クレジットカードの読みもの

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2020年のクレジットカード業界を予測!今年はキャッシュレス決済が日本にも根付くかどうかの、正念場の年となりそうです。

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2020年の今年も、恒例となっているクレジットカード業界の予測をしてみたいと思います。

昨年の予想は当たっていたのかどうか、そして今年はクレジットカードや電子マネー業界にとってどんな年になるのか興味がある方はお読みください。

今年こそは予測を全問正解したいところですね。

2019年予測の答えあわせ:

まずは2019年の1月に予測した内容の答え合わせから始めます。

1.なかなか普及しないQRコード決済:

2019年に予測をしたクレジットカード業界の動向、1つ目は『なかなか普及しないQRコード決済』でしたが、こちらはまぁ正解といえば正解でしたし、不正解といえば不正解だったので△といったところ。

ではなぜ△なのか、まずは正解といえる根拠は、経済産業省が2019年12月16日時点で発表したキャッシュレス消費者還元事業における決済比率からわかります(引用元)。

  • クレカ…約60%
  • QRコード…約10%
  • その他電子マネー…約30%

10月1日~11月25日までの対象決済金額は約1.9兆円、還元額は約780億円です。

要はクレジットカード、電子マネー、QRコード決済などをすべてまとめた上で、その決済金額の比率を算出するとQRコード決済は全体のわずか10%程度しかないということ。

もちろんQRコード決済は小口決済が中心なので金額ではなく決済件数で算出しなおすともう少し比率は高くなるでしょうが、それでもクレジットカードや電子マネーの牙城を崩すまではいっていないことがわかります。

PayPayが使えるお店がだいぶ増えた:

反面、私の予測を良い意味で裏切ってくれたのが、スマホ決済を利用可能なお店が急増した点。

中でもPayPay加盟店の急増はすごいですね。従来、クレジットカードや電子マネーをまったく受け付けなかったお店でさえもPayPayを導入したところが多かったので、日本国内のキャッシュレス化に大きく貢献してくれたのは間違いありません(こちらの統計データでもスマホ決済利用率はグンと伸びている)。

スマホ決済の利用率が統計データとしても伸びている

スマホ決済の利用率が統計データとしても伸びている

最も伸びが目立つのがQRコード決済でした。8月の段階では1週間での利用率は10.1%でしたが、7.3ポイント増え、17.4%となっています。

電子マネーでの決済も約5ポイントの増加が見られ、変化がなかったカード(クレジット・デビット)の利用率(43%)に迫る勢いであることもわかりました。

このあたりからも、QRコード決済普及には勢いがあることがわかりますね(それでもガラケー利用率がまだ高いことを考えると、そのうち頭打ちになる可能性は高い)。

2.カード決済機導入に補助金が出る:

2019年の予想、2つ目は『カード決済機導入に補助金が出る』でしたが、こちらは答え合わせをするまでもなく正解でした。

現在は中小店舗経営者に限った話にはなりますが、政府によるキャッシュレス消費者還元事業によってクレジットカード決済機やモバイル決済端末等への補助金が出るようになっているので、まだ導入をしていない店舗経営者の方がおりましたら是非、設置を検討ください(下記はSquare公式サイトより引用)。

決済端末が0円!

通常7,980円であるSquare Readerが期間中0円に。申請完了後、クーポンコードですぐにオンラインストアから注文できます。

今なら初期費用0円でクレジットカードや電子マネー決済を導入可能です。

3.Yahoo!とソフトバンクがTポイントをやめる:

3つ目の予測は『Yahoo!とソフトバンクがTポイントをやめる』でしたが、こちらも1つ目同様に正解といえば正解だけど、不正解といえば不正解。

率直、SoftbankやYahoo! JAPAN側としてみれば今すぐにでもTポイントをやめて、PayPayボーナスに切り替えたい思惑があるようですが、なかなかTポイントを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)との交渉が進んでいないような感じを受けます。

