クレジットカードを持つと、ついつい自分の収入以上にお金を使いすぎてしまう。
そんな悩みをお持ちの方のために、今回はクレジットカードを無駄に使いすぎてしまわないようにするための解決策をまとめてみました。
過去にクレジットカードの支払いで困ったことがある方や、現在、未払金の返済でクビが回らない方は参考にどうぞ(現状、どうしようもないくらいに返済で困ってる方はこちらの記事を参照)。
カードを持つと金遣いが荒くなる理由:
まずはなぜ、クレジットカードを持つと金遣いが荒くなってしまうのかについてから。これらの原因をしっかり理解しておくと、使いすぎの予防に役立ちます。
1.お金を支払っている感覚がなくなる:
クレジットカードを持つと金遣いが荒くなる理由として一番よく言われるのが、『クレジットカードを利用するとお金を払ってる感覚がなくなってしまうため』です。
たとえば3万円の革製バッグを購入する場合、現金払いであれば財布の中から3枚の1万円札を取り出してレジに置きますよね。
これなら誰の目にも「ああ、3万円の出費か…」ということがわかるため、お金を使っている実感を得やすいんですが、クレジットカード払いだと店員に利用するクレジットカードを渡すのみ。
その後、あなたがすべきことはサイン、もしくは暗証番号の入力だけなので、お金を使っている実感が湧きにくいのです。
- 現金払い:
目に見える貨幣で払う分、お金使った感覚がわかりやすい(浪費を可視化しやすい) - クレジットカード払い:
サインや暗証番号の入力で支払いが完了するため、お金を払っている実感が湧きにくい
結果、お金を使っている感覚なしにどんどん買い物をしてしまい、人によっては現金払いをしていた時以上にお金を使ってしまう危険が生じることとなります。
2.銀行にお金がなくても買い物できる:
クレジットカードを持つと金遣いが荒くなってしまう理由、2つ目はクレジットカード払いだと銀行口座にお金が無くても買い物できてしまうため。
たとえ銀行口座残高が0円の状況でもクレジットカードさえあれば100万円、300万円といった支払いに使えてしまうこととなります。
だからこそ浪費癖のある方は、カードを持つと途端に金遣いが荒くなる危険性有り。
なにせクレジットカードがあるだけで欲しかったあの腕時計も買えますし、スマートフォンも最新のものに機種変更可能。
際限なく好きなものを買えてしまいます。
- 銀行口座残高0円の人:問題なく買い物可能
- 無職になって収入0円の人:問題なく買い物可能
しかし、当たり前の話ではありますが、使った金額はあとでしっかり請求されるもの。
それゆえ、クレジットカード保有で一時的に金遣いが荒くなった方も限度額到達とともに支払いができなくなり、その後はお金の返済で苦労するか、リボ払いの金利手数料ばかりを払う羽目になります(更に歯止めが効かない方は、そのまま消費者金融利用→自己破産へまっしぐら)。
3.ポイント獲得にハマる:
クレジットカードを使いすぎてしまう理由、最後はポイント獲得にハマりすぎて、クレジットカードを必要以上に使いたくなってしまう場合です。
ご存知のようにクレジットカードは、薬局で利用してもスーパーで利用しても、支払い金額に応じてポイントが貯まるお得な支払手段(ポイント貯まる仕組みはこちらを参照)。
そのため、人によっては『あれも買い忘れてたな~』とか、『あっちのお店ならカード払いが出来るから行ってみよう』などなど、あれこれ理由を付けてクレジットカードを使おうとしてしまう傾向があるんです。
自覚症状なく使い込んでる場合も:
こう書くと『いやいや、自分の場合はしっかり自制できてるから大丈夫だよ』と思ってる人も、自覚症状なく利用金額が増えている場合あり。
- 自覚症状:
現金払いと同じようにしかカードを使っていない(ポイント欲しさにカードは使っていない) - 実際には:
ポイント欲しさにいつの間にか不要なものまでクレジットカードで購入してしまっている
結果、現金払いをしていた時よりも支出が増え、返済に苦労することとなります。
特に期間限定でポイントが割増されるキャンペーンや、ポイント還元率の高い店舗での利用には注意が必要ですね。
