もうこれ以上キャッシングが出来ない時に頼りになるのが、クレジットカードのショッピング枠を現金化してくれる「現金化業者」。
運営サイトを見てみると最高98%換金とか、最低93%換金率保証などの言葉が並んでいるわけですが、これってほんとうなんでしょうか?
そこで今回は2022年6月27日付けで逮捕されたとある現金化業者の情報を元に、現金化ビジネスの実態を紹介(引用元)。
クレジットカードのショッピング枠を悪用した「現金化商法」の手口で、違法に金を貸し付けたとして、警視庁は27日、ネット関連会社「トラストオブファイブ」(東京都世田谷区)の社長(41)(世田谷区)ら男7人(29~41歳)を出資法違反(超高金利)容疑などで逮捕したと発表した。
これを読めばショッピング枠の現金化を使おうとなんて思わなくなりますよ。
※そもそもクレジットカード業界全体&当サイト「クレジットカードの読みもの」では現金化業者を利用すること自体反対です。詳しいその理由はこちらの記事にまとめてあるので参考にどうぞ。
クレジットカード現金化業者の実態:
手数料は平均で34~35%取っていた:
早速、逮捕されたクレジットカード現金化がどのくらいの金利手数料、つまり換金時の手数料を取っていたのかわかる記述は下記の通り。
警視庁は同社が2018年3月~21年12月、同様の手口で全国の約5900人に計約23億5000万円を貸し付け、計約9億5000万円の利息を違法に得たとみて調べている。
わかりやすく数字にして並べるとこんな感じになります。
- 現金化した金額:23億5,000万円
- もらった手数料:9億5,000万円
- 合計金額:33億円
比率にして実に29%。
さらに利用者はこの手数料に加え、現金化業者が負担したクレジットカード加盟店手数料分も負担していると思われるので、実際の換金手数料は平均34~35%程度であったと推測されます。
※今回、警視庁は現金化業者の利益=利息と捉えて逮捕したので、公表された数字には加盟店手数料分が反映されていない。
小口の現金化が多かったのか?
こう書くと『きっと3万円やら5万円といった小口の現金化依頼が多かったから、換金率が低めだったんじゃないのかな?』と思われた方もいるかもしれませんが、下記引用部分を見る限りそうでもない感じ。
都内の30歳代男性ら男女5人に約254万円を貸し付け、法定金利の26~80倍となる計約126万円の利息を受け取った疑い。
男女5人に254万円を貸し付け126万円の利息を受け取った…ということは、1人あたりだいたい80万円平均のモノを購入させて50万円強を渡していたと推測できるので、わりと大きめの現金化依頼でも手数料が高かったことがわかります。
- 買い物させた金額:400万円?
- 渡した現金:254万円
- 換金手数料:126万円
- 加盟店手数料:20万円?
ほんとそんなサービスを誰が使うんだ…って感じ。手数料、高すぎです。
サイト上の表記は最低88%換金保証:
では逮捕されたクレジットカード現金化はサイト上でどのくらいの換金率をアピールしていたのか…というと、なんと最低88%換金保証の文字が…(ウェブサイトそのものは逮捕とともに閉鎖済み)。
つい最近までこの表記で現金化サイトを運営をしていたようです。うーん、表記と実態の格差が凄いですよね、これ。
90%以上の換金率が並ぶ比較表:
他にも90%以上の数字が並ぶ換金率の比較表や90%保証の画像なんてものも。
実態はご存知のように30%以上の手数料を取っているわけですから、虚偽記載&虚偽広告と思われても仕方がないように思います(一応、右下に小さく「これは最高換金率である旨」が書かれてはいる)。
現金化業者はもとより法律を守っていない:
まぁ、もとよりクレジットカードの現金化業者は法律を守っていない違法業者。
今回のように現金化ビジネスを営むだけで逮捕されてしまうわけですから、その業者が表示している換金率が信用できるはずもありません。
加えてクレジットカード現金化は申込時に登録した、住所や電話番号といった個人情報が悪用されてしまうリスクも忘れちゃいけない点。
とにかくお金に困っても近寄っちゃいけない業者なので、これを読んだみなさんは絶対に利用しないでくださいね。
利用後に残るのは膨大なクレジットカードの未払い残高と、日々発生し続けるリボ金利のみですよ(現時点でお金に困っている方は下記記事をお読みください)。
以上、クレジットカード現金化業者のほんとうの換金率ってどのくらい?現金化サイトに表示されてる最大&最低保証換金率は信用できるかを解説…という話題でした。
参考リンク:
クレジットカード現金化業者を使ってはいけない理由は下記記事も参考に。実態はヤミ金に近いものがあります。