  • Yahoo!ショッピング
    基本はTポイントだが、キャンペーン等によって獲得可能なポイントはPayPayボーナスライト(更にPayPayモールとキャンペーン混在)
  • ソフトバンク携帯
    長期継続特典を期間限定TポイントからPayPayボーナスに変更(2019年8月より強制変更)

まぁTポイント側としてみても比重の大きいYahoo! JAPAN&ソフトバンクに、そう簡単にTポイント陣営から脱退されてしまうわけにはいかないのでしょう。

しばらくはゴチャゴチャな状況が続きそうな感じです。

堂々とキャッシュレス決済が使えるのが嬉しい:

キャッシュレス消費者還元事業が開始されて個人的に嬉しいのが、1,000円以下の会計だろうが、ランチタイムだろうが、気にせずクレジットカードや電子マネーを使えるようになった点。

今までだとそういった時ってなんとなく使いにくい状況がありましたが、キャッシュレス消費者還元事業によってその風潮に変化が生じてきたのは、現金社会だった日本としては大きな変化ですよね。

  • 今まで:少額決済やランチタイムは使いにくかった
  • 現在:いつでもキャッシュレス決済が使いやすくなった

そのうち、クレジットカードや電子マネーを使って当然…という空気感が生まれるといいなぁと思う私です。

2020年のクレジットカード業界予測:

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引き続き、2020年のクレジットカード業界を予測していきます。

1.キャッシュレス決済が根付き始める:

昨年の2019年は政府によるキャッシュレス消費者還元事業が開始された年だったため、新聞やテレビ等のメディアは『キャッシュレス元年』なんて呼んだりしていましたが、2020年の今年はそのキャッシュレス決済が国民に広く根付くと予想。

なぜならスーパーマーケットやドラッグストアのレジ付近では『えっ、まだ現金で支払ってるの?キャッシュレス決済を使えば5%オフになるのに!』といった会話をしてる人を多く見かけるようになってきているので、従来から現金払いが主流な人が徐々にキャッシュレス決済に流れ始めるのではないか…と思うからです。

  • 2019年:周知がいまいちだった
  • 2020年:周知が進んで5%還元を求める人が増える

特に50代、60代への周知が進むと、一気に世の中がキャッシュレス決済へ流れそうな気がします。

大手スーパーも戦々恐々:

それを裏付けるように大手スーパーマーケットの社長さんも同じような見解で、実際にキャッシュレス還元実施店が近くにある店舗では売上が押し下げられてるとのこと(引用元)。

中・小規模スーパーが5%のキャッシュレス・ポイント還元を実施している影響は?

店舗別にデータを見ているが、中・小規模スーパーが近くにある店舗は売上高が数%押し下げられている。

コンビニエンスストアのポイント還元策の影響も、現時点では詳細なデータ分析ができていないが、店舗全般に夕方の売り上げが以前よりも悪い。コンビニで食品などを買うお客さんが増えているからではないか。

キャッシュレス還元についてはお客さんもよくわかっていなくて、「キャッシュレスの還元のあるところがお得」と少しずつ浸透している状況のように思う。

これらの情報からも、この先、キャッシュレス消費者還元事業のお得さが周知されればされるほど現金払いの比率は下がり、クレジットカードや電子マネー決済の比率があがると推測します。

下手すると2020年後半にはコンビニにおける決済金額のうち、キャッシュレス決済比率が50%を超えてくるのではないでしょうか?

現状ではセブンイレブンだけ高くて42%程度、ローソンやファミマでは全体の1/4程度しかキャッシュレス決済が使われていない状況(引用元

セブンイレブンでは8月の35%から10月に42%に、ファミリーマートでは9月の20%から直近は25%に、ローソンは9月の20%から10月の26%にそれぞれ上昇した。

2020年6月以降は元通りになる?

こう書くと、『いやいや、政府によるキャッシュレス消費者還元事業は2020年6月に終わってしまうわけだから、それ以降はまた現金払いに戻しちゃう人が増えるだろ?』と思われるかもしれません。

しかし、仮にこの6月末にキャッシュレス消費者還元事業をやめてしまったとしたら、せっかく根付き始めたキャッシュレス決済への風潮を壊してしまうだけ。

さらにクレジットカードや電子マネー決済を導入した店舗側にしても、『手数料が高くなっちゃうならキャッシュレス決済の受付を終了してしまおう』と考える経営者が出てくる可能性大なので、日本政府としても6月末でそのまま終了させることは出来ないのではないでしょうか?

