とある日経新聞の記事を読んだ際に色々と考えさせられたので、今回はその内容を紹介させて貰います。
概要をカンタンに書きますね。
日本全国の中学校や高校で講演をしている岡本和久氏は、いつも中高生に対して『お金はきれいなものか、汚いものか?』と質問をしている。
すると学生の8割弱が『お金は汚いもの』と答えるのだそう。金融や投資の意義を、学校で教わることがないというのはどうなのだろうか?
…そんな内容です。
世の中のお金に対する印象について:
金融教育が乏しく、ニュースでお金は悪者に:
確かに今の日本って金融教育が不足している反面、テレビでは脱税や詐欺といったお金にまつわるニュースがたくさん流れているため、子供の中ではどうしても『お金は汚いもの』ってイメージが強くなってしまいますよね。
- 弱い:お金に関する教育
- 強い:テレビ経由で広がるお金の負のイメージ
だからそのまま悪いイメージを抱えて成長すれば、大人になっても『お金を稼ぐやつは悪いヤツだ!』といった、曲がった価値観を持ってしまうのは当然の話。
これは著名な経営者である孫正義氏や三木谷浩史氏などが、「銭ゲバ!」、「金の亡者!」などと叩かれまくっているのを見ると、ほんと明白ですよね(近年ではZOZOの元社長である前澤氏がよく叩かれてた印象あり)。
カードの使い方ひとつ、学校では教えてくれない:
そうならぬよう、中学校や高校といった時からきちんと『お金とは何なのか?』『投資とは何なのか?』といった時間を取るべきなんじゃないのかと、日経新聞の方同様に思う私。
事実、生活に密着しているはずのクレジットカードの使い方ひとつも学校では教えてくれないため、無計画にリボ払いを使ってしまったり、必要もないお金を消費者金融で借りてしまう人が後を絶たない現状があります。
- 理想:学校でクレカの使い方を教える
- 現実:クレカで不幸になる人が少なくない
こういった部分の改善はテレビ、雑誌、インターネットメディアの力でも行えるのかもしれませんが、やはり学校教育でしっかりと教えたほうが良いと思うんですよね。
なにせ性教育と同じくらい、人生においてお金は重要なもの。せめて月に1時間くらいは学校で時間を割いて欲しいです。
教育現場でも課題の金融教育:
補足として、阪南大学の記事からも少し引用させてもらいます(記事はすでに削除済み)。
わが国では近世以降の歴史的背景から、「お金儲けはよくない」とか「お金の話をするのは潔しとしない」という風潮が根底にあります。
更に近年は、「金銭感覚」の教育が家庭からなくなり、「金融教育」が社会や学校現場で十分に行われていないことが問題だといえます。
この結果、金融商品にまつわる金融詐欺は一向になくならず、また一方で、金銭に対する感覚が麻痺している子供たち(年齢が20歳以上でも中身が未熟な成人を含む)が増えています。
まさにその通りだなぁ…と思うばかり。
ほんと少しずつで良いので、お金のことに興味を持ってくれる人が増えていってほしいものですね。お金は別に汚くも綺麗でもありません。
追記:ついに高校で金融教育開始
追記です。
2022年4月より、家庭科の授業で金融教育が行われることとなりました(引用元)。
2022年4月から、新しい指導要領に基づいた高校家庭科の授業が始まり、その中で、高校生が金融教育の授業を受けることになる。
家庭科の授業といえば裁縫や調理実習が思い浮かぶが、今後は投資信託など、基本的な金融商品の特徴も高校で学ぶことになるのだ。
正直、ちらっと勉強したくらいで金融知識量が劇的に改善されるとは思いませんが、なにもやらないよりはマシというもの。
これで日本人のお金に対する知識不足がすこしでも解消してくれたら嬉しいですね。
学校教育では注意喚起が中心になってしまう:
一部の商業高校や工業高校などでは、学校の授業でクレジットカードやキャッシングの仕組みを解説してくれることがあるそうですが、肝心の授業内容は…というと注意喚起がほとんど。
要は『クレジットカードを使うと借金が膨れて大変なことになりますよ!不必要に使わないようにしてください!』といった脅しが中心になってしまうため、お金に対するイメージをさらに悪化させてしまうようです(免許証の更新に行くと見せられるような、事故の怖さのみを強調した映像を見せられるとのこと)。
- 理想:クレカの使い方や必要性を学校で習う
- 現実:クレカによる弊害のみを学校で習う
でもこれじゃお金で失敗する可能性は下がっても、お金に詳しくなるチャンスを逃すことになるだけ。
ほんとうの意味での金融教育とは言えないので、もっと日本人が金融と経済に強くなるような教育をお願いしたいな…と思います。
お金は常にニュートラルな存在:
こんな感じで「お金=汚い」という印象を持ってる子供が多い現状がありますが、お金は常にニュートラルな存在。
綺麗に使えば慈善事業にもなりますし、汚く使えばオレオレ詐欺のような悪用されてしまうものですが、お金そのものは無色透明な存在ですよ。
- 間違い:お金は汚いもの
- 正解:お金は綺麗でも汚くもないもの
汚いものでも綺麗なものでもありません。
当サイトも微力ながらに頑張りたい:
そして当サイト『クレジットカードの読みもの』でも、そんな風にみなさんに感じてもらえるようなお金の紹介できればなぁ…と思うところ。
それにお金に詳しくなれば人生における悩みのほとんどが解決できてしまうので、人生を充実した良いものにしたいなら勉強あるのみです。
詳しくは下記記事も参考にどうぞ。
以上、お金ってきれいなもの?汚いもの?と質問すると、中高校生の8割弱が『お金は汚いものである』と答える現状を嘆く記事でした。
参考リンク:
お金についてこの機会に勉強してみよう…と思った方は、下記の初心者向けのおすすめ書籍まとめの記事もご覧ください。
経済や金融に強くなると、お金に困らない生活ができるようになりますよ。