今日、『ダイナースクラブ会員の皆様へ』という形で、国境なき医師団のダイレクトメールが自宅に郵送されてきました。
どうやらこれ、ダイナースクラブカード保有中の会員すべてに送りつけてる郵送物っぽい感じ。
仮に印刷代や郵送代が1通100円かかるなら、それだけで数千万円単位の費用がかかっていることになります(日本のダイナースクラブ会員は少なくとも数十万人程度はいると思われるため)。
国境なき医師団からのDMについて:
一体どこが費用負担しているのか?
ではこの国境なき医師団からのダイレクトメール、一体どこが費用負担をして送ってきているのでしょうか?
ダイナースクラブ側の厚意や社会貢献意識から郵送されてきたと考えることも出来ますが、さすがにそのためだけに数千万単位のお金を捻出するとは考えにくいため、個人的にはやや疑問。
その可能性は低いものと思われます。
名簿業者から名簿を購入して送付:
それじゃ国境なき医師団がその費用を負担してるのか、引き続き気になったので公式サイトにて確認してみました。
すると国境なき医師団は名簿業者からリストを購入した上で、ダイレクトメール送付を積極的に行っていることが判明。
名称からして少しお堅い団体なのかなぁ…と思っていただけに、名簿を購入してまで支援者を獲得しようとしているその姿勢はちょっと意外でした(引用元はこちら)。
国境なき医師団ではダイレクトメールを送っていますか?
はい。国境なき医師団が世界各地で行っている医療・人道援助活動をご紹介し、ご理解とご支援の輪を広げるきっかけと致しまして、ダイレクトメールやポスティング(お宛名印字のないポスト投函)によるキャンペーンを実施しております。
ペンやその他のグッズが入った封書をお送りすることもありますが、その対価としての寄付をお願いするものではありません。
寄付へのご協力は、全くの任意です。同封されたペンやその他のグッズはどうぞご自由にお使いください。
ダイレクトメールの個人情報はどこから入手したのですか?
ダイレクトメールを取り扱う会社の名簿を元にお送りしております。
そうなると今回のダイレクトメールも、どこかの企業が裏で…ではなく、国境なき医師団自体が直接クレジットカード会社に打診をして送ってきたと考えるほうが自然ですよね。
実際、インターネットで情報を調べてみたら、私以外にも国境なき医師団からダイレクトメールが届いた事例が無数に存在(下記記事は古い事例)。
突然「国境なき医師団」からのダイレクトメールを受けました。
なんだろう?と思って開けると「寄附してくれ!」です。「私らはノーベル平和賞も受賞してるんだぞ」と高飛車な書き方です。
個人情報保護が叫ばれているこの時代に、安易にダイレクトメールを発送するなんて、国境なき医師団にせよノーベル平和賞にせよ地に落ちたものです。
つまりはかなり古くから、この類のDMを送信しているものと思われます。
DM送付は印象を悪化させるだけ:
まぁ上記の引用サイトは少し言葉が過ぎるかもしれませんが、個人情報保護が叫ばれている時代に名簿業者からリストを購入して送りつける行為は、どんな崇高な活動をしていても印象が悪くなってしまうもの(今回のケースでは名簿業者経由ではなくクレジットカード会社経由)。
現に前述のサイトだけでなく、他にも『国境なき医師団から迷惑メールが届いた』といった類の言葉が並んでいるブログやSNSが多いことを考えると、悪い印象を広めてしまっている感は否めません。
加えて、経費をかけてダイレクトメールを送付してるということは、それだけ活動費における経費比率が高めってこと。
- 経費率が高い団体:寄付したお金が困っている人に届きにくい
- 経費率が低い団体:寄付したお金が困っている人に届きやすい
こうなると困っている人を助けたい思いで寄付した人のお金が宣伝費に回されるだけなので、これもちょっと勿体無いなぁ…と思わされます。
ポスティングでも宣伝活動:
国境なき医師団が宣伝を行っているのはダイレクトメールだけではありません。
どうやら一部地域には郵便ポストへのポスティングによって寄付金を募ってる場合もあるようなので、なんともまぁ、国際的な非営利団体なのに商魂たくましい感がありますね。
- ダイレクトメール:送っている
- ポスティング:投函している
たぶんですが東京都心に高級住宅地やタワーマンションなどを中心にポスティングされているものと思われます。
ちなみに。
高級住宅地からは外れたところに建っている我が家には、まだ届いたことは一度もなし。できることなら投函してほしくはないですが、対象外とされるのもまたなんかシャクな状況です。
カード会社にもメリット有り:
最後にすこしクレジットカードの話題に戻します。
国境なき医師団のダイレクトメールをカード保有者に送ることは、カード発行会社にも十分な旨味があります。
それはこの募金が現金振込ではなく、クレジットカード払いによって寄付される仕組みが採用されているため。
たとえば毎日50円の寄付をするプランを選んだ場合には指定クレジットカードから毎月1,500円が国境なき医師団に寄付され続けるわけですから、寄付申込が安定した加盟店手数料獲得につながるメリットがあるのです(カード会社が儲かる仕組みは下記記事参照)。
他にもDM1通送付につき情報提供料がもらえる&固定料金を払っているクレジットカードは解約されにくいなどのメリットもある…と、発行会社&国境なき医師団の双方にとってメリットがあるからこそ、これだけ頻繁に国境なき医師団からダイレクトメールが届き続けるかも。
そしてこれら2社のWin-Win関係が終わらない限りは、この先も残念ながら我が家にダイレクトメールが届くことになるのでしょう。
少し憂鬱に感じますが、世の中、そういうものだと割り切るようにします。
以上、国境なき医師団から、やや迷惑なダイレクトメールが到着!この郵便物やチラシはどこが費用を負担して発送しているのかを調べてみた…という話題でした。
参考リンク:
最近、クレジットカード会社から届く頻度が高い「フリーケアプログラム」や「ビッグガードM」と呼ばれる入院保険にも、様々な思惑がありそうな感じ。
詳しくは下記記事にまとめてあるので、フリーケアプログラムが自宅に届いた経験がある方は参考にどうぞ。