クレジットカードの読みもの

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奨学金を延滞している50%近くが、お金を借りた時に『返済しなくてはいけないこと』を知らなかった統計データが存在する。

http://www.flickr.com/photos/45431664@N08/5022146275

photo by Shin Takeuchi

奨学金を延滞している人の50%近くが、お金を借りる手続きを始めるタイミングで『返済義務があるということ』を理解していなかった…という統計データがあることを、みなさんはご存知でしたでしょうか?

それが独立行政法人 日本学生支援機構が行った下記の調査です。

延滞者の半数近くが、返済義務を知らなかった:

この中に、『奨学金の返済義務をいつ知ったか?』質問事項があります。無延滞者と延滞者の比較数値を、まずはご覧ください*1

奨学金の返済義務をいつ知ったか:
区分
延滞者
無延滞者
人数 割合 人数 割合
貸与手続きを行う前 2,073 54.7 2,240 90.6
貸与手続中 477 12.6 123 5.0
貸与中 219 5.8 48 1.9

貸与終了時

150 4.0 13 0.5
貸与終了後~返還開始前 174 4.6 20 0.8
返還開始~督促前 132 3.5 6 0.2
延滞督促を受けてから 308 8.1 4 0.2
わからない 224 5.9 17 0.7
その他 35 0.9 2 0.1
3,792 100.0 2,473 100.0

いやはや、驚きの数値ですよね。

無滞納者については90%以上が手続き前に『奨学金の返済義務を知っていた』と答えているのに対し、延滞者についてはわずか55%弱。残りの45%は手続き中に認知したか、もしくは手続きが終了してから返済義務を理解したことがわかります。

  • 延滞者:45%が手続き前に返済義務を知らなかった
  • 無延滞者:90%が借りる前に返済義務を知っていた

特に返済開始後や、督促を受けてはじめてその事実をしった人が12%近くもいることに驚きを受けます…。

返済できなくなるのも当然:

もう、こう冷たく書いてしまうのもアレなんですが、これほどまでに多くの延滞者が、『奨学金は返済しなくてはいけないことを知らなかった』と回答していること自体がひどい状況ですよね。そりゃ返済できず、延滞してしまうのも当たり前です。

もちろん、奨学金を貸す側にも問題がありますが、それ以上に借りる側にも『数百万という大金を借りて、大学や専門学校に通っているんだ』という自覚が私は必要だと思います。

  • お金を貸す側:返済義務があることを理解させるべき
  • お金を借りる側:きちんと中身を理解した上で借りるべき
お金を貸す側を批判するのは簡単:

http://www.flickr.com/photos/25888083@N00/12036036

photo by skasuga

あと、奨学金が悪い!奨学金で自己破産なんて馬鹿げている!なんて批判をしたくなる気持ちもわかりますが、個人的にもっと問題だなと思うのは、お金を借りるということが人生においてどういうことなのかということを、18歳の時点で判断できるような、お金の教育がなされていないことだと思いますね。今日話題になっている、このあたりの記事を読むと、ほんとそう痛感します。

高校、大学時代に借りた奨学金を返還できないとして、北九州市小倉北区のフリーターの男性(40)が福岡地裁小倉支部で自己破産の手続き開始決定を受けたことが分かった。

男性には延滞金を含めて約283万円の返還義務があるが、「奨学金のために消費者金融などで借金しても返せない。そもそも多額の金を貸してくれない」と説明。識者は、非正規雇用などで若者の貧困が拡大すれば、今回のように奨学金返還のみでの自己破産申請が増える可能性を指摘している。

中学校や高校からお金の教育がきちんとなされていたら、こんなことにもならないと思うんですが、このあたり、みなさんはどうでしょうか?

クレジットカードの仕組みを知らない、日経平均って何?という方が少しでも減るような金融教育を、もっと強化してもらえたらなと思います(金融教育については下記記事も読んでみてください)。

以上、奨学金を延滞している人の50%近くが、お金を借りた時に『返済しなくてはいけないこと』を知らなかった統計データが存在する…という話題でした。

蛇足気味ですが音楽バンド キュウソネコカミが歌う、『貧困ビジネス』という歌詞のようにならないよう、奨学金を借りた方は必死で勉学に励んで欲しいなと思います。

*1:上記、奨学金の延滞者に関する属性調査より、統計データより引用させてもらいます。

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