クレジットカードの読みもの

クレジットカードに関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

20代の男女でも、小額決済は現金払いが主流!クレジットカードや電子マネーの利用率が少ない状況に、危機感を覚える私です。

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20歳~29歳の男女1,000人に統計をとった、「20代の金銭感覚についての意識調査2017」の中にあったクレジットカードに関連する統計データが面白かったので、今回はその質問と結果について記事を書いてみたいと思います。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社は、2017年10月2日~5日の4日間、20歳~29歳の男女を対象に「20代の金銭感覚についての意識調査2017」をインターネットリサーチで実施し、1,000名の有効サンプルの集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

いわゆる『若者の金銭感覚』についてわかる結果なので、今の20代がお金についてどのような意識を持っているのか知りたい方は是非、参考にしてみてくださいね。

20代のお金に関する意識調査結果:

支払い金額に対する支払い手段について:

まず、こんなクレジットカード情報サイトを運営している人間として一番気になった統計結果がこちら(以下の金額の買い物で選ぶ支払い方法は?)。

  • オレンジ色:現金払い
  • 水色:電子マネー払い
  • 濃い青色:クレジットカード払い
  • 黄色:デビットカード払い

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ご覧いただければわかる通り、100円や500円といった支払い方法ではだいたい7割の方が現金払いを利用しているものの、1,000円、5,000円、1万円と支払い金額が増えていくごとにクレジットカードの割合が高まっていくことがわかります。

100円~5,000円の買い物では「現金」が多数派(100円76.8%、500円69.1%、1,000円66.0%、5,000円54.2%)になり、1万円以上は「キャッシュレス」が多数派(1万円52.7%、3万円65.3%、5万円69.9%、10万円73.0%)になりました。

1万円以上の買い物ではクレジットカードなどのキャッシュレス払いを使う人が多いことから、普段の財布の中身は1万円以下の人が多いのかもしれません。

とはいえ、1万円以上の支払いであっても現金払いを利用する方は全体の約半数とかなりの数。

更に10万円以上の支払いでも4人に1人の方が現金を選んでいるのは、やはり現金払いに対する安心感とカード払いに対する不信感などがあるのでしょう。

携帯に電子マネーアプリを入れていると違う結果に:

この統計結果に対して、今度は携帯の中に電子マネーアプリ(おサイフケータイ含む)を入れている人に、金額ごとの決済手段を質問した統計結果がこちら。

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どうでしょうか?

だいぶ現金決済の比率が下がり、電子マネーを利用する比率が高い状況がありますね。100円や500円の支払いでは約40%近くの場合で電子マネーを支払いに使っていることがわかります。

加えて若干…ではありますが、携帯の中に電子マネーアプリを入れている人は、1万円や3万円といった高額の支払いをする際にはクレジットカードを使う傾向にもあるようです。

  • 10万円支払い時(全体):クレジットカード比率は66.7%
  • 10万円支払い時(電子マネーアプリ利用者):カード比率は75.3%

若者でもおサイフケータイはあまり使わない?

ちなみに、携帯の中に電子マネーアプリを入れている人というのは20代でも全体の17%程度しかいないもんなんですね。

個人的には20代であれば新しい決済手段に対する抵抗感がなくて、もう少し多くの方がおサイフケータイ機能を活用しているもんだと思っていましたが、現実はそうでもない模様。

支払いに使えるアプリでは、スマホをかざすだけで支払いできる「電子マネーアプリ」が17.0%、中国で利用者が爆発的に増えていることで最近注目を集めている「QRコード決済アプリ」が5.8%となりました。

まぁおサイフケータイに対応したAndroid端末保有者が少ないとか、iPhoneはiPhoneでも旧型のiPhoneを利用しているなどなど、カードタイプの電子マネーを使わなくちゃいけない理由もきっとあるのでしょう。

事実、電子マネーそのものを利用している方は全体の75%と決して少なくない数字となりました(とはいえ、そのほとんどが電車やバス移動用のSuicaやPASMOなどの交通系ICカードであると想定)*1

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全回答者(1,000名)に、普段使いしている電子マネーは何種類あるか聞いたところ、「1種類」が33.0%、「2種類」が25.0%、「3種類以上」が16.9%となり、それらを合計した『電子マネーを普段使いしている』割合は7割半(74.9%)となりました。20代の4人に3人は、電子マネーを普段使いしているようです。

電子マネー利用には男女比もある:

