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職業スナイパーでも楽天カードが作れるというのは100%都市伝説!無職でもクレジットカード審査に通過可能なウソには騙されないように。

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日本円と楽天カードの画像

先日、楽天カードの審査について記事を書いたら、『無職でも余裕でクレジットカード審査が通る時代に何言ってんだ?』とか、『楽天カードは職業スナイパーでも審査に通るんだから審査とかないだろ!』などなど、そんな類のコメントがあってややゲンナリしてしまった私。

しかし、さすがにそんな噂やネタが一人歩きしてる状況はよろしくないので、今回は貯金もない無職でもクレジットカードが作れるって100%嘘ですよ…って記事を書いてみたいと思います。

特に今まで職業スナイパーでも楽天カード審査に通る話を信じてた人は、風評に騙されやすすぎだと思うので気をつけてください。

仮に人前で披露してしまえば、周りに自分の無知を晒すことになりますよ。

無職でカード審査に通った理由まとめ:

早速、無職でもクレジットカード審査に通った…という方の理由と、実際の審査基準についてまとめていってみたいと思います。

1.無職だけど資産があるケース:

まず、ただの無職ではクレジットカード審査に通りませんが、ある程度の銀行預金がある場合には無職でも審査に通るケースがあります

試しに「楽天カード 無職」で検索すると出てくる下記記事の著者が作れた理由は、保有資産が300万円以上あったため。

貯金0円&仕事がなくても作れたわけではありません。

貯金残高についても正直に申告した。

無職で収入もほとんどないが、貯金は少しある。残高証明を郵送する必要はないが、「300万円以上」というような選択肢が複数ある中で最適なのを選択した。

資産なし&無職だと即審査落ちする:

それにそもそもの話、資産のない無職が楽天カードを申し込んだとしても、システム的に審査が行われる「機械審査」によって落とされる可能性大。

  • なにも資産がない無職:審査落ち
  • 資産のある無職:審査に通ることも

同じ無職でも資産の有無でクレジットカードの審査結果は変わる

同じ無職でも資産の有無でクレジットカードの審査結果は変わる

まぁもしかすると持ち家ありなどの場合には無職&資産なしでも審査に通る可能性はあるかもしれませんが、資産も自宅もなにも持っていない無職にはノーチャンス。

期待するだけムダとなります。

2.申し込んだのがクレジットカードじゃなかった:

次に多そうなのが、クレジットカードを申し込んだつもりだったのは本人だけで、実はそれはVisaデビットカードやJCBデビットカードだったケース。

これらのデビットカードについては銀行口座が開設できる方であれば審査無しで入手できるので、Visaマーク、JCBマークがついたカードを入手した際、「クレジットカードが無職でも作れた」と言っている場合もあるのではないかと思います(楽天銀行でもJCBデビットカード等を発行中)。

  • クレジットカード:入会審査がある
  • Visaデビットカード:審査なし(無職でも作れる)
  • JCBデビットカード:審査なし(無職でも作れる)

こちらについてはクレジットカードに詳しい方でも、VisaカードとVisaデビットカードの違いをよくわかっていない方は多いので、こういった混同は仕方ないところ。

さらに最近ではVisaプリペイドカードなんてものも登場…と、余計にややこしくなっていますよ。詳しくは下記記事をご覧ください。

news.cardmics.com

3.有職者だと偽ってカード申込するケース:

3つ目は無職なのにまるで仕事をしているかのように記載をして、クレジットカードを申し込んだ場合。

たとえば無職なのに個人事業主として収入があるとか、会社をすでに退職したのに勤務していた会社の名前を書いて提出したとか、そういう虚偽の情報を入力すれば確かに楽天カードが入手できる場合もあるかもしれません。

ただそれってクレジットカード会社を騙してカードを入手する行為。

バレてしまったら詐欺で刑事告訴されることもありえるのでご注意ください(告訴まではいかなくても、一生、そのカード会社のカードが作れなくなります)。

  • 間違い:無職なのにクレジットカードが作れた
  • 正解:不正をして無職なのにクレジットカードが作れた

もちろんこのケースは無職だからクレジットカードが作れたのではなく、無職なのに有職者だと嘘をついたためにカードが作れただけ。

無職であってもカードが作れたわけではありません(下記引用部分は虚偽の申し込みで実際に逮捕された事例、容疑者名は伏せ字に変更 ※元記事は削除済み)。

カードの支払いを何度も滞納し、いわゆるブラックリストに載っている40歳の男が、大学生を装ってカードを申し込んだ疑いで、警視庁に逮捕された。

○○容疑者(40)は2020年7月ごろ、申し込みサイトで大学生を装うなどして、クレジットカード2枚をだまし取った疑いが持たれている。

4.ネタを信じているケース:

