国民年金保険料の2年前納が2014年より始まりましたが、これ、実は残念ながらクレジットカードを利用しては支払いが出来ません。
- 2年前納:銀行口座振替のみ
- 1年前納:クレジットカードで支払い可能
そのため、単純に国民年金保険料の割引額だけをとって比較してみると2年前納のほうがおすすめ…となるわけですが、やはり気になるところはクレジットカードポイント獲得分ですよね。
今回はこれを考慮しても、本当に2年前納を利用したほうがお得になるのかどうかを、ざっくり計算してみました。
国民年金保険料はどう払うとお得なのか?:
2年前納と1年前納カード払いの比較:
まず、2015年現在、2年前納でどのくらいの割引がされるのかを調べてみました*1。
前納の期間 | 1回あたりの納付額 | 割引額 | 2年分の割引額 |
---|---|---|---|
2年前納 | 355,280円 | 14,800円 | 14,800円 |
1年前納 | 179,160円 | 3,840円 | 7,680円 |
6カ月前納 | 90,460円 | 1,040円 | 4,160円 |
当月末振替 | 15,200円 | 50円 | 1,200円 |
注目すべきは一番右側、2年分に換算した場合の割引額の項目。やはり2年前納と1年前納には割引額にして、大きな差があることがわかります。
- 14,800円-7,680円=7,120円(割引額の差)
実はクレジットカード払いはもっと損:
では、この7,120円の差額をクレジットカードポイントで…と計算するのは間違い。
実はVISAやJCBといったクレジットカードで国民年金を支払っている場合には、当月末振替の割引である1,200円が対象外になってしまうためです(こちらの申込書より引用)。
クレジットカード納付では、口座振替による当月末振替(早割)は適用されません。また、クレジットカード納付による6カ月前納・1年前納の割引額は、納付書で納めていただいた場合の割引額となります。(口座振替での前納払いによる割引は適用されません。)
つまり正しい計算でいうと、こういう計算式になります。
- 14,800円-(7,680円-1,200円)=8,320円(割引額の差)
8,320円をポイントで獲得できるかどうか:
前置きが長くなりましたが、要するにこの割引額の差である8,320円を、クレジットカードポイント獲得分で補えるようであればカード払いをしたほうが得。そうでないなら、銀行口座振替のほうが得ということになります。
まず算出するのはクレジットカード払いで1年前納を2回、支払いをした場合の合計支払い金額です。
- 179,160円×2=358,320円
この358,320円をクレジットカード払いした場合には、クレジットカードの種類によってこんな感じのポイント獲得数になります。わかりやすく表にしておきますね。
ポイント還元率 | 獲得ポイント | 代表的なカード |
---|---|---|
還元率0.5% | 1,791円 | 三井住友VISAカード |
還元率1.0% | 3,583円 | 楽天カード |
還元率1.5% | 5,374円 | 漢方スタイルクラブカード |
還元率2.0% | 7,166円 | ダイナースのブラックカード*2 |
※ひとことに国民年金をカード払いする…といっても、利用するクレジットカードによって、獲得ポイント数にこれだけの差があることにも是非、注目してみてください。
2年前納を口座振替したほうがお得:
…ということで結論が出ましたね。
2年前納を銀行口座振替した場合と1年前納をクレジットカード払いした場合には、ポイント獲得ぶんを考慮しても2年前納のほうがお得です。2年分の国民年金保険料を一括で払える余裕がある方は、是非、2年前納への切り替えを検討してみてください。
残念ながら『2年分も一括で払えないよ!』という場合には、引き続きポイントがたまりやすいクレジットカードを活用した、1年分や半年分の前納がお得ですよ(国民年金を支払うなら、ポイントがたまりやすいカードで払いましょう)。
以上、国民年金保険料の2年前納は、クレジットカード払いの1年前納よりもお得なのか?ポイント獲得分と年金割引額を比べてみました…という疑問解決記事でした。
参考リンク:
この記事を書いた後、国民年金保険料の2年前納もクレジットカード払いで出来るようになりました。カード納付に興味がある方は下記記事を参考にどうぞ。