いくら使ったか把握しないことも影響:
クレジットカードを正しく使っている方からすると理解しがたい感覚ですが、お金にルーズな方は利用履歴を確認せずにクレジットカードを使い続けてしまいがち。
こうなると過去1ヶ月にどのくらいクレジットカードを利用したのかがわからないため、気付かぬうちに自分の収入以上にクレジットカードを利用してしまうことが多いのです。
その点、現金払い主体であればATMからお金をおろし、その範囲内で使うだけで使いすぎを抑止できるので、お金の管理が苦手な方であればあるほど現金払いを好んで使う理由はこの辺り。
- カード払い:確認しないと利用額がわからない
- 現金払い:財布を見れば残高がわかる
まぁ実際はクレジットカードを持つと金遣いが荒くなるのではなく、お金の管理が苦手だからこその弊害なんですけどね。
そしてこの手の支出管理が苦手な方は、住宅ローンや自動車ローンでも苦労する傾向ありです。
クレジットカードの使いすぎを防ぐ解決策:
続いてクレジットカードの使いすぎを防ぐ方法を解説。これらの方法を実践すればクレジットカードを持っても金遣いが荒くなることはありません。
1.利用明細書を毎月チェックする:
クレジットカードの使いすぎを防ぐ、一番大きな解決策は利用明細書のチェックです。『へっ?』と思われるかもしれませんが、これがほんと重要なんです。
では、利用明細書のチェックにはどんな意味があるのか、それは下記の通り。
- どれだけクレジットカードを使ったのかがわかる
- 来月の引き落とし金額がわかる
- 分割払いやリボ払いの未払い残高がわかる
要は自分が月にどのくらいクレジットカードを使っていて、どれだけ次のクレジットカード引き落とし日にお金を払わなくてはいけないのかわかれば、自ずとクレジットカードのムダ遣いが減り、自制心が働くようになるってこと。
これをサボるとロクな事になりません。
収入が少ない人は開封しない傾向に:
ちなみにこれを裏付けるように、世の中には『収入が多い人であればあるほど利用明細書をチェックする比率が高く、収入が低い人であればあるほど利用明細書を開封すらしない』という統計データが存在するほど(明細書を見ない人がお金が溜まりにくい統計データはこちらを参照)。
- ちゃんと明細をチェックする人:お金が貯まりやすい
- 明細チェックをサボる人:お金が溜まりにくい
つまりズボラな人ほど利用明細書を見ない傾向にあるので、クレジットカードの使いすぎが怖い方は必ず月に1度は利用明細書の確認をしてください。
それが無駄遣い防止に役立ちます。
2.分割払いやリボ払いは使わない:
クレジットカードを使いすぎてしまい、支払いに首が回らない…なんてことになるのは、基本的に分割払いやリボ払いで未払い残高が膨らんでしまっている時の話。
それゆえ、クレジットカードを使い過ぎないようにするための解決策としては、分割払いやリボ払いなどをそもそも利用しないことがあげられます。
- 一括払い:
使いすぎても翌月にまとめて支払いが来る(払い続ける限り借金はゼロ) - リボ払いや分割払い:
使いすぎても返済は少額で済むためついお金にルーズになりやすい
実際、普段から一括払いのみを買い物で利用し、その支払いを毎月遅延なく行うことが出来れば、クレジットカードを自分が持っているお金以上に使ってしまう心配は100%なし。
しかし、リボ払いや分割払いを利用してしまうと、自分の預金残高以上にクレジットカードを使えてしまうため、結果的に返済が難しくなっていくのです。
自制がきかないなら一括払いのみを:
とりわけ自分は自制がきかないタイプだ…と思う方は、絶対にリボ払いや分割払いを使ってはダメ。
衝動に突き動かされるままに買い物でクレジットカードを使い、利用限度額の上限に到達するまでお金を使い続けることになってしまうので、絶対に一括払いしか使わないと心に決めてください。
- 自分に厳しい人:
必要であれば分割払いやリボ払いの利用OK - 自分に甘い人:
どんなに家計が苦しくても絶対にリボ払いを使ってはダメ
『そうはいってもすでに未払い残高が膨れ上がっちゃってるんだよ…』という方はこちらの記事を参考にリボ払い残高の早期返済を目指してみましょう!