あと、1,000人程度への統計なので偏りがあるかもしれませんが、携帯電話の中に電子マネーアプリを利用している比率については男女比もあるとのこと。

  • 20代の男性:利用率は22.8%
  • 20代の女性:利用率は11.2%

男女別にみると、男性は「電子マネーアプリ」が22.8%で、女性(11.2%)のおよそ2倍の割合となりました。

その辺を探っていくと、なぜ20代の若者がクレジットカードや電子マネーを支払いで使わないのかという理由が見えてくるのかもしれませんね。詳しくは同様の調査結果が出た、下記統計データもあわせてご覧いただければと思います。

news.cardmics.com

20代にも現金派が多い日本:

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ここまでSMBCコンシューマーファイナンスによる『20代の金銭感覚についての意識調査2017』にあったクレジットカード&電子マネー関連の統計結果を紹介させていただきましたが、まぁほんと、日本は20代であっても現金派がまだまだ多い状況があるのだなぁと思わされるばかり*2

こう書くと20代はクレジットカードを作ることが出来ないからクレジットカードの利用率が低いのも仕方ない…といったご意見をいただくことがあるんですが、これも現状だとちょっと不正確なんですよね。

なにせ仮にクレジットカードが作れなかったとしてもSuicaや楽天Edyといった電子マネーは作ることが出来るわけですから、これを理由に現金決済比率が高いとするには無理があるように思います(なぜ現金決済比率が高いとマズいのかについては下記記事を参照)。

また、デビットカードなど審査不要で作れる決済手段も浸透してきている中で、それでも現金払いを使う人が多いのは、やはりどんな支払手段よりも現金払いを好んで利用する20代が多い現状があるのではないでしょうか?

このままだとマズい日本経済:

最後に。

このまま20代の意識に変化がなく、この現状が変わっていかないようだと日本経済の未来もちょっとマズい。

下記のフィンテックに関する記事でも指摘されていましたが、英語も通じない&規制も厳しい&現金決済が主流の日本では、金融に関する新しいテクノロジーが誕生するのにはちょっと難しい気がします(こちらより引用)。

シンガポールに駐在している日本の金融関係者からは、こんな声も聞かれた。「世界のスタートアップは、軒並み東京を通り越してまずシンガポールに来る。シンガポールはすべてが早い。政府も国を挙げてフィンテック分野を後押ししているから、規制緩和も柔軟に応じるし、実証実験もしやすい。体感としては、日本はもはや2~3年くらい遅れている印象。技術大国であぐらをかいていられる時代は終わっている。言語や規制の面でも圧倒的なデメリットがあることを認識しないと、世界の優秀なスタートアップがあえて日本を選ぶ理由は少ない」

確かに、フィンテック・フェスティバルの会場で、インドから参加していたスタートアップ関係者に「なぜ日本ではなくシンガポールを選んだか」をあえて尋ねると、笑いながら「うーん、日本。考えてもみなかったね」と返された。技術大国ではあるが、言語や規制面などからしても、東京に赴く理由が見当たらないのだという。(中略)

さらに、シンガポールの通信大手スターハブの社員からは、「日本ではいまだに“現金信仰”が強いですよね。クレジットカードより現金で持っていたほうが安全だし、不安がないという理由だと聞いたことがあるけど、なぜ?」と問われた。実際に日本を旅行した際、クレジットカードが使えない店舗がいまだに多いことに驚いたともいう。

うーん、ほんと早めにどうにかしないと危ういですよ。今のままでは座して死を待つばかりです。

以上、20代の男女でも、小額決済は現金払いが主流!クレジットカードや電子マネーの利用率が少ない状況に、危機感を覚える私です…という話題でした。

参考リンク:

フィンテックってなに?という方は下記記事も参考に。世界中で今、話題になっているフィンテックをわかりやすく解説しています。

news.cardmics.com

*1:仮に75%もの方が電子マネーを普段使いしているなら、前述の「いくらの支払いでなんの支払手段を使うか」という統計結果も、電子マネーにもう少し偏るのある数字になっていと思われます。しかし、現実には100円の支払い時に76.8%の方が現金を使っていることを考えると、電子マネーを「普段使いしている」とは言えない状況がありそうです(単純に所持している、または移動手段の支払いでしか使わないということ)。

*2:実際には1万円以上の支払いではクレジットカード払いが優勢になってはいますが、それでも比率で考えるとまだまだ低いなと思うので、こういう表現を使わせていただいております。

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