  • 継続した場合:
    キャッシュレス社会化への流れが続く(キャッシュレス決済を導入&維持する店舗が増える)
  • 終了した場合:
    キャッシュレス社会化への風潮が終わる(キャッシュレス決済を受付終了する店舗が続出する)

ゆえに私はキャッシュレス消費者還元事業は6月末以降も継続され、少なくとも東京オリンピック&パラリンピックが終了する9月頃までは延長されると予測。

そうじゃないとオリンピック期間中に海外からやってくる訪日観光客への対応もままなりません(キャッシュレス消費者還元事業の継続ではなく、マイナンバーカードのポイントであるマイナポイント等の形で継続される可能性もある)。

2.楽天系の決済サービスに動き:

2020年のクレジットカード業界予測、2つ目はざっくりな予想になってしまいますが、楽天ペイ、楽天Edy、楽天キャッシュ、楽天ポイントといった楽天系の決済関連サービスになんらかの動きが出ると予測します。

なにせ現状が超ゴチャゴチャで、楽天ペイを利用すると楽天ポイントが貯まりますがお金の受け渡しは楽天キャッシュじゃないと駄目で、楽天Edyは楽天ポイントと等価交換可能ですが楽天ペイじゃ利用できない状況…ですからね(苦笑)

  • 楽天ポイント…楽天市場や楽天ポイントカード提示で貯まるポイント
  • 楽天ペイ…楽天のスマホ決済で楽天キャッシュや楽天ポイントが使える
  • 楽天キャッシュ…楽天市場や楽天ペイで使えるお金
  • 楽天Edy…楽天の非接触型電子マネーで街中などで使える

楽天側としてもこれらのサービスを統廃合しないと、利用者を無駄に混乱させてしまうだけです。

さらにモバイルSuicaが搭載される楽天ペイ:

これだけでも楽天系の決済サービスは充分にゴチャゴチャなのに、2020年春ごろには楽天ペイにモバイルSuica機能が搭載予定(引用元)。

楽天グループの楽天ペイメント株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:中村 晃一、以下「楽天ペイメント」)と東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤 祐二、以下「JR東日本」)は、キャッシュレス化の推進に向けて連携することとなりましたのでお知らせいたします。

これにより、楽天ペイメントが運営するスマホアプリ「楽天ペイ」アプリ内で、JR東日本が提供する交通系ICカード「Suica」の発行やチャージができるようになるとともに、全国の鉄道約5,000駅、バス約5万台のほか、交通系電子マネーとして約60万店舗でのお支払いにご利用になれます。

これによって楽天ペイ上では楽天ポイント、楽天キャッシュ、Suicaの3つを管理することになってしまうので、それぞれの残高管理をするだけでも大変なことになってしまうことでしょう。

楽天系の自社電子マネーである楽天Edyの立場もありません(自社サービスを搭載できず、他社サービスを搭載することになる)。

このままじゃ競合他社に差をつけられるだけ:

加えて、PayPayやメルペイといった競合企業がスマホ決済のシェアを伸ばしている点も楽天側としては気になるところ。

それにも関わらず楽天系の決済サービスは楽天Edyが発行枚数1億枚以上といっても利用者はそこまで多くなく、使えるお店もまだまだな状況ですし、楽天ペイもスマホ決済単体で考えると利用者&加盟店が少ない状態…。

このままじゃどのサービスも中途半端なままで、せっかくの楽天資本という強みを活かせない感じがします。改善がほんと急務ですね。

2017年にも予想したこの内容:

ちなみに。

この楽天系サービスになんらかの変化が起きる…という予想は2017年にもさせていただいたんですが、その時から3年あまり経過した現在でもあまり大きな変化が起きていないので、楽天側としても楽天Edyの取り扱いには頭を痛めてそうな感じ。

