クレジットカードの読みもの

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生活保護費をプリペイドカードで支給する大阪市の試みは、わずか65世帯しか利用せず停止!目標の2,000世帯にはまったく届きませんでした。

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photo by Alexander Synaptic

2015年2月にはじまった、生活保護費の一部をプリペイドカード(VISAプリペイドカード)で支給するという大阪市の試みは、残念ながら2015年末を持って停止となってしまったようです。毎日新聞が報道しました。

大阪市は昨年度、全国で初めて生活保護費の一部をプリペイドカードを通じて支給するモデル事業を始めたが、「利用者数の低迷」を理由に今年度に予定していた本格実施を断念し、昨年度末で事業を取りやめたことが分かった。

目標世帯数2,000が実態は65世帯のみ:

わずか1年足らずでプリペイドカードによる生活保護費支給をやめてしまった事情には、大阪市側が当初、想定していた2,000世帯という目標には程遠く、わずか65世帯しかプリペイドカードによる支給を希望しなかったことが背景にあるようです。

利用世帯数の目標を2000世帯としたが、わずか65世帯にとどまった。市は「課題を整理し、再度実施できるか考えていきたい」としている。 

まぁ実証実験をしようにも、これでは統計らしい統計データを全く取れない世帯数なので、事業停止もやむを得ないところなのかもしれません。どれだけ当初の見込みが甘かったんだと、担当者が叱責されてしまうレベルです。

当初は5世帯のみ希望:

ちなみにプリペイドカードによる生活保護費支給をはじめた当初はわずか5世帯のみしか希望していなかったそうですから、大阪市側もそれなりに努力はしたんだと思いますが、やはりプリペイドカードだと利用履歴を確認されてしまう…というのが生活保護受給者には抵抗が強かったのかもしれません(生活保護プリペイドカード化、希望は5世帯のみ)。

  • 現金受給:利用履歴がわからない。何に使ってもOK
  • プリペイドカードで受給:利用履歴がまるわかり

しかし3月上旬、参加を希望した生活保護世帯は、わずか5世帯。当初構想では、2000世帯を対象とする予定であった。モデル事業に参加した生活保護利用世帯には、3000円の謝礼金が支払わる予定がある(大阪市によれば未定とのこと)にもかかわらず、まったく歓迎されていないのだ。

また、大阪市では未だにクレジットカード払いができない個人商店も多いだけでなく、クレジットカード不可の安売りスーパーが多いという背景もありそうな感じ。

これが東京都だともう少し違う数字になったのかもしれませんが、少しでも安く買いたいという大阪の風土では3,000円の謝礼くらいではプリペイドカード利用にはなびかなったのでしょう。

もう少しVISAプリペイドカードを使うメリットを受給者に与えないと、将来的にまた同じようなプリペイドカードによる生活保護費の支給を再開したとしても、目標としていた2,000世帯確保は難しいと思いますね。

本気でやるなら強制にでもしないとダメ:

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photo by Telstar Logistics

あくまで個人的な意見でしかありませんが、本気で生活保護受給者の支出を監視し、改善していきたいと考えるのであれば、強制に近い形でプリペイドカードを支給しないといけません。

  • 任意でプリペイドカード支給:誰も使わない
  • 強制でプリペイドカード支給:仕方ないので使う

毎日新聞の記事にもあるように、生活保護費をパチンコや酒、タバコにすぐ使ってしまう受給者もいることをふまえると、プリペイドカード支給は「一定の効果」が得られる支給方法。

市によると、飲酒やギャンブルなどで生活保護費をすぐに使ってしまう受給者もいるという。2013年12月成立の改正生活保護法は、「生計状況の適切な把握」を受給者に義務付けた。プリペイドカードを使えば使用日時や店舗を把握でき、家計管理やケースワーカーによる金銭管理の支援につながることから市が導入した。

ほんとうに貧困に合えでいる受給者を救うためにも、ケースワーカーがプリペイドカードの利用履歴をもって、生活の改善をしていってほしいなと思います*1

以上、生活保護費をプリペイドカードで支給する大阪市の試みは、わずか65世帯しか利用せず停止!目標の2,000世帯にはまったく届きませんでした…という国内ニュースでした。

参考リンク:

家計の節約を考えるのであれば、下記記事もあわせてご覧ください。節約テクニックから相見積もりによる出費の削減等を紹介していますよ。

cards.hateblo.jp 

*1:生活保護費が支給されても、そのほとんどを闇金などの違法業者に取られてしまう受給者や、ギャンブルに一気につぎ込んでしまう方がいることを考えると、やはり利用履歴を市区町村が把握するメリットはあると私は思っています。

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