クレジットカードの読みもの

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『現金払いを使うと時間を浪費しますよ』。この意見に賛同する人もいれば、受け入れることが出来ない人もいる理由について解説してみる。

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昨夜、著名ブロガーであるちきりん氏が、お金に関する興味深いツイートをしていました。

まぁ煽り方うんぬんはどうかと思いますけど、中身については概ね同意。

個人的にも現金払いを使うことは時間の浪費にしかならないと思うんですが、たぶん一般的には下記のような意見を持つ方のほうが多いんですよね。

  • そのくらい時間を無駄に使ってもいいだろ
  • そこまで時間を気にして生きたくないわ
  • たかが数秒の違いなんて気にしても無駄

ではなぜこういった意見の相違が生まれてしまうのか?今回はそのあたりの件について雑談がてら記事を書いてみたいと思います。

時間の価値について:

自分の時間は有料か、無料かの違い:

まず、現金払いを使うと時間を浪費するよ…と言ってる側は、だいたいが自分の時間を時給などの単価として考えている人間です。こういう方はとにかく時間にシビア。早く移動できるならタクシーだってお金を払って使います。

反面、現金払いを使うと時間を浪費したっていいじゃない…と言ってる側は、だいたい自分の時間を無料として考えている人間*1。多少、時間を浪費したとしても無料ですから、ストレスやイライラがそこにないのであれば勿体無いという感覚はありません。

乾燥機能を使わないうちの母:

わかりやすくひとつ、うちの母を例にして説明してみます。

先日、私は母に対して洗濯から乾燥までを一通りこなしてくれるドラム式の洗濯乾燥機をプレゼントしたんですが、母は最初のうちこそ乾燥機能を使っていたものの、しばらくすると『自分で干せば無料だから』という理由で乾燥機能を使わなくなってしまいました。

  • 乾燥機能を使う:時間短縮されるが電気代がかかる
  • 自分で洗濯物を干す:時間はかかるが無料

それにも関わらず母の口癖は『忙しい!』や『時間が勿体無い』。

私からするとだったら乾燥機を使って洗濯を楽にしちゃえばいいのに…と思ってしまうところなんですが、先ほどの例でいうと母は自分の時間を無料だと思っている人間。

時間を使うことで電気代が節約できるのであれば、その時間を使うだけの合理性があると判断しているようなんです。

退屈なワイドショーは浪費:

では、そんな母は時間を勿体無いと思うことがないのか…といえばこれも違います。

退屈なワイドショーを見れば『時間が勿体無いわ』と言いますし、スーパーマーケットのレジ待ちも嫌い。あくまで時間価値が無料なだけであって、その無料を浪費する行為には抵抗感があるようです。

時間価値を単価で考えている人はこう考える:

それじゃ時間価値を時給で考えている層の人間はどうかというと、時間を有限、つまり限りあるものとして考えているので、時間を浪費することをとにかく嫌がります。

前述の洗濯乾燥機なら電気代がかかったとしても時間の節約になるのであれば毎日使いますし、ロボット掃除機であるルンバも時間的な節約効果が高いと考えれば購入。

とにかく自分自身が設定している自分の時給単価よりも安くなりそうなら、お金を使う傾向にあります。

  • タクシー:移動時間が短縮できるなら使う
  • ロボット掃除機:掃除時間短縮のために買う
  • 洗濯乾燥機:洗濯時間短縮のために買う
購入に至るまでに思考回路が違う:

こう書くと『いやいや、自分は時給で時間を考えていない派だけど、ルンバや洗濯乾燥機を購入してるぞ?』と思われる方もいるかもですが、これはたぶん、購入に至るまでの思考回路が違うはず。

時間価値を時給で考えている人は『この製品を購入すると1ヶ月あたり○時間の時間節約になるから、1年くらいで元が取れる』みたいな感じで計算しますが、時給価値を無料で考えている方は『この製品を購入すれば楽になりそう(時間ができそう)!』みたいな製品そのものの魅力によって購入の判断をしていると思います。

この点が大きく違うのです。

時間が勿体無い…は人によって違う:

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こんな感じで時間価値を有料に設定している人と、無料な人とでは時間に対する考え方がまったく別モノ。

同じ『時間がもったいない』という言葉でも、前者の方は時間を無駄にするとお金が飛んでいくイメージを思い浮かべますが、後者の方だと退屈やイライラに近い感情を思い浮かべるのではないでしょうか?

  • 時間価値が有料な人の時間が勿体無い=お金が飛んでいくイメージ
  • 時間価値が無料の人の時間が勿体無い=イライラ、退屈なイメージ

ちきりん氏の言葉は伝わらない:

結果、冒頭のちきりん氏のツイートに戻りますが、いくら時間価値を有料に設定している人が『電子マネーやクレジットカードを使わないと時間を浪費するよ!(お金が飛んでっちゃうよ)』と大声で叫んでみたところで、時間価値を無料に設定している人達にはうまく伝わりません。

なにせそこにイライラや退屈などが無いのであれば、時間を使うことにはなんの抵抗もないわけですからね。いくら電子マネーを使ったほうが支払いが早いよ…なんて言っても無意味です。

本当の魅力がないと普及しない:

だから本当にクレジットカードやら電子マネーやらを普及させたいなら、時間節約に関するメリットよりも、ほんとうの意味での利用メリットを作るしかなし。

実際、JRや私鉄で使える交通系ICカードが普及したのは、時間を節約したからではなく利用メリットが多かったからに他ならないので、クレジットカードや電子マネーについても消費者を大きく動かすことが出来るような魅力を作るべきだなぁ…と思います*2

  • 交通系ICカード:メリットが多かったので普及した
  • 他の電子マネー:メリットが乏しいので普及していない
  • クレジットカード:メリットが乏しいので普及していない

以上、『現金払いを使うと時間を浪費しますよ』。この意見に賛同する人もいれば、受け入れることが出来ない人もいる理由について解説してみる…という話題でした。私も日々、クレジットカードや電子マネーに関する魅力を発信し、世間のイメージを少しでも変えられるようがんばります。

参考リンク:

クレジットカードや電子マネー決済をなぜ普及させていかないといけないのか?という理由については下記記事を参考に。電子決済をもっと普及させないと、日本経済には未来がありません。

news.cardmics.com

*1:無料というと語弊がありますね。実際には時間の価値を考えたことがない人…という表現をするほうが良いのかもしれませんが、説明のしやすさもあって、今回は『時間価値を無料と考えている人』という表現を使わせていただきました。

*2:交通系ICカードは時間短縮になるから使っているのでは?と思われるかもしれませんが、ほんとうにそうだとしたらオートチャージ機能が付いたSuicaやPASMOがもっと普及していてもおかしくないんですよね(こちらならチャージする手間がないため)。しかし現実的にはオートチャージ機能を使っている方は全体でも少数派。多くの方が都度都度チャージをして使っている状況を考えると、時間短縮よりも利便性のメリットが多いのかなと思います。

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