クレジットカードの読みもの

クレジットカードに関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

所得税の累進制とフリーランスはすこぶる相性が悪い…という話。現在の所得金額がわかる職業だからこそ、仕事意欲の低下を起こしそうです。

http://www.flickr.com/photos/119903731@N02/13369027524

photo by efile989

仕事をして稼いだお金には所得税という税金がかかるということは、みなさんご存知の通り。そしてこの所得税は、社会科の授業で習ったように累進課税制度というものが採用されているので、収入が増えていけばいくほど税率が高くなる仕組みとなっています。

では2015年現在の税率はどのくらいかというと、それは下記の表を参照ください。実際にはこの税率に住民税の10%を加えた数字が正確な税率に近い数値になるので、意外と少ないなーと思った方は要注意です。

課税される所得金額税率控除額
195万円以下 5% 0円
195万円を超え 330万円以下 10% 97,500円
330万円を超え 695万円以下 20% 427,500円
695万円を超え 900万円以下 23% 636,000円
900万円を超え 1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円を超え 4,000万円以下 40% 2,796,000円
4,000万円超 45% 4,796,000円

控除額を考慮した税率になる:

この際、『へぇ、所得4,000万円だと45%も所得税が引かれるのか!』と思うなかれ。

所得税を計算する際には右側にある控除額を考慮した金額になるので、仮に所得4,000万円ちょうどだった場合の税金は33%程度になります。これに住民税を加えても43%という税率なので、稼ぎの半分が税金で持っていかれるわけではないのですね。

ただ、念のため一応書いておきますが、控除額というのは割引ボーナスみたいなものでは決してなくて、たとえば所得3999万円の人が4000万円になったら200万円の税金割引があるわけではないので注意。

控除額はあくまで所得税金額を計算するのを楽にするだけの数字なので、控除というよりかは「計算補助金額」に近いものですよ。

  • 間違い:控除額は税金の割引
  • 正解:控除額は税率計算を補助するためだけのもの

累進課税制度とフリーランスは相性が悪い:

http://www.flickr.com/photos/119903731@N02/13368792383

photo by efile989

…と、ここからが本題。あくまで私の持論にすぎませんが、この累進課税制度とフリーランスってすこぶる相性が悪いと思うんですよね。

理由は単純、フリーランスって『今、現時点で自分にいくら所得があるのか?』をだいたい把握することが出来るため。例えば現在、900万円の所得を稼いでいたとする。そうするとその後に受注する仕事というのは上記表の通り、33%+10%=43%の税金がかかるようになります。

こう書くと、控除の金額を考えると税率は43%もない!って言う方は多いんですが、それはあくまでそこまでの所得に対する話であって、すでに900万円稼いでいでしまっている方は、その後、43%の税率で仕事を受注しつづけなくてはいけなくなるわけです。

  • 900万円未満の部分:税率43%未満
  • 900万円以上の部分:税率43%以上

これ、いくら年間を通して平べったく考えれば税率はもっと低いと言われても、これから受注する内容はすべて43%か…と思うと、結構ツラいものなんですよ。43%といえばざっくり稼ぎの半分…。生活に困っていないのであれば、ここで仕事意欲が著しく低下していくことになります。

所得1,800万円を超えると更に悲惨:

更に仮に1,800万円の所得をすでに稼いでいる場合には、どんな受注もすべて50%の税率を払わなくてはいけなくなります

3万円の仕事を貰っても手取りは1万5000円、50万円の受注をしても25万円が税金だってことがわかってしまうので、人によっては『もう今年は働かなくてもいいかな、税金高いし…』と、よほど美味しい仕事でなければ受注する気がなくなってしまう方も多いはずです。

  • 100万円のデザイン案件受注:50万円が税金になってしまう
  • 50万円の執筆依頼を受注:25万円が税金になってしまう*1

まぁだったら法人化して給与制にすればいいじゃないかって議論もあるとは思いますが、フリーランスが年初に想定もしなかったようなお金を稼げてしまった時には、こういう問題に直面するんですよ。仕事をするかどうかを自由に選べる職業だからこその、累進制の問題点なのかもしれませんね(仕事意欲を落とすという意味では、専業主婦の103万の壁に近いのかも)。

以上、所得税の累進制とフリーランスはすこぶる相性が悪い…という話でした。今後、自宅で働くフリーランスは増加傾向にあるはずなので、私を含め、フリーランスが年間を通して意欲的に仕事ができるような、税制を整備してほしいなと思います。

*1:実際には経費がかかるとは思うのでこんなに簡単にざっくり半分が税金として取られてしまうわけではありませんが、稼ぎの50%に税金がかかる感覚としてはこんな感じのイメージになるかと思います。

PAGE TOP