無策で放置してしまえば自己破産まっしぐらです。
3.ボーナス払いも利用しない:
分割払いやリボ払いだけでなく、ボーナス払いについても同様です(ボーナス払いがよくわかっていない人は下記記事参照)。
ボーナス払いは金利手数料がかからない素晴らしい支払い方法なんですが、支払いが最大で半年以上も後まわしになるのが大きなデメリット。
返済計画をきちんと建てられない、もしくは銀行口座残高は毎月0円に近い…という貯金不足な方は夏冬のボーナス時期に青ざめてしまうだけなので、支払い管理が苦手な方はボーナス払いも利用しないようにしてください。
それがクレジットカードの使いすぎ防止に繋がります。
ボーナスがある人は計画的な理由を:
『大丈夫大丈夫!私は正社員として働いて、ちゃんと夏冬のボーナスも出るから問題ないよ』という方も、計画的な利用を心がけることが肝心。
不景気によって会社の業績が落ち、ボーナスが想定より少なかった…なんてことにならないよう、必要最小限の利用で留めておいてもらえればなと思います(大災害や疫病等で例年通りのボーナスが出ないことはよくある話)。
※下記記事で紹介しているクレジットカードであれば、ボーナス払いが使えない支払先でも手数料無料のボーナス払いに切替可能。厳格な支払い管理が求められますが、使いこなせると非常にお得です。
4.利用限度額を引き下げてしまう:
利用限度額を引き下げてしまうのも、使いすぎてしまう方にはおすすめ。
利用限度額とはご存知のように、『○○万円までならクレジットカードを利用できますよ』という上限金額のことです。
引き下げ方法は簡単。
クレジットカード裏面にある電話番号に連絡をして『利用限度額を引き下げたいのですが…』と電話オペレーターに相談すれば、簡単に下げてもらうことが出来ます。
かかる時間も3分程度です。
限度額が下がれば使える金額も減る:
これでたとえば、現在50万円の利用限度額が設定されているクレジットカードを30万円までしか使えないようにできますし、より厳しめの10万円まで減らすことだって可能。
- 限度額そのまま:身の丈以上にお金を使えてしまう
- 限度額を減らす:カード払いできる金額が強制的に減る
とにかく使いすぎが怖い方は、自分が「この金額までだったら使えて大丈夫」という利用限度額に変更し、自分の身の丈にあった範囲に変更してみてください。
それだけで無駄遣いを防ぐことが出来ますよ(家電やインテリアを購入する時は下記記事を参考にし、一時的に増枠を申請すればOK)。
5.Visaデビットカードに切り替える:
それでも尚、クレジットカードを使いすぎてしまうのなら、クレジットカードを全部解約してVisaデビットカードに切り替えるのも手。
デビットカードは銀行口座にお金が入っていない状態では利用できない支払手段なので、どんなに物欲が湧いてきたとしても、自分の預金残高以上にお金を使うことは出来なくなります。
比較項目 | クレジットカード | Visaデビットカード |
---|---|---|
引き落とし | 1ヶ月分の利用金額をまとめて、引き落とし日にまとめて支払う仕組み。引き落とし日はカードごとに異なる。 | 利用したら即座に指定銀行口座から引き落としされる仕組み。銀行口座にお金がないと利用できない。 |
分割払いなど | 分割払いやリボ払いの利用は可能。使いすぎが怖い方は最初から利用しないように。 | 最初から一括払いしか利用できない。分割払い、リボ払い、ボーナス払いは使えない。 |
クレジットカードには劣る機能面:
但し、Visaデビットカードは総じてクレジットカードよりもポイントが貯まりにくかったり、電気代やガス代などの固定費支払いには使えなかったりと、使い勝手の面ではやや劣るのがデメリット。
そのあたりをしっかり理解した上で利用するのであれば、最高の『使いすぎ予防カード』になりえますよ(その他のデメリットは下記記事参照)。