最後はネタを信じてしまっているケース。

楽天カードに関するネタが、人から人へと広まっていくうちにいつの間にか事実として受け入れられてしまったものですね。

実際、過去にスナイパーや忍者でも楽天カードの審査が通るネタがSNS上で話題になり、広く拡散されたことがあるので、その情報を「事実」として信じてしまっている方は多そうな感じ。

  1. 誰かがネタを発信
  2. 拡散していくうちに内容が変わっていく
  3. 事実として共有されはじめる
  4. 信じる人が続出

まさに伝言ゲームによる弊害…といったところでしょうか。

楽天カード公式アカウントも否定:

論より証拠、楽天カードの公式Twitterアカウントには下記のようなツイートあり(引用元)。

こんばんは。カードお申込の際に職業欄を"スナイパー"や"忍者"のようにいたずら心満載の内容で記入される方がいらっしゃるようです(笑)

それはそれで面白いのですが、残念ながらそれらの場合は審査の都合上カード発行には至らないのでこれからお申し込みされる方は真似しないでくださいね(笑)

たぶん誰かが広めたネタにも関わらず、本当にスナイパーや忍者で申込に挑戦した方が多かったんでしょうね(下記は楽天カード審査を突破したと噂される職業一覧)

  • スナイパー:審査落ち
  • 殺し屋:審査落ち
  • 忍者:審査落ち
  • 海賊:審査落ち

その対策としてのツイートだと思われます。

元ツイート主はアカウント削除:

加えて、噂の元となった下記ツイートをした方は、その後、デマを流した罪悪感からかTwitterアカウントを削除済。

楽天カードは審査が相当ぬるい。

わたし、職業「スナイパー」で審査通ったんだよね 楽天から電話「職業の方がスナイパーとなってますが、どういった事をなされるのですか?」 雪「たまにビルの上とかから撃ってます。」

審査合格カードが届きました

現在では中身のみがネタとして拡散し続けている状況です。

参考までにネタ一覧:

その他、参考までに楽天カード審査で話題となったネタ一覧を紹介。

どれもRT数が増える傾向にあるので、楽天カード審査はTwitter運営主としてネタにしやすい話題なのでしょう。

どれも100%嘘&ネタで間違いなし。信じてはいけません。

広告のために嘘を書く人も:

ブロガーやアフィリエイターといった広告収入で生計をたてている方が、より多くの広告収入を得ようと、「無職でもクレジットカードを作れる」というデマを拡散しているケースもあります。

こういったサイトにアクセスをすると、職業欄をごまかして申込をせよ…といった詐欺行為が推奨されている場合もあるのでご注意ください。

特に某消費者金融のクレジットカードは無職でも作れそうな気になりますが、現実は審査に落とされるだけとなります。

ただの無職はクレジットカードを作れない:

無職ではクレジットカードを作れない

結論です。

4つほど可能性をあげてみましたが、無職でもクレジットカードが作れるのは貯金や不動産を持っている富裕層のみ。

前述のようにデビットカードやプリペイドカードなど、クレジットカードに似たようなものなら作れますが、クレジットカードに入会審査がある限り、ただの無職では作ることは出来ません。

それゆえ、「無職でもカードが作れる」とか、「海賊や忍者でも楽天カードは作れる」なんてネット上の噂は、鵜呑みにしないようにしてください(そもそもクレジットカードの申込画面に「無職」という項目がなかったり、あったとしてもそれを選択した時点で「お客様は当カードを申込できません」と審査以前に申込すらさせてくれない場合も多い)。

そうじゃないと赤っ恥をかきますよ。

以上、職業スナイパーでも楽天カードが作れるのは100%都市伝説!無職でもクレジットカード審査に通過可能なウソには騙されないように…という話題でした。

カード審査関連の参考リンク:

楽天カード審査だけでなく、クレジットカード審査全般の知識が不足している方は下記記事もあわせてどうぞ。

読めばクレジットカード審査がどのような工程で行われているのか、そして各項目が審査にあたえる影響などもわかるようになりますよ。

news.cardmics.com

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