クレジットカードの読みもの

クレジットカードに関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

スイスフランはなぜ暴騰した?スイス国立銀行の発表に加え、このタイミングで無制限な為替介入が断念された理由などのまとめ。

f:id:cardmics:20150116083147g:plain

朝起きてみたらスイスフランが凄いことになっていたようなので、その情報収集をしてみました(上記はスイスフラン円チャート)。

あくまで自分が調べた内容にすぎませんが、他の方にも参考になると思うので是非、目を通してみてくださいね。

スイスフラン騒動のまとめ:

まず何が起きたのか?

スイス国立銀行(中央銀行)は15日、自国通貨スイスフランの上昇を抑えるために対ユーロで設けていた1ユーロ=1.20スイスフランの上限を撤廃すると発表した。2011年9月以降、外国為替市場で無制限にスイスフランを売り、ユーロを買ってフラン高を防いできたが、欧州中央銀行(ECB)の量的緩和観測もあって異例の政策の継続を断念したとみられる。

もう3年以上も継続していた政策だったんですね。これでスイス国立銀行がフラン高を抑えるために行っていた、無制限の為替介入が終わりを迎えることになります。

なぜこのタイミングでの発表?

今回の発表は、量的緩和(QE)策が発表されるとの観測が高まっている欧州中央銀行(ECB)理事会の開催を1週間後に控えたタイミング。実際にECBがQEに乗り出せば、スイス中銀は上限維持に向け継続的な市場介入を余儀なくされる可能性があった。

ジョルダン総裁は会見で、決定は「パニック的な反応」ではなかったとし、持続不可能だったため上限を撤廃したと説明した。

その上で「このような金融政策の解除を決定した際には、市場の不意を突く必要がある」とした。

来週に欧州中央銀行による量的緩和が発表されれば、ユーロ安スイスフラン高になる。そうなると更にスイスフラン高を防がなくてはいけないスイス中央銀行は、為替介入を続ける必要性があったんですが、それを続けるのは事実上難しくなってしまった…ということみたいですね。

だから限界に到達するその前に、無制限な為替介入断念の発表したかった。そういう流れです。

日経新聞にも記載有り:

日経新聞の記載は下記の通り。

スイス中銀は声明で、米国経済の回復を背景に対ドルでユーロとスイスフランが下落してきたため「フラン相場の過大評価は少なくなった」と指摘。フラン高を阻止するための無制限介入は「もはや正当化されなくなった」と説明した。

首都ベルンで記者会見したヨルダン総裁は「市場の圧力が決め手ではない」と強調した。だが市場ではECBの量的緩和観測からユーロ売り・スイスフラン買いの圧力が増していた。無制限介入に伴い、スイスの外貨準備高は国内総生産(GDP)の7割を超える規模に膨らんでいる。中銀の抱えるユーロ建て資産が際限なく拡大するリスクを無視できなくなったもようだ。

書いてあることはロイターと同じことです。膨らみすぎた外貨準備高を、更にふくらませることはもう出来ないという認識をもったようです。確かにGDPに対して7割の外貨準備高というのは凄い数字ですからね、この判断も仕方ないところなのかもしれません。

政策変更で、どんな影響があったのか?

http://www.flickr.com/photos/7539175@N03/5605563602

photo by dongga BS

外国為替市場では一時、スイスフランが1ユーロ=0.86スイスフラン台に急騰した。その後は1ユーロ=1.04~1.05スイスフラン程度と前日より1割以上、高い水準で推移している。スイス中銀が市場の圧力に屈したとの見方が広がれば一段のスイスフラン買いが進み、マイナス金利の効果が相殺される可能性もある

為替に対して与えた影響は10%以上。スイスフラン/日本円などでは、FX業者によって4割近くも変動したところもあったようです。レバレッジを掛けて取引していた方は、悪夢の一日になったのではないでしょうか?(悲鳴については下記リンク先を参照)

株式市場や債券市場にも影響:

きょうのスイス中銀の決定を受けて世界の金融市場には驚きが広がった。米10年債は下げを埋め、利回り は一時16ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し1.7%を付けた。ドイツ2年債利回りは過去最低のマイナス0.154%に下げた。

スイス株式市場では指標のSMI指数 が一時14%安と、1988年以来の大幅な下落率を記録。同国最大の腕時計メーカー、スウォッチ ・グループも急落した。SMIのボラティリティを測る指数 はこの日一時138%上昇した。  

欧州の他の株式市場では指数が上昇。ユーロ・ストックス50指数は2.2%高。イタリアのFTSE・MIB指数は2.4%上昇。ドイツのDAX指数は2.2%上げた。 

株式市場や債券市場に与えた影響も大きかったようです。スイス株式市場はスイスフラン高による輸出減が嫌気されてSMI指数が暴落しました。

以上がスイスフランはなぜ暴騰したのか?という情報まとめでした。今回の騒動で巨額の為替差損を出す銀行もあれば、追証が回収できずに倒産してしまうFX会社なども今後、出てきそうな感じ。世界経済へ与える影響は来週のECBの発表を含め、多大なものになっていくと思うので、今月はマーケットから目が離せません。

スイスフラン暴騰の追加情報:

英国の外国為替証拠金取引(FX)業者「アルパリ」は、スイス・フラン相場が急激に変動した影響を受けて、16日付で破綻したと発表した。

顧客の大半が差し入れている証拠金を上回る損失を抱えたため、アルパリが被ることになり、破綻に追い込まれたという。

本当に破綻してしまったFX業者が出てきたようです。アルパリは日本でも営業していたFX業者なので、影響が心配されます。

為替介入をやめたわけではないスイス中銀:

27日の欧州外国為替市場で、スイス・フランの対ユーロ相場が下落し、フラン相場の上限撤廃後の最安値をつけた。スイス国立銀行(中央銀行)が上限撤廃後に急騰したフラン相場を下げるため、為替市場への介入を示唆したことが要因とみられる。

スイス中銀は引き続き、為替介入を続ける意向を示しているようです。あくまで上限撤廃を行っただけであり、介入の意思はあるのですね(さすがにスイスフランが高すぎるので、国策として続けるしかない状況とも言えます)。

個人的な教訓になった:

個人的にも今回の事件を受け、FXをやるならレバレッジは大きくかけちゃいけないよ…ということと、中央銀行は信じちゃいけないよ…という良い教訓を得られました。

なにせスイス中銀に限らず、日銀もいきなりバズーカ砲をかます時代ですからね。ロングだろうがショートだろうが、レバレッジの高い為替取引にはリスクがあるということを肝に銘じたいと思います(レバレッジを低く抑えていれば、FXは決して高リスクな投資ではありませんよ)。

参考リンク:

経済や外国為替の知識をもっと付けたい…という方は、下記の入門書をあつめた記事もあわせてどうぞ。まったく予備知識がない方でもちゃんと読める、難易度が一番優しい本のみを集めたつもりです。

cards.hateblo.jp

PAGE TOP