クレジットカードの読みもの

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芸能人がカード被害…というニュースは、クレジットカードへの恐怖心を煽るだけ!報道するなら不正利用時の補償についても説明を。

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『あの芸能人がクレジットカードを不正利用され、10万円の損害!』なんてニュースって、だいたい数ヶ月に1度くらいは話題になるもの。

つい先日もタレントの菊地亜美さんがクレジットカードのハッキング(?)にあって、数十万円の被害にあった…なんてニュースが流れていましたが、こういう報道ってクレジットカードに対する過剰な警戒感を生むだけだと個人的には思うんですよね。

タレントの菊地亜美(26)が、クレジットカードのハッキング被害に遭っていたことが7日、明らかになった。(中略)

動画の内容によると、何者かによって菊地のカード情報がテーマパークで使われ、数十万円の被害に遭った模様。(中略)

菊地は自身のアカウントで「まじで怖すぎ。。皆さん、ちゃんとクレジットカードの明細は見てください」とツイートした。

そこで今回はそんな芸能人のクレジットカード被害を報じるニュースについて私の持論を書いてみたいと思います。

なぜクレジットカード被害をニュースにするのがいけないのか。読んでいただければその理由がわかりますよ。

芸能人がカード不正被害を受けた報道について:

まるで全額、損したかのような記事が多い:

私が芸能人のクレジットカード被害を報じるニュースが良くないなぁ…と思う理由は、クレジットカードに対する知識がない人がこの記事を読むと恐怖しか感じないため。

なぜなら『クレジットカードが知らないところで勝手に使われちゃうなんて、クレジットカードって怖い!』、そう思う可能性のほうが高いからとなります。

返信を見ても怖いという反応ばかり:

実際、菊地亜美さんのツイートに対する返信を見てみると、ほとんどの方が「怖い」とツイート。

中には「やっぱり現金のが安心!」とか、「損失の10万円はその話題でカンタンに取り戻せるよ!」なんて回答が多い状況でした。

菊地亜美さんは自己負担していない:

では菊地亜美さんはその損害額を負担したのかというと、これは十中八九、自己負担はしていません。

なぜなら、クレジットカードには盗難保険とよばれる有り難い保険が付いているため、悪意のある誰かに不正利用されようがなにしようが、その被害額をカード保有者本人が負担しなくてもOKだから(詳しくは下記記事にて)。

要は30万円不正利用されようが100万円不正利用されようが、自分がクレジットカードを使っていないのであればその被害額は補償されるってこと。

それにも関わらず報道ではまるで実際に被害を被ったかのような書き方をするのが問題なのです。

クレジットカードは補償によって守られている

クレジットカードは補償によって守られている
ハッキング被害ではないと思われる:

加えて「ハッキング被害を受けた」と書かれた部分も疑問ですね。

万が一、クレジットカード会社のデータベースがハッキングされ、会員情報が漏洩したことによる不正利用であれば洒落になりませんが、そういった情報は私のところにも入っていないため、たぶんハッキングとスキミングを混同して記事が書かれているのかなって気がします(ハッキングだろうがスキミングだろうが、どちらにせよ盗難保険の対象なので菊地亜美さんが自己負担した可能性は低い)。

  • 間違い:ハッキングで被害を受けた
  • 正解:スキミングで被害を受けた

クレジットカードの関連犯罪一覧については下記記事を参考に。

news.cardmics.com

私は財布を落とすと3,000万円自己負担する?:

私が保有中のクレジットカードを限度額いっぱいまで不正利用されると、だいたい3,000万円ほどの不正被害を受けてしまうことになるわけですが、仮にこれが自己負担ともなればクレジットカードなんて怖くて持ち歩けません(苦笑)

さらにいうなら自宅に保管しておいても3,000万円の不正被害に繋がる可能性があるとすると、自宅保管すら難しい状況に…。

  • 財布を落とす:3,000万円の不正被害!?
  • 自宅に空き巣:3,000万円の不正被害!?

まぁ誰もクレジットカードなんて作成しなくなってしまうことでしょう。

こんな感じでクレジットカードは補償があるからこそ持ち歩くことが出来る支払いツールとなっているので、「現金のほうがクレジットカードよりも安全」と思っている方根本から考え方を変えてみてください。

言うまでもなく現金を紛失すると戻ってくる可能性はかなり低いですよ(クレジットカードは紛失しても被害額を0円に抑えることが出来る)。

報道するなら補償についての説明も:

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このように新聞社やテレビ等が芸能人のクレジットカード被害をニュースにする場合、出来ればちゃんと「クレジットカードは怖いぞ!」といった脅しの情報だけでなく、クレジットカードにはそれを補うための保険が備わっている点もしっかり報道してほしいと思う私。

理想は下記記事のように、被害にはあったけど保険によって被害額は0円だったんだぞ…ということが記事中で書かれているととにかく安心ですね。

タレントの薬丸裕英(50)が、クレジットカードの不正利用で被害に遭っていたことを28日に更新したブログで明らかにした。(中略)

カードは手元にあり紛失もしていないことから疑問に思った薬丸に対し、「対面のお店で同じクレジットカード番号が使用されました」との事実が明かされた。「場所はどこで金額はいくらですか?」と聞くと、「お店はアメリカ、ニューヨークで金額は4万6355円と2万9499円です」と身に覚えのない請求だった。

この不正利用の数時間前に、薬丸が日本の店で決済をしていたため、おかしいと判断したカード会社が連絡。保険の適応で被害額もカバーできたという。

これなら無意味にクレジットカードへの恐怖心を煽ることはありません。

補償の説明が足りないケース:

反面、過去に明石家さんまさんのカード被害を報道した記事だと、電球100個分を自己負担したのは誰なのかがわからないので、ちょっと残念な感じ。

読み手によっては『やっぱりクレジットカードって怖いな…』と思ってしまう可能性が高そうな気がします。

さんまは「オレ、中国人の窃盗団にスキミングされた」と告白。カードを使った際にスキミング被害に遭ったのは「わけのわからんカラオケパブ」と明かした。

すぐにカード会社から電話がかかってきて「杉本高文さん(さんまの本名)、電球100個買いましたか?」と聞かれたという。そこでスキミング被害に遭ったことが判明した。

こんな感じで芸能人がクレジットカード被害を受けたのをニュースにするのも報道の自由ですが、せっかく報道するなら「クレジットカードは怖いぞ!」といった恐怖心ばかりを煽る記事は控えてもらえると嬉しいですね。

そしてカード被害の報道を通して、正しいクレジットカードの知識が世の中に広まってくれればいいなと思います*1

以上、芸能人がカード被害…というニュースは、クレジットカードへの恐怖心を煽るだけ!報道するなら不正利用時の補償についても説明を…って話題でした。

参考リンク:

クレジットカードを作ったことがない方が、勘違いしていがちな誤解をまとめた記事は過記事をどうぞ。

悪用されたら自己負担になるとか、カード払いを使うと手数料がかかるとか思っている方は是非、ご覧ください。 

news.cardmics.com

*1:まぁ新聞社にしろニュースサイトにしろ、被害を受けたけど補償された…という内容では盛り上がらないのはわかりますが、だからといって被害を受けた部分だけを切り取って報道するのはどうかと思うので、大なり小なり、少しは触れてほしいものです。

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