後払いはなんとなく気持ち悪くて…そんな方にもおすすめです。
6.クレジットカードを持ち歩かない:
最後はこれ、クレジットカードを持ち歩かない解決策です。
それじゃクレジットカードを保有しないのと一緒では…と思われるかもしれませんが、クレジットカードは持ち歩かなくても電気代、ガス代、携帯電話料金などの毎月の固定料金支払いに使える支払手段。
そういった固定費の支払いのみにクレジットカードを使い、外出先では使いすぎてしまう心配のないSuica等の電子マネーやPayPay等のQRコード決済を使えば良いのです。
- 固定費の支払い:クレジットカード払いを活用
- 街での買い物:現金払いや前払い型の電子マネーのみ
これなら銀行口座引き落としとクレジットカード払いがほぼ同じ役割を果たすようになるので、ムダ遣いを完全に予防可能。
更に現金による銀行口座振替とは異なり、支払い金額に応じてポイントはしっかり貯まるので、家計の節約にも繋がるメリットも有りです。
ネット通販等の支払いにも使える:
加えて、自宅にクレジットカードを置きっぱなしにしたとしても、楽天市場やAmazonといったネット通販で利用する分にはまったく問題なし。
- 楽天市場…家に置きっぱなしでも買い物可能
- Amazon…家に置きっぱなしでも買い物可能
まぁこういったネット通販サイトを使いすぎてしまう方だと困りものですが、財布の中に入れておかない分だけ無駄遣いは防げるものと思いますよ。
通販サイトで使い過ぎてしまう場合には?
楽天市場やAmazonといった通販サイトでこそクレジットカードを使いすぎてしまう方は、通販サイト上に登録済みのクレジットカード情報を削除するのが解決策になる場合あり。
その後は通販サイトを使う度にクレジットカードを登録して利用し、使い終わったら削除を繰り返すと、面倒な作業をしなくちゃいけない分だけ冷静になることが出来ます。
- 登録しっぱなしにする:
登録されているクレジットカードを使って簡単に買い物が出来てしまう(Amazonは1クリックで購入できてしまう) - 登録をその都度する:
その都度、クレジットカード番号や有効期限を入力しなくてはいけないため、一旦、冷静になれる
他、ZOZOやSHOPLISTといったファッション系の通販サイトでも一緒ですね。
とにかくカード情報を登録しっぱなしにしなければ、登録時に一旦、冷静になれるメリットがありますよ。
これからの時代のためにも現金払い以外を使おう:
ここまでクレジットカードを使いすぎてしまわないための解決策を紹介してきましたが、浪費で失敗した経験がある方はそれでもクレジットカードを使わないかもしれません。
しかし、この先5年後、10年後を考えてもらえればわかりますが、もはやクレジットカードや電子マネー抜きでは生活が成り立たなくなってきている状況。
そういう時代にクレジットカードや電子マネーを利用を避けていると、厳しいようですが、いつか時代に取り残されてしまう可能性があるように私は思います。
固定費の支払いにカードを使おう:
そうならぬように是非、みなさんには過度にクレジットカードを怖がらず、クレジットカードの活用を検討してみてください。
今回紹介した予防策を実践した上で活用すれば、家計をグンと楽にしてくれること間違いなしですよ(専門家おすすめのクレジットカードは下記記事参照)。
以上、クレジットカードを使いすぎてしまわないようにする6つの解決策!使いすぎや借金が怖くてクレカを持たないようにしている方に…という話題でした。
参考リンク:
今度こそクレジットカードを使いすぎないようにしたい方は、利用ごとにリアルタイムで通知が届くエポスカードがおすすめ。
このカードなら支払履歴をアプリ上で管理することができるなど、無駄遣い防止に役立つ機能やサービスが多いのも魅力です。