クレジットカードの読みもの

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プログラムを使って不正に、利用可能なクレジットカード番号を見つけ出す「クレジットマスター」。現時点でこれを防ぐ手段ナシです。

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あまり知られていませんが、クレジットカードの番号には一定の規則性が存在します。

たとえば三井住友カードが発行しているVISAカードであればカードの頭4桁が4980、JCBカードなら3540や3541等からはじまるなどのルールが存在するわけですが、世の中には困ったことに、こういった法則性を悪用してクレジットカード番号を不正取得してしまおうとする人が存在するんですよね。

今回はそんな、クレジットカードの関連犯罪について解説させていただきます。

クレジットマスターの解説と対策について:

クレジットマスターとは?

まず、クレジットカード番号の法則性を悪用した手口は、一般的に『クレジットマスター(Credit Master)』と呼ばれます。

その仕組みは単純で、コンピュータープログラムを利用して10万個、20万個というクレジットカード番号を作り出し、それらの中から利用可能なカード番号と有効期限の組み合わせを探し出します。

  1. コンピュータープログラムでカード番号を生成
  2. 決済サービス等で試しに使ってみる
  3. 弾かれた場合はやり直し

結果、運良く(?)利用可能なクレジットカード番号と有効期限の組み合わせが見つかれば、それらの情報を使ってネット通販等で不正利用する…というのがこの犯罪。

まぁ人力でやれば途方も無い作業ですが、コンピュータープログラムを使ってやることで労せず不正利用可能なクレジットカードが見つかってしまうため、世界的にもクレジットマスターによる不正被害が減らない状況です。

クレジットマスターによる被害は防げない:

では、どうすればクレジットマスターによる被害から私たちは身を守ることは出来るのか…というと、現時点では残念ながら防ぐ手段がありません。

なにせクレジットマスターはコンピュータープログラムで無作為に番号を入力し、使える番号かどうかを判別していく手口。

仮にそこで導き出された番号があなたが保有しているクレジットカードの番号であれば、問答無用で不正利用されてしまうことになります(Wikipediaにも防止策がない旨の記載あり)。

日本では1999年頃から被害が確認されているが、具体的な防止策は見つかっていない。

カード番号の仕組み自体を悪用して勝手に番号を割り出されるため、スキミングやフィッシングと異なり被害の防ぎようがないとされる。

対策のしようがありません。

日本国内でもクレジットマスター被害あり:

そんなクレジットマスターによる不正被害ですが、日本国内にもいくつか事例が存在。

報道に残っている限りでは、2009年に大阪市の男性がクレジットマスター使用によって取得したカード情報を不正利用したとして、逮捕されたニュースがありました。

インターネット決済とクレジットカード番号の規則性を悪用した新たなカード犯罪の一端が明らかになった。

警視庁が7日に窃盗容疑などで逮捕状を取る大阪市の男らは、カード番号と有効期限だけで簡単に決済できるネットの通販サイトに着目。「クレジットマスター」と呼ばれる手口で、他人になりすまし購入を繰り返していた。カード番号の仕組み自体を悪用しているため、カード会社なども番号流出の防止に打つ手がないのが実情だ。

このようにコンピューターやプログラムが高度化していけばいくほど、今後、単純な16桁の番号だけで出来ているクレジットカード番号が、クレジットマスターによって漏洩していくことになってしまいそうな感じ。

私たちに出来ることは、自分のカード番号が運悪く、クレジットマスターによって見つからないことを祈ることのみです。

元SMAPの中居正広氏もクレジットマスターにやられる:

著名人の中にもクレジットマスターの被害者は存在します。一番有名なのが元SMAPの中居正広氏。

話によると約11万円もの被害がありましたが、無事、中居氏本人の利用でないことが確認され、被害はゼロ円で済んだようです(クレジットカードの盗難補償を利用)。

身に覚えのない利用を見つけたら:

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尚、安心してほしいのは仮にクレジットマスターの魔の手にかかってしまったとしても、あなたが自身が利用していない支払いだということが証明できるのであれば盗難保険というありがたい保険があなたを被害から守ってくれます。

詳しくは下記記事にまとめてありますが、大切なのは毎月、必ず利用明細書をチェックして、身に覚えのない買い物履歴がないかどうかをチェックすること。

仮に不正利用があった場合には即、カード発行会社に相談をすれば、100万円を使われようが300万円使われようが、あなたの被害額を0円にすることが出来ますよ。

以上、プログラムを使って不正に、利用可能なクレジットカード番号を見つけ出す「クレジットマスター」。現時点でこれを防ぐ手段ナシです…という話題でした。

参考リンク:

クレジットカードは不正利用が怖いから持たないようにしている…という方は、下記記事もあわせてご覧ください。

クレジットカードを持ったことがない方が抱えている不安は大抵、ただの杞憂でしかありませんよ。

news.cardmics.com

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