『100億円あげちゃうキャンペーン』でテレビや新聞で話題のPayPay(ペイペイ)。
このPayPayでは第2回目の100億円あげちゃうキャンペーンが5月中旬に終了し、のべ200億円ものキャンペーン予算を消化されたわけですが、ここで疑問なのは、200億円をバラ撒いたことによってPayPayが普及したのかどうか…ですよね。
そこで今回は恒例のTwitterアンケートを利用し、キャンペーンが終了してもPayPayを利用しつづけるかどうかを調査。
PayPayを利用したことがある方に質問です。
第2段の100億円あげちゃうキャンペーンが終了しましたが、引き続き、キャンペーンが終わった後もPayPayを利用しますか?教えてください。
結果、1,732人から回答を得ることが出来たので、ほんとうにPayPayが支払手段として根付いたのかどうか気になる方はチェックください。
PayPayの利用実態について:
PayPayを継続的に使うかどうか?:
気になるその結果は…というと下記の通り(結果はこちら)。
- 11%:引き続き継続的に利用する
- 44%:キャンペーン次第で利用する
- 20%:あまり使う予定はない
- 25%:そもそもPayPayを使ってない
このうち25%の方はそもそもPayPayを利用していない方なので除外するとすると、比率としてはこのような数値となります。
大多数の人はキャンペーン次第:
ご覧いただければ分かる通り、全体の58.7%もの方がPayPayをキャンペーン次第で利用すると回答。
そして26.7%の方はキャンペーンが実施されてもPayPayを使う予定がないことを踏まえると、PayPayを今後も継続利用しようと思っている人はわずか14.6%のみであることがわかります。
- 14.6%:引き続き継続的に利用する
- 58.7%:キャンペーン次第で利用する
- 26.7%:あまり使う予定はない
うーん、これじゃ200億円をバラ撒いた効果があったとは、なかなか言えない状況があるのではないでしょうか?
そういう私も、次の魅力的なキャンペーンが開始されるまではPayPayを利用する予定はありません(詳しくは下記記事を参照)。
他社の統計データでも類似な結果に:
また、ジャストシステムが2019年4月に実施した類似の統計調査でも、下記のように同様な結果に(設問の対象となる324人からの回答)。
約4割が、大型キャンページ時のみ、「QRコード決済」「バーコード決済」を利用
QRコード決済やバーコード決済の利用経験者のうち、「日常的に利用している」人は34.6%、ポイント還元といった「大型キャンペーン時以外は利用しない」人は44.2%、「キャンペーンに関わらず、頻繁には利用しない」人は16.7%でした。
こちらはPayPayのみに限った話ではなく、楽天ペイやLINE Payといった他のQRコード決済全般の話になるため、継続的に利用すると回答した方も36.2%ほど存在。
しかし、それでもキャンペーン次第で利用率が変化する傾向には変わりがないと言えそうです。みなさんほんと、お得じゃないとQRコード決済を使いません。
クレカ対象だと異なる結果に:
ちなみに。
『そんなことを言ったらクレジットカードだって、ポイントが貰えなくなったら誰も使わないんじゃないの?』と思われる方もいるかもしれませんが、クレジットカードの場合には異なる調査結果になるのが面白いところ(調査結果はこちら)。
クレジットカードで支払いをするともらえるポイント。
このポイント制度が将来的に廃止されてしまったとしても、あなたはカードを利用し続けますか?(100万円の支払いをしてもポイント獲得が0円になるということ)
結果は61%の方がポイントが貰えなくても継続利用すると回答しました。
クレカにはポイント以外にも強みがある:
これはまぁ、クレジットカードはネット通販等の支払いに便利とか資金繰り面での強み、そして家計簿ソフト等との親和性の高さがあるからと推測。
- 支払いが後払いになること
- 利用履歴がデータ化されること
- 通販等で便利であること
- 電子マネーとヒモ付けしやすいこと
- 現金を持ち歩く必要性がないこと
もちろん電子マネーやQRコード決済でお得なキャンペーンが実施されている場合にはそちらに流れてしまう可能性は高いですが、少なくともクレジットカードはひとつの支払手段として広く受け入れられてるのは間違いなさそうです。
言い換えるなら、クレジットカードはすでにインフラである…とも言えますね(カード払いのメリットは下記記事も参考に)。
チェリーピッカーを満足させて終わり:
こんな感じでPayPay利用者は増えてきてはいるものの、その大半はキャンペーン目当ての利用者ばかり。
マーケティング用語でいうところの「チェリー・ピッカー」に翻弄されている形となってしまっているのは残念ですね(引用はこちら)。
チェリーピッカー
小売・マーケティング関連の用語で、特売の時期にのみ来店し、特売品のみ購入して帰る客のこと。美味しいところだけ摘んで、他には目もくれない客。
今のままでは何百億円使ったとしても、ほんとうの意味での普及には繋がらないことでしょう。
PayPayならではの強みが欲しい:
ではどうすればPayPayがインフラになるのか…というと、やはりPayPayならではの強みがひとつは欲しいところ。
たとえばPayPayを利用すれば家計簿が自動的に完成するとか、PayPayで支払うだけで電子レシートが発行されてレシート管理が不要になるなどなど、『PayPayがなくなると困る!』って状況をもっと増やしていかないと、キャンペーン次第でLINE Payや楽天ペイ等に浮気されて即、終了な気がします。
- 現状:PayPayがなくても困らない
- 理想:PayPayがないと困る状況に
なにせ今のままだとPayPayが無くなって困る人、いませんからね。そうではない状況を作らないと…ということです。
さてさてどうなることやら…ですが、引き続き当サイト『クレジットカードの読みもの』ではPayPayの動向をチェックしていきますね。
以上、すでに200億円をバラ撒いたPayPayの戦略は正しかった?試しに『キャンペーンが無くてもPayPayを使うか』をアンケート調査してみた…という話題でした。
参考リンク:
まるで雨後の筍のように、○○Payが誕生していく最近。
2019年7月からはファミリーマートでファミペイ、セブンイレブンで7payというQRコード決済が誕生するので、更にややこしいことになりそうです。主要な〇〇Payについては下記記事を参考にどうぞ。