クレジットカードの読みもの

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日本銀行が5万円札や10万円札を作らない理由と、500ユーロ札廃止の動きについて。将来的には1万円札すら無くなるかもしれません。

500 Euro Schein

2016年5月4日開催のECB(欧州中央銀行)にて、前々から噂になっていた500ユーロ札が廃止されることが正式決定。2018年末をもって、新規の発行がされなくなるようです。毎日新聞が報じました。

欧州中央銀行(ECB)は4日の理事会で、500ユーロ(約6万1000円)紙幣の廃止を決めた。(中略)

2018年末で発行を停止する。その後も無期限で法定通貨として使用でき、ほかの紙幣や硬貨との交換が可能。100ユーロと200ユーロはデザインを刷新するという。 

500ユーロ紙幣とは?

まず、500ユーロ札とは日本円にして6万円程度の価値を持つ紙幣のことです。

現地の事情は詳しく知りませんが、どうやら一般に広く流通していた紙幣というわけではなく、車や不動産といった高額な取引の時にのみ「出番」があった紙幣だった模様。そのため、一般庶民にはたとえ500ユーロ札が廃止されたとしてもあまり影響はないのかもしれません。

  • 一般庶民:500ユーロ札自体を見たことがない方も多い
  • お店:防犯のため500ユーロ札を受け取らないお店も多い

なぜ500ユーロ紙幣が廃止されるのか?

ではなぜ500ユーロ紙幣が廃止されるのかというと、これはマネーロンダリング(資金洗浄)や麻薬売買などの不正を減らす目的のため。500ユーロ札は持ち運びに便利な紙幣のため、テロや犯罪の資金源を絶つためにも廃止してしまおう…という流れなのですね。

実際、100ユーロ札で100万ユーロ(約1億円)を用意しようとすると単純計算で1万枚の紙幣が必要になるため人目につきやすいですが、500ユーロ札なら2,000枚の紙幣で1億円を用意できてしまうので小さなバッグでも十分に運搬が可能。

  • 100ユーロ札:1億円用意するためには1万枚必要
  • 500ユーロ札:1億円用意するためには2,000枚でOK

そのため、犯罪をする側の人間からすると、500ユーロ札はなんとも「都合の良い紙幣」だった…というわけです(下記はこちらより引用)。

欧州刑事警察機構(ユーロポール)のロブ・ウェインライト長官が高額紙幣を犯罪組織とテロ組織の「指定通貨」と呼ぶ一方で、政策立案者たちは500ユーロ紙幣の多くがユーロ圏でなくロシアに流れていると不満を漏らす。

(中略)

フランスのサパン財政相は先週、質問に答えて、500ユーロ紙幣は「物を買うよりも活動を隠すため、あなたや私のような人々がちょっと食事をするよりも不正な活動をはかどらせるために多く使われている」と語った。

日本銀行が5万円札や10万円札を作らない理由と一緒:

Dollar Bills

これは日本政府(日本銀行)が5万円札や10万円札を作らない理由も一緒でしょう。高額紙幣を作ればその分だけお金の持ち運びがしやすくなってしまうため、地下マーケットにおいてお金のやりとりがしやすくなってしまう危険性があります。

加えて1万円札の場合にはそれほど問題になっていませんが、5万円札や10万円札が出来てしまえばそれだけ偽札が流通しやすくなるというデメリットも。

現在だと1枚偽造すれば1万円の価値にしかなりませんが、10万円札ができあがってしまえば1枚で10万円の価値がうまれてしまうため、偽札製造&被害が社会問題になってしまう可能性も高そうです。

アメリカでは100ドル札廃止論も:

ちなみにアメリカではなんと日本の1万円札にあたる100ドル札や50ドル札の廃止論も出てきています。

米国では現在、ローレンス・サマーズ元財務長官が50ドルもしくは100ドル以上の紙幣の発行停止を呼びかけている。

ここまでいくとやりすぎな感もありますが、仮にすべてのお金のやりとりがクレジットカードや電子マネーになれば、政府の税収が30~50%くらいあがるんじゃないか?という統計データもあるくらいなので、あながち、方向性としては間違っていないのかも。

まぁ現状では実際に100ドル札が廃止される可能性は低いですが、そのくらい高額紙幣は犯罪者にとって都合の良い紙幣であると言えそうです。

以上、日本銀行が5万円札や10万円札を作らない理由と、500ユーロ札廃止の動きについてでした。日本でも近い将来、1万円札や5,000円札をなくそう…といった議論が出てくる日も、そう遠くないと思いますよ(しばらくは議論だけで実行には移されないとは思いますけどね)。

参考リンク:

中国政府がすでに独自の仮想通貨を発行しよう…という動きをしているように、将来的には中央銀行が紙幣や貨幣を発行せずに、すべての通貨を電子マネーにしてしまう可能性もゼロではありません。

国としてはこうすることで犯罪を未然に防げるだけでなく、脱税防止などによって税収アップにも繋げられるメリットがあるため、そのうち中国ではなくてもどこかの国家がやりそうな気がします。

news.cardmics.com

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