastercard、JCBすべてで同一なわけではありません。
どうやら相対的にMastercardが一番リーズナブルに設定されていると噂ですが、通貨や時期&時間によって逆に一番割高になってしまうこともあるので、あまり深く考えなくて良いかもしれません。
海外で1,000万円単位の決済をする予定がある方のみ、気にすべき項目ですね。
YOSHIKIデザインやイニエスタ券面はMastercardのみ:
あんまり希望者はいないかと思いますが、X JAPANのYOSHIKIがデザインされた楽天カード券面や、ヴィッセル神戸に所属しているイニエスタ選手デザインの楽天カードが欲しい方はMastercardを選択する必要あり。
- YOSHIKIデザイン:マスターカードのみ
- イニエスタデザイン:マスターカードのみ
VisaやJCBを選択してしまうとこれらの券面は選べなくなっているのでご了承ください。
他、楽天イーグルス・デザインやFCバルセロナ・デザイン等も国際ブランドが限定的。どうしても…という場合は対象となる国際ブランドの中から選択いただければと思います。
さぁ楽天カードを作ろう:
ここまで楽天カードを作る際には、Visa、Mastercard、JCBのどのブランドを選ぶべきなのかを解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
楽天カードは入会特典も非常に魅力なクレジットカードゆえ、まだ持っていない方は是非、この機会に作成してみてください(現在実施中のキャンペーン詳細は下記公式サイトより)。
発行後の満足度が非常に高い、秀逸なクレジットカードですよ。
以上、楽天カードはVisa、マスターカード、JCBのどのブランドを選ぶとお得?まだクレジットカードを持ってない人はVisaブランド一択です…という話題でした。
参考リンク:
どの楽天カードを選んで良いのかわからない方は下記記事も参考に。クレジットカードの専門家がお得な楽天カード選びについてわかりやすく解説しています。