『クレジットカードに付帯されている旅行傷害保険では、登山中の事故や怪我も補償の対象になるのか?』
これについて個人的にも興味があったので、すこし詳しく調べてみました。趣味で山登りする方は是非、参考にしてみてください。
海外旅行保険と登山について:
海外で登山するケース:
まずは海外で登山をした時に、海外旅行傷害保険が適用になるかどうかですが、これについては下記記事が参考になります。
どうやら下記の方はエベレスト登山をしていたら高山病にかかり、ドクターヘリで搬送された経歴をお持ちとのこと。
その際にかかった8,750ドル(日本円で100万円程度)は、クレジットカードの海外旅行傷害保険のおかげで負担0円だったというから驚きです。
今回はクレジットカード付帯の海外旅行傷害保険のお陰で、別途保険に入らずにすんだので保険代を浮かすことができた。保険代はトレッキングの期間などによって変わるらしいがだいたい1万円くらいだそうだ。(中略)
嫁がベース・キャンプで高山病にかかってしまい、レスキューヘリでゴラクシェプからカトマンドゥまで戻ったからだ。
レスキューヘリは3時間のチャーターで8,750アメリカドルだったが、クレジットカード付帯の海外旅行傷害保険を利用できたので自己負担はない。
仮に海外旅行保険が適用されなかった場合には自己負担で100万円以上を請求されていたわけですから、まさに海外旅行傷害保険があったからこそ助かった事例ではないでしょうか。
つまり海外で山に登るなら、山岳保険代わりに海外旅行傷害保険付きのクレジットカード持参が必須と言えるのです(無料で加入する方法は下記を参照)*1。
国内で登山するケース:
では国内で登山をする場合にはどうなのか、こちらは損害保険会社である三井住友海上に明確な記述があったので引用します。
ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマー等の登山用具を使用しないような登山であれば国内旅行傷害保険の補償の対象となります。
ただし、山岳登はん(ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマー等の登山用具を使用するもの)などをご予定されている場合は取扱代理店もしくは当社までご相談ください。
命の危険があるような登山は対象外:
なるほど、本格的な冬山登山やザイル(ロープ)を使って登るようなケース以外であれば、国内旅行傷害保険の対象となるのですね。
ざっくりとまとめるとこんな感じ。
- 国内旅行傷害保険の対象外になるケース:
ピッケル、アイゼン、ザイル、ハンマー等の登山用具を使った登山(場合によっては適用されるので事前相談を!) - 国内旅行傷害保険の対象:
夏に富士山に登ることや冬の高尾山登山など、トレッキングブーツだけで登れるケース
ただ補償されるかされないかの境界線は微妙なところにありそうなので、登山に行く前には事前にクレジットカード会社に電話をし、保険対象になるかどうかを確認するほうが無難かも(あくまで上記は三井住友海上の場合です)。
たとえばピッケルやアイゼンは使わないけれども、寝袋やテントを担いで何日も縦走するような登山は、果たしてレジャーなのか…という話となります。
国内旅行保険は適応になるかどうかも確認必須:
また、クレジットカードの国内旅行傷害保険が適用されるかどうかの条件もかなり複雑。
宿泊を伴うパッケージツアーに参加している場合であれば大抵適用となりますが、自家用車で目的の山に向かい、登山するようなケースでは対象外になりがちなので、あわせてカード会社に電話確認をどうぞ。
国内旅行傷害保険付きのクレジットカードは減少傾向:
昨今、クレジットカード会社も経営が厳しいようで、年会費が無料、もしくは安いクレジットカードにはなかなか国内旅行傷害保険がつかなくなってきました。
そのため、もし登山に頻繁に行く、トレッキングが趣味だという方がいるなら、最初からゴールドカード以上の、国内旅行傷害保険に無条件で加入できるカードを保有したほうが無難かもしれません(おすすめのゴールドカードはこちら)。
そのほうが手厚い補償を受けられる分だけ安心ですよ。
旅行保険付きのクレジットカードを作ろう:
このように旅行保険が付いたクレジットカードというのは、なにかとあなたの手助けになってくれる存在。
海外旅行によく行くという方はもちろん、国内旅行好きで飛び回っているという方まで、是非、この機会に旅行保険付きのクレジットカード加入を検討してみてくださいね。
以上、クレジットカードに付いてる旅行保険では、登山による事故や怪我も補償対象になるのか調べてみた。旅行保険は山岳保険の代替になる?…という話題でした。
参考リンク:
海外に登山に行く予定があるのであれば下記記事も併せてどうぞ。
海外でのクレジットカード支払い方法から、英語で1回払いってどうやっていうの?といった常識までを幅広くまとめています。
*1:後述しますが、あくまで保険の対象となるのはピッケルやアイゼン等の専用器具を使わない登山の場合のみです。エベレストにしろキリマンジャロにしろ、本格的な冬山登山などをする場合には補償の対象外となると思われるのでご注意ください。