ただ今年がちょっと違うのは前述の楽天ペイへのモバイルSuica搭載に加え、楽天側が楽天キャッシュへ注力しはじめてる点があるので、さすがにそろそろ大きな変化が起きるんじゃないかなと予想します。

さてさて、どうなることやらです(期待を込めての再予想)。

3.PayPayがLINE Payに統合へ:

2020年のクレジットカード業界予想、最後はPayPayがLINE Payに統合されることが発表されるんじゃないかという点です。

これだけを聞くと、えっ…と思われるかもしれませんが、背景にはPayPayを運営しているYahoo! JAPANとLINEの経営統合あり(引用元)。

Yahoo! JAPAN(ヤフー)を傘下に擁するZホールディングスとLINEは19日、経営統合に合意したと発表しました。12月をめどに最終合意し、2020年に一体化する方針です。

これによってLINE Payを運営しているLINEと、PayPayを実質運営しているYahoo! JAPANが経営統合することになるため、どちらかのサービス1つの統合されていく可能性が高いと私は予測しただけの話ですね。

勢いとしてはPayPayのほうが上だけど:

その上でLINE PayとPayPay、どちらを残すほうが良いのかを考えると、一般論では勢いも知名度もあるPayPayのほうが上と考える人は多いと思います。

実際、私が保有しているTwitterアカウント上で2,037名の方にアンケート調査をさせていただきましたが、71.3%の方がPayPayが存続されると予想(引用元)。

質問です。

仮にヤフーとLINEが合併するようなことになれば、PayPayとLINE Pay、どちらのサービス名が残ると思いますか?

私同様にLINE Payに統合されるんじゃないかと予測した人はわずか8.7%しかいませんでした。

PayPayに統合されると予想する人が圧倒的

PayPayに統合されると予想する人が圧倒的

ではなぜ、私がLINE Payに統合されるんじゃないかと推測したかというと、それはメッセージアプリとしてのLINEと、PayPayの知名度を比較した場合、LINEの知名度のほうが圧倒的に高いため。

確かにPayPayとLINE Payを比較するとPayPayのほうが圧倒的に知名度が高いですが、それじゃPayPayとLINEではどうかというとLINEのほうが生活に深く根ざしているので、LINEの冠を残すんじゃないかと思うのです。

  • PayPayとLINE Pay:PayPayのほうが上
  • PayPayとLINE:LINEのほうが上

まぁ、間を取って『LINE PayPay(ライン・ペイペイ)』なんて名前になる可能性も充分にありますが、なんにせよ、なんらかの形でLINEの名称が残る可能性は高いと思います。

メルカリへ触手を動かす大手企業:

LINEがソフトバンクに買収されたことにより、注目を浴びているのがメルカリ。

2~3年前のようにメルカリが国内&海外でグイグイ成長してた時であれば実現しなかったと思いますが、現在のように成長性に疑問符がつく状況下では、NTTドコモやKDDIがメルカリを買収しようと動く可能性もありそうな気がします。

時価総額も現時点で3,500億円程度。TOB価格にプレミアムを付けたとしても、大手企業なら余裕でしょう。

キャッシュレスを普及させて日本を元気に!

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長くなりましたがこれで2019年の答え合わせと2020年の予測発表を終わりにしたいと思います。

今年も引き続き、クレジットカードや電子マネー等のキャッシュレス決済を普及させていくことで日本経済を元気にしていきたいと思っていますので、応援していただける方はブックマークやSNSシェア等を通して協力していただけると嬉しいです(キャッシュレス決済普及が日本経済を元気にする理由は下記記事参照)。

ではでは、今年も頑張ります!

以上、2020年のクレジットカード業界を予測!今年はキャッシュレス決済が日本にも根付くかどうかの、正念場の年となりそうです…という話題でした。

参考リンク:

この機会にクレジットカードでも作ってみるか…という方は下記記事も参考に。クレジットカードの専門家である私が厳選した、おすすめクレジットカードを紹介しています。

news.cardmics.com

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